1月1日 元日 オールインワンゲルの日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。昔はオールインワンはポーカーの役か何かだと思ってた。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。元日は母親の作るお雑煮を食べるのが楽しみ。
ここはとある郊外のコンビニ。
ウィーン ピンポーン
「いらっしゃいませ。あれ?田中くんじゃないか。どうかしたの?」
「お疲れ様っす!今から友達と初日の出見に行くんすよ!その前にあったかい飲み物買っておこうかと思って」
「なるほど。そういえば言ってたな」
「あ、それとあけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!」
「ああ、あけましておめでとう。今年もよろしくね」
「はい!さて、えーと、お茶にしようかな?ココアもいいなぁ」
「そうだ。持っていくのとは別でこれ飲んでいくか?店長おすすめコーナーの甘酒。無料だぞ」
「甘酒っすか。あれってアルコールが入ってるんじゃなかったでしたっけ?」
「これは米麹から作られたやつだからノンアルコールだよ。店長お手製だそうだ」
「店長お手製って…なんか変な効果があったりしないっすよね…?」
「ははは、大丈夫だよ。無料の方は特になにもしてないらしい。こっちの1杯2000円の方は隠された力を引き出す効果があるとか言ってたな。こっちにしておくか?」
「超神水じゃないっすか…無料の方をください」
「わかった。はい、熱いから気をつけてね」
「ありがとうございます!フー、フー あ、美味しい」
「店長がかなりの量準備してるから、おかわりしてもいいと思うよ。時間あったら初日の出見に行った帰りにでも、友達とまた飲みにきたら?」
「それいいっすね!あー、あったまる〜」
「ところで待ち合わせは何時なんだ?」
「もう少し時間あるんすよねー だから高橋さんの記念日うんちくを聞いて時間潰そうと思います」
「勝手に決めるんじゃねぇ。まあいいけど。えっと、今日はオールインワンゲルの日だな」
「オールインワンって…あの乳液とか化粧水とかが一緒になったやつっすか?天地魔闘の構えみたいな」
「またすごい例えを持ってきたな…」
「でもなんで元日に記念日ができたんすか?」
「肌を健やかに保つためにスキンケアを見直して肌の悩みのない1年を過ごしてもらいたいとの願いが込められてるそうだ。そんなわけで1年のスタートの日が選ばれたんだ。それと01月1日で『011』って語呂合わせでもある」
「なるほど。オールインワンって手軽で便利ですよねー 高橋さんもそういうの使ってます?」
「ああ。それこそこの記念日を制定したドクターシーラボの商品を使ってるぞ。田中くんは?」
「前は使ってたんすけどね。いろいろ試して、今は乳液、化粧水、美容液を別々に使ってます」
「ほう。こだわってるんだな」
「そうっすね。屋外で運動することが多いんでスキンケアには気をつかってるんすよ」
「なるほど。たしかに田中くん、肌きれいだもんな」
「そ、そうっすかね。…ふふん!まあぼくの肌は大理石より硬いことで有名っすからね!」
「いや、大理石のような肌って硬さのことじゃないだろ…」
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。