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冒険者ギルドにて



 勇者と戦うという祭りから数ヶ月経ち、悲しいムードも若干薄れつつあったある日の昼下がり。

 俺はいつものごとく領主の館の個室で書類に囲まれていた。




「はぁ……終わらん」




 ため息をつく俺の前の紙には『冒険者ギルド ペイジブル支店の開設について』と書かれた紙が散乱していた。





「マスター、働かないフタはただのブタです」





 いつものように斜め前に立つイチジクが、メガネをクイッと上げる。





「何言ってるんだイチジク」





「………………。」






 すると、イチジクはコホンッと咳払いをして話を続ける。






「最近この町の発展はめざましいです。ギルドの開設はその発展を後押しする重要な鍵になる……といったのはマスターではありませんでしたか?」





「いや、まぁ、そうなんだけどさ……」






 面倒くさいことに代わりはないのだ。王都の冒険者ギルド本部と連絡をとり続けてようやく開設にまでこぎつけたのだが、その後始末がまだまだ残っていたのだ。






「今日だったか? ギルドが本格的に始まるのは」





「はい。後で様子を見にきての欲しいとのことです」



 適当に文字をなぞりながら、俺は頷く。




「じゃあ、これ書いたら行くか」




 文字を適当に流し読みして、署名の欄に名前を書く。これらの書類は一旦イチジクが目を通しているのだ。正直、読まなくて良いと思っている。





「マスター、サボらないでください」




「なんだよ、お前を信用してるんだぞ? むしろ喜んでくれ」




「なら、私のサボらないでくださいという言葉を信用して、真面目に読んでください」





「いや、それはだな……」





 俺が適当に言い訳しようとしたところで、入り口のドアを強く叩く音が聞こえた。





 同時に叩いた本人の声も聞こえてくる。






「おぉい、シルドー、いるんだろぉ?」






 ペンを置きながら、イチジクの目を見る。






「マッソーか?」





「そのようですね。呼び入れてきます」





 イチジクはクルリと反転し、部屋から出る。






 そして、しばらくしてイチジクがマッソーを連れて戻ってきた。



 マッソーは、いつもと同じような冒険者らしい格好で、ところどころから鍛えられた体が見える。





「何のようだ? マッソー」




 マッソーがここにくるなんて珍しい。マッソーは基本的に冒険者として町の外に出ている。町にいても、酒場か宿屋がほとんどだ。





 マッソーは、ニヤリと笑う。





「今日は、いつかの約束を果たしてもらいにきたんだよ」




「約束……? あぁ、無防備なメスゴブリンたちをこっそり観察しようって約束か?」





 瞬間、空気が凍った。






「マスター、今何と?」





 イチジクが冷え切った目で俺の瞳を凝視する。それは、まさに絶対零度という言葉にふさわしい視線だ。



 しまった、イチジクの存在を忘れていた。





 このまま見続けていればやられると思った俺は、すぐさま視線を逸らして言葉を紡ぐ。





「……いえ、何でもないです」





 マッソーの方を見れば彼ははガクブル状態で体を小さくしていた。






「は、ははっ、全くシルドーは、面白い冗談を言うなぁ!」





 いつになく変な喋り方のマッソー。彼の額には汗が光る。






「俺たちのパーティをこの町の冒険者ギルドの会員ナンバー1にしてくれるって約束だったろ?」






「あ、ああ、それか、それね! はいはい、約束したな」






 若干しどろもどろになりながらも言葉を紡ぐ。





 マッソーとの約束。カオス討伐の際に彼ら冒険者が参加する報酬として、この町の冒険者ギルドにおける相当の権威を保証したのだ。


 つまりは、ペイジブルの冒険者ギルドナンバーの始めの方の数値を渡す約束だ。






 そのまま席を立ってギルドに向かおうとした……が、どうやらイチジクは逃してくれなかったらしい。







「マスター、先程の話について詳しくお願いします」




「え……前、カオス討伐にマッソーたちが協力してくれたろ? そのときに……」





「その話ではありません。分かっていますよね?」






 椅子から立ちあがろうとする俺に向けられるメガネ越しの蔑みの目。






「いやはや、何のことだか……ははっ、はははは」






 それからしばらく説教を受けた俺は、日が傾き出す頃ようやく新設された冒険者ギルドの入り口に到着していた。





 イチジクからは逃げるように来たから、この場にいるのは俺とマッソーだけだ。





 俺は斜め後ろにいるマッソーに悪態をつく。





「何で俺はあんな説教くらったのに、お前は怒られないんだよ」





