12月23日 テレホンカードの日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。テレホンカードは昔使ってた。使い切るほど電話をかける相手がいなかった。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。テレホンカードは使ったことがない。
ここはとある郊外のコンビニ。
「この前店長のおすすめコーナーに親友テレカが売ってたことがあったじゃないっすか?」
「ああ、あったな」※9月11日参照
「あのとき2枚買ったんすよ。観賞用と保存用で」
「結局複数枚買ったんだな…」
「それで買ったのをすっかり忘れてて…先日カバンの奥から出てきて思い出したんすよ」
「あー、まああるあるかもな。買って満足しちゃうパターンか」
「まさにそれっす。それで家で保管する場所を探してたときに見つけたんすけど、うちに親友テレカがすでに5枚ありました…」
「えっ、なんで?前に買ったのを忘れてたとか?」
「いえ、実は家族がそれぞれ見つけたときに買ってたらしくてですね。うちの家族、みんなドラえもん大好きなんで」
「あれ?でも田中くんの家って今は君除いて3人しか居なくないか?なんで5枚あるんだ?」
「姉が家を出る前に買ってあったのと、兄が2枚買ったって言ってました。それで5枚っすね」
「なるほど。ってことは計7枚になったのか」
「図らずともドラえもんズのメンバー分揃ってしまいましたね…まあドラえもんズごっこするのには困らないですけど」
「どんな遊びなんだよ…」
「でも親友テレカ以外にもいろんな記念テレカが出てきましたよ。周年記念とかなんか番組のノベルティとか」
「ちょっと前はグッズといえばテレホンカードってときもあったもんな。一時期店長のおすすめコーナーのオリジナルテレカなんてのも売ってあったそうだ」
「あー、そういうの店長好きそうっすもんね。どんなデザインだったんすか?」
「店長が描いたこの店の絵が載ってたらしいぞ」
「へー。でも店長の絵なら何かすごい力が込められてそうっすね!」
「ははは、気持ちはわかるがそんなことはないらしい。ちょっと除霊効果があるくらいだったって言ってたぞ」
「いや十分すごいじゃないっすか…しかしテレホンカードはほんとに見なくなりましたね。今も売ってるんすかね?」
「売ってるさ。それこそこの店にも置いてあるし。ほら、この棚に」
「ほ、ほんとだ!全く知らなかったっす…」
「というより大手コンビニにはどこにでも売ってあるぞ」
「そうなんすか⁉︎買う人いるんすかね…売ってる場所を知ってるってことはもしかして高橋さんが買ってたりするんすか?」
「いや、買ったことはないな。今日がテレホンカードの日って記念日だということを知ったときに調べたんだよ」
「テレホンカードの日っすか」
「うん。NTTが制定した日で、1982年のこの日に東京・数寄屋橋公園にカード式公衆電話の1号機を設置したことに由来してる」
「へー。でもせっかくテレホンカードに関する記念日があるなら、なんかそれに関することをしたいっすね…そうだ!ぼくらのオリジナルのテレホンカードを作りますか!」
「まあ業者に頼めば作れないことはないが…ちなみにどんなデザインにするんだ?」
「そうっすね…まずはカードの名前を高橋さんの『た』とぼくの『なか』をとって、『たなかカード』にしようかと思います!それをドーンと印刷する感じでどうっすかね?」
「…それ、俺いらなくない?」
遅くなって申し訳ありません。