12月21日 バスケットボールの日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。好きなバスケのプレーはスクリーン。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。好きなバスケのプレーはアリウープ。
ここはとある郊外のコンビニ。
「今日の店長のおすすめコーナーはゲートボールスターターセットか…またニッチなものを売ってるな…」
「でもこれ一式揃いますね。これを買えばすぐにゲートボールができますよ」
「えっ、田中くん、ゲートボールやったことあるの?」
「もちろんっすよ!町内会では『ゲートボール界のモハメド・アリ』と呼ばれてましたからね!」
「どんなプレーをしたらそんな異名がつくんだよ…でもスポーツは大抵やってるんだな。逆に苦手なスポーツとかないの?」
「うーん、野球はほとんどやったことないっすね。兄がやってたんで、逆に食指が伸びなかったっす。中高に野球部がなかったってのもありますけど」
「ふーん。でもやったらうまくこなしそうだけどな」
「バッティングセンターは何度か行ったことありますよ。三塁線に転がすバントの練習をしてました」
「バッティングセンターでバントしてる人は見たことないな…そういやスポーツといえば今日はバスケットボールの日なんだけど、バスケも上手かったよな?」
「まあそこそこ自信ありますよ!高校時代は『バスケ界のマイク・タイソン』って呼ばれてましたからね!」
「だからなんでボクサーに例えられるんだよ!マジでプレーの内容が気になるわ…」
「普通にやってただけなんすけどね。ちなみになんでバスケットボールの日なんすか?」
「バスケットボール解説者の島本和彦さんが提唱した日なんだけど、1891年のこの日、マサチューセッツ州スプリングフィールドで初めてバスケットボールの試合が行われたことに由来した記念日なんだ」
「へー、それまではなかったんすね。バスケってどうやって生まれたんすか?」
「現在のスプリングフィールド大学で学生かつ非常勤の体育講師をしていたジェームズ・ネイスミスって人が考案したんだ。授業の課題で室内スポーツを考えるってのがあって、そのときに作ったのが元になってるらしい」
「へー!でも今となっては一般的ですけど、0から作ったってのはすごいっすねー」
「そうだよな。新しい発想ができるってのは才能だと思うわ」
「よし!ぼくも新しい球技を作って田中ボールって名前をつけます!」
「…まあ名前はともかく挑戦するのはいいんじゃないか。どんな競技にする?」
「うーん…既存のものと一線を画したものがいいっすね…そうだ!まずボールの重さを30kgにしましょう!」
「その時点で超人しかできないだろ…」