 すると彼は、呆れたようにため息をついた。





「はぁ……シルドー、お前がそんなんだから……」





「そんなんだからなんだ?」





 変に含みを持たせるマッソーの方を見ながら尋ねる。




「何でもねぇよ。それに、説教されるだけマシだろ?」





 俺は冷たい目を向けられただけだったぜ? とマッソーは続ける。






「そっちの方がマシじゃないのか?」





「はぁ……もういいから、さっさと入れよ」





 またマッソーに呆れられたようだ。






「なんだよ……」





 そう言いながら、俺はゆっくりと冒険者ギルドの扉を開けた。中には人の気配がちらほらとある。





「あっ、領主様が来たのですがっ」





 ウサミミを生やした丸眼鏡の女の子が、扉を開けた音に気付いてこちらを向いた。





「あれ? ウサか? こんなところで何してるんだ」





 このうさぎの獣人は、ペイジブル警備隊のメンバーのはずだ。少なくとも冒険者ではない。





 すると、それに反応するように荷物整理していた人々が顔を上げた。





「おや? 領主様来てくださったのですね」





 そう言うのは同じく自警団の副隊長オットだ。





「オットまで、何してるんだ?」





「いえ、今日は開業ということで、手伝いにきてるんですよ」





 オットは手に持った荷物を床に下ろしながら、そう答える。





「なるほど、じゃあウサも同じ理由か」




 俺の問いにウサはこくりと頷く。


 すると、奥から始めてみる顔の男がやって来た。特に何の変哲もない普通の顔だ。



 彼はこちらに手を差し伸べると、笑顔で挨拶してきた。






「どうも、この度ここのギルドを任された者です。よろしくお願いします」






 俺は手を差し伸べ、同じく挨拶をする。




 

「俺はシルドーだ。この町の冒険者は任せた」





 そんな挨拶をしてから数分……







 適当にギルド内を案内された俺は、現在謎のコピー機のような物の前にいた。





「なんだ? これ」




「はい、それはステータス印刷機です」





 ギルド職員が丁寧に教えてくれる。





「本来他の者には見えない各々のステータス。それを紙媒体で開示するのがこの装置です。基本的に冒険者のランクが適正かどうかを判断するために使用されます」





 なるほど、これがいつか聞いた代物のようだ。

 その印刷機をマジマジと見ていたところ、背後の扉が開く音がした。





「入るぞ、皆きちんと働いているか?」





 この声は……





 振り返った俺に映るのは、真っ黒な鎧と銀色の髪。





「フェデルタ、お前も来たのか」





「主人殿? 様子でも見に来たのか?」






 フェデルタは、少し微笑みを浮かべながらこちらに近づいてくる。






「おう、警備隊は町の警備してなくていいのか?」




「ああ、別に警備をサボっているわけではないぞ? 最近この町は平和そのものだからな。それほど人手を割く必要がないのだ」






 フェデルタが俺の真横にまで来ながらそんなことを言う。

 彼女がそばに来たことで俺は改めて印刷機へと目を向ける。





「なぁこれ、試してみてくれよ」





 印刷機を指差し、フェデルタの方に目をやる。フェデルタのステータスが如何程のものなのか、単純に気になったのだ。


 フェデルタはこの町の戦力の要、その強さはもちろん知っているが、細かいところまで数値を知っていて損はないだろう。





 俺がいいよな? とギルド職員に尋ねると、ギルド職員は笑顔で了承してくれた。





「いやいや、何を勝手なことを。私はしないぞ?」





 フェデルタは若干眉を顰めて、一歩後ずさる。






 ……が、それを許さない者が二人。ウサとオットだ。


 彼らはフェデルタに後ろからタックルし、印刷機の目の前まで押した。





「私、隊長のステータス、気になるのですが」




「ははっ、実は僕も興味あります」





 二人とも目線を逸らしてフェデルタに目を合わせようとはしない。





「お、おい、やめろ」





 印刷機の目の前まで押しやられたフェデルタの手を掴むギルド職員





「私としても、この機会が正常に働くか試したいので!」




 そして、フェデルタの手のひらをちょうど印刷機の紙を挟み込むような場所に押しつけた。それと同時に白い光がその手をスキャンする。





 ピーッ……





「おい、やめろと!」





 スキャンが完了したような音が響き、それと同時に下から紙が出てきた。





 ガッガッガッガッ……ウィーン





 一枚の紙が空中へと吐き出される。





 それは地面をスゥーッと流れ、フェデルタの後ろにいたウサとオットの足元で止まった。




 普段はクールなフェデルタが珍しく大きな声を出した。

 




