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ユグドラシル~戦いの果てに  作者: あおい聖
世界
53/66

世界03

 出撃から4日後に行われた戦闘は、


「おら~邪魔なんだよ~」


 GFヌエから放たれるEキャノン


 GFミノタウロスに命中


「そんじゃ~これで!ファングたち!」


 GFヌエから射出された小型のビットは前面に牙のようなエネルギーを発生させ、縦横無尽に舞いGFミノタウロスを次々と貫いていく・・・


「キャ~・・・やったな~」


 被弾して理性を失ったのかGFヌエを敵部隊に突入させた。


・・・・・・・・・・・・・・・


 それを見ていたカラミティは


「おい!てめ~ら、死にたくなきゃここから離れろ!今すぐだ!」


『しかし!我々は・・・』


「いいから引け!レイダが暴走しちまった!敵味方の区別なんてつかね~で襲ってくるぞ!」


『・・・了解した。少尉たちの健闘を祈る。』


 暴れるレイダ機を見ながら


「はぁ混戦じゃなくてよかった・・・ん?新手か・・・まあこっちはあたいが片すか!」


 右後方から迫るGFミノタウロス部隊を確認したカラミティは口の端を釣り上げニヤリと笑い突撃した。


・・・・・・・・・・・・・・・


 戦いは圧倒的で、レイダ機は被弾しつつもビットを使い次々と撃破していき、また近づこうものなら頭部の口にあるエネルギの牙や足に備え付けられたエネルギーの爪で切り裂かれていた。


「キャハハハ!皆死んじゃえよ~!死んじゃえ!」


・・・・・・・・・・・・・・・


 一方カラミティ機はEキャノンを巧みに使い寄せ付けず1機・・・また1機と動き回りながらGFミノタウロスを落としていた。


「歯ごたえが無いんだよ!そこ!おら!おせ~んだよ!」


・・・・・・・・・・・・・・・


 終わってみればGFヌエ2機でGFミノタウロス40機を撃破していた。


 識別信号が途絶えたことでビースガル基地はパニックに陥っていた。


「防衛戦力は!」


「迎撃機50機、デーモン20機、アークデーモン10機です。」


「全機防衛準備!」


「全機防衛準備!」


「発進急いでください!」


「なんてことだ・・・たったの2機でこちらのミノを全機撃破してしまうとは・・・」


 悲痛な顔の司令官が項垂れていると1人の士官が近寄り小声で


「司令、シャトルの準備が整いました。」


「おお、そうか・・・では気づかれる前に脱出しようかの~」


 兵士たちが大慌てで防衛に当たっているさなかに、帝国の主だった士官はシャトルに乗り込み脱出したのであった・・・


・・・・・・・・・・・・・・・


 指揮官が逃げたことにより部隊は混乱して戦闘らしい戦闘はなく逃げ出した。


「逃げるんじゃないの~」


「逃がさね~よ!」


 逃げ惑う敵部隊をレイダとカラミティは追撃して殆どの部隊を殲滅していった・・・降伏する者たちも共に・・・

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