崩壊する日常01
ボクはユウ。ユウ・スメラギ中央連邦所属の宇宙都市ムーンキングダム生まれのムーンキングダム育ちの15歳。今年≪ムーンキングダム高等技術士官学校≫に入学した1年生だ。ちょっと髪が長く後ろで結んでいて、それでいて細くすらっとしているために、よく女の子に間違われるがれっきとした男だよ。
≪ムーンキングダム高等技術士官学校≫
地球でゆうところ高校である。違いは士官学科、操者学科、魔導技師科、普通科の四学科からなる。
士官学科は軍や政府高官になりたい者が学んでいる。
操者学科はGF操者を育成する学科で、魔力保持者が優先的に入学する。
魔導技師科はGFを初めとした魔導エンジン関連の技術を学ぶ学科である。
普通科はその名の通りに他の高等学校と同じ高等教育を学ぶ学科である。
ボクは普通科だ・・・まぁGFを操縦できるし、魔導エンジンの技術もある。なぜかというと実家が中央連邦で有名な≪スメラギ重工≫だからであるんだけれどね。
≪スメラギ重工≫
中央連邦で1、2位を争うGF製作で有名な企業である。主にエンジェルタイプを中心に開発している。それでいて市民生活に根ざした家電メーカーとしても有名でもある。
そういったわけなのか分からないけれど、ボクは魔力保持者であるにも関わらずに普通科しか受けさせてもらえなかった。まぁ不満はないけれどね・・・
そんなわけでボクは今学食に来ている。ボクの前の席に座っているのが士官学科1年でボクの親友ルーク・カイゼルである。背が高く短髪できりっとした風貌の獣人族で、よくもてそうな顔だが、そのまじめな性格から遠巻きに愛でるタイプだそうだ・・・ボクには分からないけれどね。
「それにしてもユウが普通科なんて違和感ありまくりだな。」
フォークでボクを指しながらルークがそんなこと言ってきたので、
「しょうがないじゃないか。普通科意外だと学費出さないなんて言われたらね。」
「まぁユウに家を継いでほしければ他の学科なんて通わせられないわな。」
そうなんだよね世界連邦と帝国が戦争状態に突入しているから他の学科だと軍に徴集されて死ぬ確率が高いからね。
「それでも過保護すぎだよ。」
そんな話をしているとルークと同じ士官学科でルークの彼女でもある金髪でウエーブがかかっている長い髪のエルフ族の胸の大きな女性がルークの隣に座り、
「何々?何の話?」
と聞いてくるとルークが
「ユウの学科の話。」
「あ~不思議だよねユウの実力なら操者学科の3年生でも歯が立たないと思うよ。」