「よ、よせ!! 見るな!!」





 しかし、彼らは止まらない。オットはフェデルタが無理矢理取りに来ないように抑え、ウサはすかさず地面にあるステータス用紙を持ち上げて見た。





「ウサ、やめろ、隊長命令だ!!」





「す、すみません後で罰は受けるのですが!」





 ウサはそれでも見ることをやめない。





 ……ウサは急に口をあんぐりと開いた。





 顎が外れてしまうのではないかと心配になる程だ。





「た、た、た……隊長、こ、この『称号』は?」





「称号……?」





 どうやらウサが引っかかったのはフェデルタの称号だったようだ。てっきりそのステータスの数値の高さに驚いたのかと思ったのだが……






「ウサァァァア!! 絶対に口を開くなよ」






 フェデルタから恐ろしいほどの威圧が押し寄せる。





「ひゃひゃいい!」





 ウサが硬直したまま返事をする。






 なんだ? こんな驚くような称号って……






「あっ! まさか!?」





 これほど驚くような称号に一つ心当たりがあった。『魔族』だ。


 フェデルタに魔族という称号があるのかは知らないが、もし魔族なんて称号があったら、それこそ卒倒するだろう。






 これは急いでステータス用紙を隠さなければいけない。そう思った俺はウサの方へと向かう……が、先に動いたのはオットだった。


 彼はすかさずウサの後ろに周り、そのステータス用事を見た。





「以前警戒したことはありましたが……」





 まずい、オットに見られた。もし称号が魔族に関するものだった場合、相当まずいことになる。ウサ一人なら噂をかき消すことも容易いが、それが二人になれば信憑性が増してしまう。





 ……しかし、オットは切迫した雰囲気から、ホッとしたような雰囲気へと変わる。





「って、あぁ、なるほど」





 ……? なんだ? オットの反応を見る感じ、どうも魔族関連の情報は書かれていないようだ。





 ステータス用紙をもつウサとそれを見るオットのもとに白髪の騎士、フェデルタが飛びかかった。




「今すぐ返せ!!」




 彼女は正面からそのステータス用紙に手を伸ばす。





 ……が、ウサはその気迫にやられたからか、その紙を手放してしまった。フェデルタの手が空を斬る。




 ステータス用紙はヒラリと地面に落ち、マッソーの近くに着地した。





「おいおい、お前らは何を騒いで……」





 そこで、その紙の内容を見たマッソーは、顔を上げた。





「あーー、その、なんだ、流石にひく……いや、なんでもねぇや」





 眉を顰めて困った顔をしながら、マッソーは頬をポリポリと掻いた。

 そして、その用紙をおとなしくフェデルタの方へと差し出す。







「……!!!!!!」






 フェデルタは一瞬でマッソーのもとへと走ると、すかさずその用紙を奪い取り、グチャグチャにして己のポケットの中にズボっと突っ込んだ。






「はぁ、はぁ、はぁ……」






 このフェデルタの目に見えての慌てよう。一体何が書いてあったのか。


 気になった俺は即座にフェデルタへと詰め寄る。






「おいフェデルタ、お前の称号、何が書いてあるんだ?」






 しかし、教えてはくれないようだ。フェデルタはそっぽを向いてしまい、返事すらない。






 なんで教えてくれないのか……俺は真実を知っている他の三人へと目を向ける。





 

 まず口を開いたのはマッソーだった。彼はため息を一つ吐いて、やれやれと首を振る。





「はぁ〜〜、俺からはいえねぇよ」





「なんだよ、教えてくれよ」


   



 俺は残る二人の方を見る。






「言えば私が隊長に殺されるのですが」




「ぼ、僕からも言えませんよ!?」





 ちっ、こいつら、自分たちは見たからって余裕かましやがって。

 仕方なしに俺はフェデルタの方を見る。



 しかし、フェデルタはそっぽを向いたままだ。






「なら……」






 俺はフェデルタの方ににじり寄り、そのポケットに手を突っ込……






 もうとしたが、その手はフェデルタ本人によってガッチリと阻まれる。






「主人殿? もう、いいのではないか?」





「いや、気になるからダメだ。お前の称号見せろ」





 

 俺は掴まれていない方の手をポケットに入れようとしたが、それすらも反対の手で阻まれる。






「主人殿? もう、い、い、だ、ろ?」





「だから、だ、め、だ」





 俺が力を入れた分、フェデルタも力を入れる。





「あの三人は見たんだ! 今更俺一人増えたところでなんの問題もないだろ?」





「ダメに決まっているだろう!」





「なんでだよ! 他には言わないから!」





「ダメだと、言っている!」





 どうしても言えないようだ。俺はこのままでは埒があかないと、一旦手を振り解いて距離をとった。





 なんだこいつ、俺のことが嫌いとか、そう言う話なのか?

