崩壊する日常04
しばらく走っていると後方の工業区の方で「ドドド~ン!!」と爆発が起き
「何ですの?」
とサリアが聞いてくると、クリスが
「証拠隠滅だと思うよ。」
「そこはデータ破棄って言おうよ。」
とレイカがツッコミをいれたが、気になどしていられない。なぜならそれは最悪都市の崩壊につながる可能性があるからだ。
「ルーク!」
とボクが声を掛けようとすると、ルークも理解して、
「皆しっかりつかまれ!跳ばすぞ!」
その言葉に女性たちは捕まれるとこに捕まり体を固定した。
「ウゥゥゥン!」と魔導車がスピードを上げ、ボクたちは目的地を目指した。
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バルガス帝国宇宙軍≪旗艦ジャックオーランタン≫
≪旗艦ジャックオーランタン≫
バルガス帝国宇宙軍旗艦ではあるが、実験艦であるために乗組員は犯罪奴隷であり、元盗賊団である。これにはいくつか理由があり、最も大きな理由が自国の宇宙技術に不安をぬぐえなかった軍上層部が略奪の自由というエサで犯罪者たちを使っているためである。
「GF部隊順次出撃しろ!2番艦は工業区!3番艦は研究区!それぞれ制圧に迎え!我らは行政区を制圧に行く!いいな野郎ども!」
そう声を張り上げた恰幅の良い角の生えた盗賊顔の魔族の男が指示を出した。
「へい!お頭了解でっさ!」
と兵士が返事をすると、
「艦長とよばね~か!てめ~ら!」
「へい!お頭!っと艦長!」
兵士の返事に満足したのか盗賊顔の艦長はうん、うんと頷きながら満足げににやけた。
外では帝国主力量産機≪インプ≫6機が順次出撃していった。
≪インプ≫
形式番号GFI001インプ。帝国宇宙軍に配備された独自開発のフェアリータイプGF量産機。
武装はデーモンスピアと両腕に仕込まれた連装式エネルギーバルカン
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ボクたちはラボに到着して地下にある宇宙ドックに来ていた。
「スピカ!ブルーノアを起動して!」
とボクが何もない空間に向かってしゃべると、女性たちが「大丈夫?」というような顔をして小首をかしげた。
しばらくするとドック内に明かりがともり、青と白を基調とした流線型のとても綺麗な魔導戦艦が現れ、「ウ~~~ン」という音と共に魔導エンジンが起動した音がした。ルークが「オオォ!」と目を見開き驚いていると、起動した魔導戦艦より青白い光をまとった蝶のような綺麗な羽を生やした青髪の人形のように可愛らしい女の子が目の前まで飛んできて、
「ユウお帰りなさい♪」
「「「精霊!!」」」
皆これには驚き声がハモった・・・
ユニーク50人突破しました。ありがとうございます。
次章「強行突破」来週月曜からUP予定です。




