11月16日 自然薯の日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。とろろそばが好き。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。麦とろご飯が好き。
ここはとある郊外のコンビニ。
「高橋さんの忌憚ない意見を聞きたいんすけど」
「うん」
「サーターアンダギーって強そうっすかね?」
「…ごめん、質問の意図がわからん…どういうこと?」
「今日友達とお昼ごはんを食べにあの洋食屋さんに行ったんすけどね」
「ああ、ここの通りにあるとこか」※9月8日参照
「ぼくはエスカロップを食べたんすけど、友達はビーフストロガノフを頼みまして」
「また変わったメニューを食べてるな…それで?」
「そのときの雑談でビーフストロガノフってすごい強そうな名前だって話になったんすよ」
「あー、わかるかもしれない。字面とか言葉の響きがってことか」
「そうっす!それで一番強そうな名前の食べ物は何か?って議論をしたんすけど、なかなか決まらなくてですね…今も考えてるってわけです」
「それでサーターアンダギーね…うーん、強そうには聞こえるけど、最強かって言われるとなぁ…」
「やっぱそうっすよね…何かいいのがないっすかね?…そうだ!こんなときには店長のおすすめコーナーを見てみましょう!何かいいものが置いてあるかもしれないっす!」
「そういや今日はまだ見てなかった。何が置いてある?」
「なんかめっちゃ強そうな名前のものがあります!…なんだ、機械か…えっと、ビルトインスタビライザーって書いてありますね」
「…えっ?それって経済学の用語じゃなかったっけ…」
「そうなんすか?えーと、機械の説明としては『買えばわかる』とだけ書かれてますね。買ってみます?」
「いや、怖いからやめとく…」
「そうっすか。まあこれはさておき強そうな食べ物っすよ!高橋さんの無駄に膨大な記念日知識から何か候補はないっすか?」
「無駄にって…まあいいけど。うーん…自然薯とかどうだ?」
「自然薯、っすか…自然薯…たしかに強そうかもしれないっす!」
「カタカナにしても良さげだと思うぞ。『ジネンジョ』」
「おお!途端に魔法とか撃ってきそうな感じになりましたね!なるほど、さすが高橋さんっす!てことは今日は自然薯の日なんすか?」
「そうそう。自然薯の食事処『麦とろ童子』を静岡県熱海市で営む清水元春さんが制定したらしい。日付は『11 16』で『いい いも』の語呂合わせからだ」
「へー。…ん?いやおかしいでしょ!どうやったって『6』は『も』とは読まないっすよ!」
「形が似てるって理由らしいぞ」
「あ、たしかに…いや、これはズルっすよ!レギュレーション違反っす‼︎」
「なんだよ、レギュレーションって…まあおかげで強そうな食べ物が見つかったんだからよかったじゃない」
「…まあそうっすね。その点は感謝感激雨あられっす」
「また古い言い回しだな…ちなみにお友達と話したときは何が最強候補だったんだ?」
「えっと、ザッハトルテとドネルケバブと邪王炎殺黒龍波っすね」
「いや最後のはおかしいだろ…」
「えっ、だって『術師の妖力を爆発的に高める栄養剤なのよ』って飛影が言ってましたし」
「だからといって食べ物枠ではなくないか?」
「高橋さん、好き嫌いはダメっすよ」
「好き嫌いの問題じゃなくてだな…まあいいや…」
投稿が遅れて申し訳ありません