 俺が嫌いで、それが称号に反映されているというなら、たしかに俺からは何がなんでも隠したくなるのも頷ける。

    



 

「……」






 静かな攻防戦。それを止めたのはマッソーだった。






「まぁ、いいじゃねぇか! シルドーも、安心しろ、少なくともお前に対する悪感情が書かれているわけじゃない」







 俺とフェデルタの間に入ってまぁまぁと場を納めようとしてくる。


 




「マッソー、お前すでに見たからって卑怯だぞ! 教えろよ」





「おい冒険者、死んでも教えるなよ? いいな?」






 俺とフェデルタの意見がマッソーへとぶつかる。マッソーは冷や汗を流しながら、口を開く。






「ま、まぁ、ヒント、ヒントくらいならいいんじゃないですかい?」






 ヒント、ヒントか……これがちょうど折衷案といったところだろうか。

 フェデルタも特に文句はないのか、静かに様子を伺っている。





 マッソーは、しばらく考えて、絞り出した答えを吐き出した。






「えぇっとだな、これは、そう、『乙女の秘密』ってやつだな」






 乙女の……秘密……





 それを聞いた瞬間、俺はピンッとひらめいた。完全に内容が分かってしまった。



 乙女が必死に隠そうとする秘密など、この世に一つしかない。





「ふっ、はっはっ、なんだ、そういうことか! 分かったぞ、フェデルタ!!」





 分かってしまったらもう気にはならない。俺は豪快に笑ってフェデルタの方を見る。フェデルタは少し顔を赤らめていた。





「わ、わかったというのは、その、秘密の、ことを……か?」





「ああ、秘密のことだ」






 フェデルタの顔がますます赤くなる。

 普段が色白だからか、その赤さがますます際立っていた。





「いやぁ、まさかねぇ……ちょっと意外だったが」




「や、やめてくれ……恥ずかしいだろう」






 フェデルタはついには俯いてしまった。






 彼女はゆっくり、恐る恐ると言った面持ちで言葉を紡ぐ。





「それで……それについて、どう思う? 主人殿は」





 どう思う……これは難しい質問だ。


 しかし、正直に答えるのがベストだろう。ここで嘘をついても良いことはない。一時凌ぎにしかならないだろうからだ。





「そう、だな……正直、嬉しくはない、な」





 すると、静まり返る場内。






 そして、溢れ出る殺気……。






 それは、言うまでもなくフェデルタから溢れ出ていた。






「そう……か、いや、それなら、いいんだ」






 フェデルタは一歩、マッソーの方へと足を向けた。





「マッソー、お前を殺す。そして、私も死ぬ」





 マッソーは、生命の危機を感じ取ったのか、フェデルタの一歩に合わせて、一歩後ずさる。

 




「ま、まてよ! おらぁ悪くないだろ!?」




「いや、お前のヒントの出し方が悪かったからバレたのだ。お前……殺す」





 殺伐として雰囲気がこの場を覆う。これは、俺が悪かったのだろうか? やっぱり嬉しいですって訂正した方がいいのか?


 ひとまずフェデルタを落ち着けようと、声をかける。





「お、おいフェデルタ、そんな怒るなよ! 俺もそこまでお前が怒るとは思わなかったんだよ」





「主人殿……主人殿は黙っていてくれ」






 フェデルタは、マッソーへの歩みを止めない。マッソーは、圧倒的強者の圧にやられたのか、尻餅をついてしまった。






「領主様! 領主様は何が書いてあると思っているのですか!?」





 オットの声が背後から聞こえた。





「何がって……そりゃあ、乙女の秘密っていったら」





 フェデルタの動きが止まる。マッソーが白目を剥く。


 その中で俺は己の解釈をぶつける。






「『体重』だろ?」





「「「「え……?」」」」






 そこで騒動を見ていた人々の声が合わさった。





 フェデルタやマッソー、それに、ステータス用紙を見ていないギルド職員でさえだ。






「……え? 違うの? 体重が書いてあって、それがちょっと重かったとかそういうことじゃないのか? それが見られるのが恥ずかしいとか……あれ、違うの?」





 最後に俺の声も人々の声を追いかける。






「はぁ……マッソー、良かったな。貴様の命はまだ取らなくて良いようだ」




 怒りを完全に沈めるフェデルタ。




「ははっ、これだから……」





 何やら呆れ気味のオット。





「見ていない私にも内容はわかりましたよ?」





 

 同じく呆れ気味なギルド職員。






「ぶっ、ブクブクブク……」






 泡を吐くマッソー。





「え? 体重が重いってことに関する称号が書かれてたんじゃないのか?」





 それに、誰も同意を示さない。






「え、じゃあ何が書いてあったんだ?」





 改めて尋ねる俺に、フェデルタは微笑んで人差し指を口元に持ってきた。






「乙女の秘密……だ」







 外の気温が少しだけ下がってくる頃、俺はギルドの中で呟いた。






「それは……卑怯だろ」







 それから、マッソーのパーティーの冒険者登録をして、特にギルドに問題がないことを確認した俺たちは、それぞれの持ち場へと帰っていった。




 結局、フェデルタの称号に何が書いてあったのかは分からないままだ。




 いつか、いつか暴いてやるつもりだ。




 フェデルタの、乙女の秘密。

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