新たな任務
一方宇宙ではハクジョウシに着艦する連邦のシャトルがあった・・・
シャトルの中で拘束されたネルビルは
「どっどういうことだアデル中尉!」
「どういうことだと聞かれても、この制服通りの意味だが?」
とアデルは帝国の制服に身を包み言い放つ。
「くそ~貴様スパイだったのか!」
ヤレヤレと言う仕草でアデルは
「さてと・・・到着しましたよ博士。」
「くぅ~~~~」
「・・・はぁ感謝してほしいな博士。」
「なっ何を感謝しろと言うのだ!」
「これで博士はGFセラフィムの研究が続けられると思うんだがな。」
「・・・・・・それは本当か?本当なんだな!フフフフ・・・」
不気味に笑ってはいるが、これで少しは静かになると思うアデルであった。
シャトルを降りるとそこには上官であるザーヴァ少佐が待っていた。
「アデル中尉、潜入任務ご苦労。貴官の持ち帰ったデータにより我軍は一層強固なものとなる。」
「ありがとうございます。大尉・・・じゃなかった少佐!」
「それで例の方は?」
「一応連れては来てますが・・・」
「肝心なシステムは知らないということだな。」
「はい。」
「・・・ならばウィルオーウィスプのゴルドア大佐にでも引き渡すか。」
「よろしいので?」
「構わんよ。ここで恩を売っておくのも必要だろうからな。」
「はっ!ではそのように致します。」
・・・・・・・・・・・・・・・
それから数日後・・・ネルビルはムーンキングダム司令ゴルドア大佐に引き取られていった。
そしてザーヴァは今応接室でそのゴルドア大佐と対面していた。
「少佐には地上に降りてもらうよう指令が来ている。」
ス~と出された指令書を受け取り
「了解しました。してこの新造戦艦というのは?」
「うむ。そいつはウィルオーウィスプ級の戦艦でな、地上でも運用可能にした艦だ。(皇帝陛下もなぜ貴様などに・・・)」
「(感情ぐらい隠したらいいものなのだがな・・・所詮は盗賊上がりか・・・)それは凄いですな。」
「まぁ頑張れや、以上だ!さっさと行っちまいな!」
ザーヴァは立ち上がり敬礼をして
「はっ!失礼いたします。」
ザーヴァは扉の外で「ガシャン」という大きな音を聞いて
「ヤレヤレ大人げないな・・・」
(だが新たな任務、それに新造戦艦か・・・しっかりと確認しないとな・・・バルガス14世・・・その考え・・・読めんな・・・)
ザーヴァは腹心の部下たちに念入りに戦艦オロチを調べさせ準備をして、この2日後地上へ向けてムーンキングダムを後にするのであった・・・




