12月2日 ビフィズス菌の日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。ビフィズス菌は好き。特に形。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。ビフィズス菌には特に思い入れはない。
田中太郎 田中の兄。高校時代は4番キャッチャー。
ここはとある郊外のコンビニ。
「兄が風邪をひきまして」
「えっ、太郎くんが?」
「そうなんすよ。あの男はバカなのに風邪をひくっていう厄介な奴なんすよ」
「辛辣だな…病状はどんな感じなんだ?」
「そこも厄介でして…だいたい自分は風邪気味ぐらいの症状だけで翌日には良くなるんすけど、それが家族にうつると数日は寝込むってパターンなんすよ…今回も本人はケロッとしてます」
「それはちょっと厄介だな…田中くんは大丈夫?」
「ええ、今は特にどうもないっす。でもこんなときに限って明日から父は出張で、母はそれに観光目的で着いて行くんで数日いないですし、兄も明日から1週間研修なんすよね。家に誰も居なくなるんで、風邪ひいたら大変っす」
「…なんかフラグにしか聞こえないんだが…」
「その点はご安心ください!一流のフラグブレイカーとして名高いぼくっすからね!しっかりと自分の運命を切り拓いてみせますよ!」
「なんだフラグブレイカーって…でも風邪予防はしておくに越したことないな。店長のおすすめコーナーにある風邪滅殺用のお守り買っておくか?」
「字面が仰々しいっすね…そして1万円は高すぎると思うんすけど…」
「桁が間違ってるんじゃないかと思う値段設定だよな…店長のお守りだから効果はありそうだが…」
「ぼくは普通の風邪対策でいいっす…とりあえず手洗い、うがいとマスクはしてるんすけど、あと何かありますかね?」
「そうだな…部屋の加湿とか?」
「それもやってますよ!加湿器がフル稼働っす。感謝の正拳突きもしてますし、隙なしっすかね!」※11月12日参照
「そんなこと言ってたな…あとは、食事に気をつけるとかかな?」
「それも母が気をつけてくれてますね。お野菜多めの料理が多いっす。ぼくもみかんを積極的に食べてますよ!若干手が黄色くなってきました」
「それは君が食べたいだけじゃないのか…あとは発酵食品とか?腸内環境を整えると免疫が上がるらしいぞ」
「発酵食品っすか。キムチとか味噌とかっすね」
「ヨーグルトとかどうだ?今日はちょうどビフィズス菌の日なんだ」
「ビフィズス菌の日っすか」
「ああ。江崎グリコ株式会社が制定した記念日で、ビフィズス菌入りの食品を食べることでおなかを良い状態に保ち、健康を維持してもらいたいって日だそうだ。日付は1899年のこの日にフランスの小児科医のアンリ・ティシェさんがビフィズス菌について学会で発表したことに由来してるらしい」
「へー。…実際のところビフィズス菌ってのは一体何をしてるんすか?」
「ざっくりいうと有害な物質を作る菌が増えないようにしてるんだ。俗にいう悪玉菌だな。それと対比してビフィズス菌とかは善玉菌っていわれるな」
「ふむふむ。とりあえずいい奴ってことですね。若干メフィラス星人に名前も似てますし」
「メフィラス星人は別にいい奴じゃないだろ…」
「よし!じゃあ早速休憩時間にヨーグルトを食べることにします!これで一分の隙も見当たらないっす!まさかこれで風邪をひいたりしないでしょ!」
「どんどんフラグが立ってるけどほんとに大丈夫か…?」
「大丈夫っすよ!明日も高橋さんもシフト入ってましたよね?『そこには元気にバイトをする田中の姿が!』ってナレーションを入れる用意をしておいてくださいね!」
「不安だ…」