1月24日 ゴールドラッシュデー
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。ゴールドラッシュといえばカリフォルニア。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。ゴールドラッシュといえばハンバーグ。
ここはとある郊外のコンビニ。
「一攫千金を狙いたいっす」
「なんだ、また突飛なことを言い出して」
「だってロマンがあるじゃないっすか!ロマンあふれる四字熟語ランキング3位っすよ!」
「誰が作ってるんだ、そのランキングは…」
「それにですね、意外に思われるかもしれないっすけど、実はぼくお金好きなんすよ」
「まあ嫌いな人の方が珍しいとは思うけど。とりあえず一攫千金を狙いたいのはわかったよ。それで具体的にはどういう方法を考えてるんだ?」
「それを一緒に考えましょうって話っすよ!ほら、三人寄れば文殊の知恵っていうじゃないっすか」
「2人しかいないけどな…しかし一攫千金か。パッと思いつくのはギャンブルとかかな?」
「うーん…ギャンブラーってカッコいいから憧れますけど、実際あんまりイメージ良くないっすよね?」
「まあどうしても賭け事は若干後ろ暗いイメージがあるよな」
「高橋さんってギャンブルしたりするんすか?競馬とかパチンコとか」
「いや、やったことない。絶対に勝てないからな」
「そんな、やってみないとわからないじゃないっすか」
「俺の運の悪さは筋金入りだぞ。空くじなしのくじ引きでハズレを引いたことがあるからな」
「どういうことなんすか…ルールを捻じ曲げてるじゃないっすか…」
「店の人もびっくりしてたぞ。そんなわけで俺は呪われてるレベルで賭け事には向いてないんだよ。田中くんはくじ運とかいいよな。去年も宝くじ当ててたし」※9月2日参照
「まあ日頃の行いっすかね!この前店長のおすすめコーナーでやってたくじ引きの特賞を引いたもの実はぼくなんすよ!」
「へぇー!ほんとすごいな!ちなみに特賞の商品はなんだったんだ?」
「店長特製の木彫りのハシビロコウでした!」
「なんかまた不思議なチョイスだな…でもそれこそ宝くじで一攫千金を目指せばいいんじゃないか?」
「それもありなんすけど…せっかくだしもっとロマンがある方法がいいっすね。石油を掘り当てるとか金山を見つけるとか」
「なかなか難しいな…でも今日はちょうどゴールドラッシュデーって記念日だぞ」
「ゴールドラッシュっていうと、あのアメリカのやつっすか?」
「そうそう。1848年のこの日にカリフォルニアの製材所で働くジェームズ・マーシャルって人が川底で金の粒を見つけたんだ。この噂を聞いた多くの人がカルフォルニアに一攫千金を目指して集まったらしい」
「いいっすね!ロマンですね〜 ロマンかがやくエステールっすよ!」
「いや、それは違うと思うが…ちなみにゴールドラッシュっていえばカリフォルニアの話が有名だけど、世界各地で同じように金脈を目指した人の移動が起こってる。オーストラリアとかカナダとか」
「よし!ぼくも日本版ゴールドラッシュを起こしますよ!」
「日本の金ってかなり取り尽くしてるイメージだけどな」
「任せてください!一つ心当たりがあります!」
「ほう。ちなみにどこなんだ?」
「内緒にしてくださいよ。金閣寺っていうんすけど」
「文化財を襲撃するんじゃねぇ」