10月30日 たまごかけごはんの日
高橋 バイトの先輩。記念日に詳しい。たまごかけごはんのマイレシピはめんつゆ+柚子胡椒。
田中 バイトの後輩。「〜っす」が口癖。たまごかけごはんのマイレシピは醤油+味の素+海苔。
滝川 バイト仲間。本名は滝川 照。あだ名は「クリス」(命名 田中) たまごかけごはんのマイレシピは醤油+オリーブオイル+粉チーズ。
ここはとある郊外のコンビニ。
「今日の店長のおすすめコーナーは『ご飯のお供 No. 1決定戦』っすか」
「ああ。毎年恒例だな」
「あ、そうなんすか?」
「うん。新米が出てくるあたりでやってるな。2日間の売り上げで1位を決めるんだ」
「へー。でもこんなにいろんな種類があるものなんすねー」
「ちなみに冷蔵のとこにもコーナーが作られてるぞ」
「あっ、ほんとだ!明太子はいいっすねー 筋子も好きっす」
「ちゃんと米も売ってるからな。専属農家で収穫したものらしい」
「普通コンビニに専属農家はいないと思うんですけど…でもどれが1位になりますかね?こんだけあると迷っちゃいますね」
「毎年1位はごはんですよ!だぞ。今年もそうじゃないかな」
「ごはんですよ!、っすか?いやたしかに美味しいっすけど…そんな毎年1位になるほどっすかね?」
「なぜか毎年ごはんですよ!を10万円分買っていく人がいるんだよ。まあそりゃ1位だわな」
「えぇ…何が目的なんすかね?その人…」
「さぁ…?この企画に賭けてるのか、ただ単にごはんですよ!が好きなのか…」
「ほんとに客層も謎の店っすよね、ここ…ちなみに高橋さんはどれが1番好きっすか?」
「そうだなぁ…どれも好きだけど…生卵ってご飯のお供に入るかな?」
「たまごかけごはんってことっすか?ぼくはありだと思いますよ!美味しいっすよね!」
「ああ。手軽だし、アレンジも豊富だしな」
「フフ…へただなぁ 高橋くん。へたっぴさ…!」
「…どうした急に…?カイジの班長みたいになって…」
「高橋くんが本当に言いたいのは…今日がたまごかけごはんの日だってこと…だろ!」
「な、なんでわかったんだ…?」
「いや、さすがにわかりますよ。高橋さんの行動原理は記念日に支配されてますからね」
「…さすがにまずいかな…?」
「まあいいんじゃないっすか?高橋さんらしくて。ぼく、高橋さんの記念日の話聞くの好きっすよ。それでなんで今日はたまごかけごはんの日なんすか?」
「あ、ああ。2005年の今日に第1回日本たまごかけごはんシンポジウムが開かれたことに由来してる。たまごかけごはんをキーワードに日本の古き良き食文化やふるさと、家族愛などを考えるきっかけとなる日になることを目標に制定された記念日だ」
「日本たまごかけごはんシンポジウム…っすか…何が行われてるんすかね…」
「自慢のたまごかけごはんのレシピの品評会とか、クイズ大会とか行われるらしいぞ」
「なにそれ楽しそう。これはぼくらも参加するしかないっすね!どこであってるんすか?」
「島根県雲南市ってとこだ。ちなみに記念日登録したのもこの市の団体だ。参加するなら来年以降かな。今年はもう間に合わないし」
「じゃあ来年絶対行きましょうね!覚えておいてくださいよ!ぼくは絶対忘れてると思うんで!」
「いや、君も覚えておきなさいよ…」
「まったく、ぼくの忘れっぽさを舐めてもらっては困りますねぇ」
「そんな偉そうにいうことじゃねーだろ…まあいいか。できるだけ覚えておくよ。…田中くんはご飯のお供は何が1番好きなんだ?」
「ぼくっすか?ぼくはクリスちゃんの笑顔があればいくらでもご飯食べられますよ!」
「…君は滝川くん絡みのことになると急に狂ったようなこと言い出すな…」