ルイン防衛戦04
終わってみれば、ガーディアンエンジェルが参戦したことで、彼らを抑えられる操者がいない帝国軍は一方的に蹂躙された。
「協力感謝する。」
戦艦シーサーのブリッジで艦長席に腰掛けていたケニスは、立ち上がり頭を下げた。
『気にすることはありません。これも仕事です。』
シリウスは淡々とした態度で答えた。
「それでもだ。貴公らが来なければ、我々は負けていた。それを考えれば、礼くらい言わせてくれ。」
『さようですか。シェルド様へ感謝していたと伝えておきます。』
すると通信兵が
「艦長、敵軍の捕虜の収容があらかた終わったとのことです。」
「うむ、ご苦労。」
再びモニターに顔を向け
「失礼した。できれば後程会談を申し入れたいにだが。」
『分かりました。ルインに残る部隊の責任者を向かわせるように手配しておきましょう。』
「ん?シェルド殿は来られんのか?」
申し訳なさそうな顔でシリウスは
『・・・実を申しますと、シェルド様は天魔領の議長様との会談をすっぽかしてきていまして・・・』
「何と・・・それは・・・大丈夫なのか?」
何とも言えない表情のケニスに
『問題ありません。元々断るつもりでしたから。良い言い訳ができたとシェルド様も考えておいででしょう。』
「クククそうか、シェルド殿もバニング議長は苦手か・・・ククク。」
モニターの向こうで何やら話しているシリウスがこちらへ向き直し
『どうやら、こちらのGFの収容が終わったようです。我々はこれで失礼いたします。後のことで何かあれば、もう1隻の方へお願いします。』
「分かった。」
『それでは、失礼いたします。』
「うむ、その方たちも気をつけて帰られたし。」
ケニスは敬礼をして挨拶すると、モニター越しにシリウスがお辞儀をして、通信はそこで終わった。
椅子に座り直しケニスは
「シェルド殿と会ってみたかったが・・・まあ良い。今夜は警戒部隊には悪いが祝勝会でも開こうぞ!」
「「「はい!」」」
ブリッジクルー全員の声がハモるのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・
そんな中、1人平原を脱出用の小型飛空艇で逃げる者がいた。
「なぜだ!なぜこうも俺ばかり!」
それはウィルオーウィスプの艦長グルドであった。
「俺の出世が!出世が!」
すると暗闇で光る眼があった。
「ん?何だ?・・・え?・・・ぎゃぁぁぁ!!!」
バサバサと羽を羽ばたかせ現れたのはワイバーンであった。
逃げるグルドを必要に追いかける・・・久しぶりの獲物を逃がすまいと涎を垂らしながら迫るワイバーン・・・この後グルドが帝国に戻ることはなかった・・・




