1月17日 防災とボランティアの日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。ボランティアは参加したことがある。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。ボランティアに興味がある。
ここはとある郊外のコンビニ。
「地震って怖いっすよね」
「それはそうだが…いきなりどうしたんだ?」
「ほら、今日って阪神・淡路大震災が起こった日じゃないっすか。テレビでも特集をやっててですね。当時の被害とか聞くと恐ろしいなって思って」
「なるほど、そういうことか」
「ぼくは生まれる前の出来事なんでよくわからないんすけど、やっぱり当時は大混乱だったんすか?」
「いや、俺も当時まだ生まれてないから…」
「またまた!それじゃ高橋さんがまだ20代みたいじゃないっすか!」
「みたい、じゃなくて20代だっつうの!」
「まぁ冗談はさておきですね、やっぱり日頃から災害には備えとかないといけないっすね」
「そうだね。今日は阪神・淡路大震災を受けてできた防災とボランティアの日だしな」
「防災はわかるんすけど、ボランティアっすか?」
「ああ。当時学生を中心としたボランティア活動が活発に行われて、日本のボランティア元年っていわれるほどだったらしい。それを受けてボランティア活動への認識を深め、災害への備えの充実強化を図る目的で閣議決定されたのが、この記念日だ」
「へー、国が決めた日なんすね。でも、ボランティアかぁ…高橋さんはそういうの参加したことあります?」
「一回だけあるな。どんどん参加したくはあるんだが、ちょっと前まで貧乏学生しててバイトでそれどころじゃなかったし、最近は研究関連もあってなかなか参加できないしな」
「高橋さん、ときどき前は貧乏だったって言ってますけど、何かあったんすか?」
「大したことじゃないんだけど、一回ほぼ一文無しになったことがあってな。その時期は大変だったんだよ」
「いや大したことあるでしょ…何があったら一文無しになるんすか…?」
「まあいつか話すよ。でもボランティアへの参加はできてないけど、義援金の募集があれば少額だけどおくるようにはしてるかな」
「なるほど、そういう貢献の仕方もありますね!それならぼくにもできそうっす。ボランティア参加もやってみたいっすけど」
「興味あるなら店長にノウハウ聞くといいかもな。あの人ときどき『ちょっと行ってくるわ!』って言って、ボランティアに参加しに行ってるから」
「そうなんすか。仕事休んでっすか?」
「いや、仕事もしながら」
「あの人はほんとに超人っすね…」
「ああ。仕事量が尋常じゃないからな。大きな災害が起こると、この店でも義援金の募集をしたりしてるよ。あと店長のおすすめコーナーに義援金パイが並ぶな」
「義援金パイ?」
「店長手作りのパイなんだけど、売り上げを全部義援金として送るっていう商品なんだよ」
「それはいいアイデアっすね!また売られることがあればぼくも買いたいっす!」
「でも美味すぎて大人気商品なんだよな…大災害が起こると、パイが売ってないか見に来る客が大勢いるわ」
「それは若干不謹慎な気が…」
連日投稿が遅くなり申し訳ありません。