田は作らぬが詩は作る

21〜30

古典的な言葉の遊び(川柳など数作品)

花と塵(ちり)

「花と散り」かと

早とちり

「最上川、

サー、ミダレよ」と

降りそそぐ

口の中

痛がる我が子

親知らず

親知らず

あたしがママに

なったげる

キミガタメ

僕の係りは

浪費役

抱(だ)かぬなら

抱かせてみよう

流し目で

抱かぬなら

抱くまで待とう

この部屋で

抱かぬなら

別にいいもん

さようなら

「瀬尾(せお)、早く

岩瀬(いわせ)急(せ)かせ」と

滝川(たきがわ)さん

(我らはもはや

間に合わんのだが……)

お名前かきつばた(ボナパルト/勇太郎)

坊っちゃんよ

泣くなよ泣くな

パラソルと

ルビーの指環

取り返すから

幽霊が

ウラメシヤアと

佇(たたず)んで

蝋燭(ろうそく)たちの

歌が聴こえる

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読み人知らず

にあらず