崩壊する日常02
・・・はぁ周りの視線が痛い彼女はサリア、サリア・ルーレット周りを気にしてほしいものだよ。
「サリアちゃん、言い過ぎだよ。先輩たちがにらんでるよ?」
と青白い髪の胸はちょっと小さめの綺麗な美少女といった感じの人族の少女彼女はレイカ、レイカ・ルイニス。もとは北西連邦の生まれでこの宇宙都市に移住してきたんだそうだ。普通にボクの隣に座った。彼女は操者学科の1年だ
「レ~イ、いつもちゃん付けはやめてって言ってるじゃない!」
サリアは頬を膨らませてレイカに抗議する
「はい、はい気を付けてはいるんだけどね・・・つい癖で・・・」
と舌をチョロっと出してテヘといった感じで答えた。
「まぁまぁそれだけサリアが可愛らしいってことだな。」
真顔でルークがそんなこと言うもんだから「ボフン!」といった感じにサリアの顔が赤くなった。
「ハイハイ惚気るなら他でやってよ。」
ボクは呆れたように言った。
それから会話を楽しみながら食事をしていると、食堂の大型モニターにシルバーアースで行われた帝国との戦闘のニュースが流れた。
「いよいよここも危なくなってきたんじゃないか?」
とルークがコーヒーを飲みながら聞いてきたので、
「そうだね。ここに帝国が攻めてくるのも時間の問題だね。」
とボクは真面目に答えた。重い空気が流れる中
「「「ウ~~~ン」」」
とサイレンの音が鳴り響いた。それからしばらくして、
『現在ここムーンキングダムに向けて帝国軍の魔導戦艦3隻を確認しました。皆さんは速やかに最寄りのシェルターまたは脱出艇に避難してください。繰り返します・・・』
とアナウンスが流れ食堂に居た生徒たちは慌てふためき扉に殺到していった。
「ルークどうしますの?」
とサリアがルークに確認を取る。
「ユウ!確かお前んちに高速の魔導船があったよな?」
ルークが確認してくるのでボクは首を縦に振り頷いた。
「よしならもう少し落ち着いたらユウの家へ行くぞ。」
そのルークの言葉に不安なのかサリアが
「シェルターに避難した方が安全じゃありませんの?」
「もし負けて占領されたら帝国の奴らに辱めを受けることになると思うよ。」
とボクが避難する案に反論した。現に他の連邦の宇宙都市では虐殺や強姦といった犯罪行為が行われ、奴隷のような扱いを受けていることが命からがら脱出してきた人たちからもたらされていたのである。
ボクたちは入り口が落ち着いたのを見計らって食堂を後にした。
学園を出たボクたちが目にしたのは混乱して渋滞を起こしている人々であった。




