12月14日 南極の日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。南極といえば南極料理人。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。南極といえばセカンドインパクト。
ここはとある郊外のコンビニ。
「高橋さん、さっき店長から何か貰ってませんでした?」
「ああ。店のクリスマスのイルミネーションの設置を手伝ったお礼ってことでコンクウイスキーを少しわけてもらったんだ」
「コンクウイスキーって南極探検隊に配られるってやつでしたっけ?あのサンタクロースのビンに入った」※8月24日参照
「そうそう。頼んでみるもんだな。店長のおすすめコーナーにあったスキットルに入れてもらったよ」
「へー、よかったっすね!スキットルってこれっすか。なんかハードボイルドなイメージがありますねー…これ、店長お手製って書いてあるんすけど…」
「最近感覚が麻痺してきて、逆に店長お手製じゃないと驚くようになってきたわ」
「たしかにそうかもしれないっす…それでいつ飲むんすか、それ?」
「そうだな…次に武さん達と晩酌するときかな」
「ぼくも飲んでみたいっす!ぜひ呼んでください!」
「前も言ったけど、これかなりアルコール強いぞ…大丈夫か?」
「ほんの少しにしますから!ぼくも南極気分を味わいたいんすよ!」
「いや、別に南極気分になるわけでは…」
「それか南極旅行に行くかの2択っすよ」
「南極旅行は勘弁してくれ…わかったよ、飲むときは必ず声かけるよ」
「絶対っすよ!それでいつにしますか?今日っすか?明日っすか?」
「うーん、…日付変わって12月14日か…うん、今日にしよう。今日はちょうど南極の日だしな」
「おお!超タイムリーじゃないっすか!ところでなんで今日が南極の日なんすか?」
「1911年のこの日にノルウェーの探検家のアムンゼン達が人類で初めて南極点に到達したんだ」
「へー。じゃあ同じように北極の日があったりするんすか?」
「ああ。4月6日だ。1909年のこの日にアメリカの軍人、ロバート・エドウィン・ピアリー達が人類で初めて北極点に到達したといわれてる」
「北極点の方が早いんすね」
「まあこれに関しては実は北極点じゃなかったとかいわれてるけどな。アムンゼンは元々北極点を目指す予定だったけど、先を越されたっていう知らせを受けて目標を南極点に変えたらしい」
「へー!それでたどり着いちゃうんすからすごいっすねー よし、ぼく達もそのウイスキーを飲んで冒険気分を味わいましょう!」
「いや、だからそういう効果はないと思うぞ…」
「あれ?でも今日ってこの店の忘年会じゃなかったっすか?」
「そうだな。だから飲み会終わった後にうちで二次会でも、と思ったんだが、どうだ?」
「それは他の人も呼んでっすか?」
「いや、2人がいいな」
「そ、そうすか。ま、まあ高橋さんがその方がいいって言うならぼくはいいっすけどね!…2人っきりっすか…えへへ///」
「わけてもらったウイスキーの量はそんなに多くないからな。少ない人数の方がいいだろ」
「…は?」
「だから飲める量が少なく…ってなんでそんな南極みたいに冷たい目線でこっちを見るんだ…?」
「自分の胸に聞いたらどうっすか?まったく…」
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