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ユグドラシル~戦いの果てに  作者: あおい聖
遭遇戦
34/66

遭遇戦02

 輸送艦ブリッジ内


「遊ばれているの?くっ!」


 敵GFの攻撃で輸送艦が被弾する。


「艦長!このままでは!」


「兎に角迎撃に集中して!もうすぐ援軍が来るわ!」


 マリーダがそう叫ぶと敵GFの1機が突撃しようとして被弾した。


 他の2機もそれに動揺してか、動きが鈍ったのを見たマリーダが


「何をやっている!早く迎撃!てぇぇぇ!!!」


・・・・・・・・・・・・・・・


 6枚羽のGFケルヴィムの操縦席内


「間に合ったかな?」


『こんなとこから当てるなんて凄いわねシェルド君。』


「そんなこと・・・」


 輸送艦のある宙域とは別の方から高出力エネルギーの攻撃が来た。


「シーダよけて!」


『分かってる!』


・・・・・・・・・・・・・・・


「ほう、これを交わすか・・・」


『少佐!』


「マデルどうした?」


 モニターに映し出されたマデルから


『その2機の後方に艦2隻、かなり足の速い艦です。』


 一瞬考え込むような素振りをみせ、


「フリル!モンド!フィーナ!貴様らは撤退しろ!」


『少佐!まだ戦えます!』


 モニターにフィーナが映し出される。


「敵の援軍が来た。艦2隻だ。」


『ならば我々が殿を!』


 モニターにフリルが映し出された。


「損傷したその機体では無理だ。殿は私が就く。」


『『『・・・了解・・・』』』


・・・・・・・・・・・・・・・


「艦長!敵機撤退を始めました!」


 索敵官がそう叫ぶと周囲の兵たちから歓喜の声が上がる中マリーダは


「浮かれるな!まだ戦闘中だぞ!」


「「「はっ!すいません!」」」


「よし、GF部隊には追撃はするなと伝えろ!本艦の護衛を優先させろ!」


「はっ!」


 通信兵が忙しく命令を伝えている中


「艦長、援軍が間に合ってよかったですね。」


 1人の兵士がそう話しかけてきた。


「ああ、それで傭兵部隊は今どうなっている。」


 レーダーを見ていた索敵官が


「紫のGFセラフィムと交戦中のようです。」


「そうか・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・


 紫のGFセラフィム操縦席内


「1機はこの機体と同型機、もう1機は発展型か?・・・それに性能がこちらより飛躍的に上がっているということは・・・おっと!いい連携だ。」


 GF2機の連携により、自分が追い詰められていることにザーヴァ少佐は楽しんでいた・・・


・・・・・・・・・・・・・・・


「嘘だろ?僕らの攻撃をああも避けられるものなのか?」


 操縦席内で僕がそうもらすと


『当たり前です。あれは帝国軍のエース≪紫電≫と呼ばれている操者です。』


 それを聞いていたシーダから通信が入った。


「なら次はBパターンを試すよ!」


『了解!』


 先ほどとは違い高速で交差しながら敵機を翻弄する攻撃を仕掛ける。

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