漂流02
『・・・っとこの辺はシェル君には関係ない話だね。と言うわけでその基地の全ては君の物だからそれを使って身を守ってね。施設のことはシリウス君に聞けば大丈夫だし、食料とかも自給できるから心配してないけど、後のことは自分で考え行動してね。ヒーローになるも良し、覇王になるも良し好きにしてね。じゃあまた会える日を楽しみにしているよシェル君。』
それから画面は黒くなり何も聞こえない状態になったので切ろうとしたら、
『あっそうそう私を探そうなんてしなくてもいいからね。私は大丈夫だからね~』
と言って自動で切れた。
「・・・母さん・・・何が言いたかったんだ?」
僕が考え込んでいるとシリウスが
「シェルド様よろしいでしょうか?」
「何?」
「シェルド様にどうするか判断していただきたい急ぎの事案があります。」
「それで?」
「はいシェルド様がこちらへ来られる前に宇宙を漂っていた人を拾ったのですがいかがいたしましょう?」
(他にも人がいるのか)
「話すことは出来る?」
「いえまだ目が覚めておりません。」
「じゃあそのままにして、起きたら知らせて。それから基地の説明が欲しいんだけど。」
僕の言葉に
「畏まりましたではそのように致します。当基地の概要についてはこちらをご覧ください。」
そう言ってシリウスが腕を振ると、天井からモニターが現れ基地内の見取り図が映し出された。
「まず今現在居る居住ブロックを中心に南側にポートブロック、東にプラントブロック、西に洗浄浄化ブロック、北に軍事ブロックとなっています。まず中心の居住ブロックですが定員は20名が生活できる個室の部屋があり、また医療室もこのブロックにあります。南側のポートブロックは、文字通り港となっています。次に東のプラントブロックには野菜の生産プラントが存在しており、冷蔵庫には肉などの食品が1か月分あります。続いて西の洗浄浄化ブロックですが、文字通りであり、こちらにお風呂や炊事場があります。そして最後に北の軍事ブロック、こちらには戦艦1隻、GF4機があります。あと輸送艦が1隻ありますね。以上が当基地の設備となっております。」
「てことは食料はどこかで仕入れないとだめなのか・・・お金ないや・・・」
「シェルド様。お金ならばそのケース内のカードの口座に数十億ブロン入っていると聞き及んでいます。」
僕はケース内を探すとカードが入っていることを確認して
「これかな?でもどこに買いに行けばいいのかな?」
「エリュシオンへ買い付けに行くか、地上への買い付けとなるでしょう。」
「足は?」
「戦艦、輸送艦共に大気圏突入と離脱が可能です。」




