疑似精霊
スピカは小首を傾げ
「正確には精霊ではありません。ブルーノアの制御型疑似精霊スピカです。」
「疑似精霊ということは・・・人工的に作られた精霊ってこと?」
レイカがそう呟くと
「イエス!私はユウにより生み出された存在、そしてあの魔導戦艦のメインシステムです。」
スピカはフリルの付いたスカートを摘み上品に挨拶した。
「あっ私はレイカ、レイカ・ルイニスです。」
とレイカが挨拶すると皆が挨拶を始めた。
「俺はルーク・カイゼルだ!ルークでいいぜ!」
と言いながら2本の指を立て額近くまでもっていききざに挨拶をした。
「わたくしはサリア、サリア・ルーレットですわ。呼び捨てで構いません事よ。」
と胸に手を当てながら挨拶をした。
「あたいはクリス、クリス・ファームだ。あたいもクリスでいいぜ!」
と挨拶をしたが、ボクは各部のチェックをして大丈夫なことを端末で確認した。
・・・・・・・・・・・・・・・
皆で物資の搬入などしているとレイカが
「これGFですよね?」
と聞いてきたのでボクは、
「そっGFF003≪フェアリーMk3改≫だよ。」
「フェアリータイプ?それにしてはヒューマンタイプみたいですよね?」
「ん~え~とヒューマンタイプをベースにフェアリーMk3と融合させた機体。まだ装甲の取り付けが終わってないけどね。」
≪フェアリーMk3改≫
3世代目のフェアリータイプで、ユウにより中級のGFに勝るとも劣らない性能に仕上がっている。武装は両腕に内蔵されたエネルギーバルカン、そしてバックパックにつけられたガンブレード2機、エネルギーを増やすために魔石は2個を使用している。
と説明していると後ろから
「これも積み込もうぜ!装甲はあたいが取り付けるからさ!」
メディカルセットで応急処置を済ませたクリスが話しかけてきた。
「そうだな。戦力は少しでも多い方がいいからな。」
ルークがクリスの言葉に同意した。
「そうですわよ。どうせ脱出するのに破壊してしまうのでしょ?なら持って行っても構わないんじゃなくて?」
とサリアも賛成したので、
「・・・はぁ好きにすれば、急がないと帝国の奴らが突入してきちゃうよ?」
ボクの同意が得られたことで、皆はフェアリーMk3の搬入作業に取り掛かった。
20分後搬入も終わり今はブルーノアのブリッジに集まっている。
「さてと準備は終わったわけだけどどうやって脱出そるかだよな?」
ルークが腕を組みモニターを見ながら意見を出した。
「そうですわよね・・・」
サリアもモニターを見ながら顎に手を当てて同意した。
「ユウ!こっちの戦力は?」
「このブルーノアとボクの≪バルキリー≫この2つだね。フェアリーMk3は装甲がまだだし操者がいないから。」
「私が乗ります!」




