漂流する少年
静寂の宇宙で、細身のどこか女性にも間違われそうな人族の男の子シェルド・クルス14歳は、救命ポットに乗って漂っていた・・・
時は遡ること12時間前、バルガス帝国のムーンキングダム襲撃により、救命ポットでの脱出・・・
僕は元々北西連邦の宇宙都市ルーナに両親と一緒に住んでいた。僕が12歳になるまで円満な家庭だった・・・いや円満な家庭だと思っていた。
そう父さんの浮気が発覚するまでは・・・離婚に当たり僕は母さんに引き取られることになり、僕と母さんはムーンキングダムに移り住んだ。
母さんの名はカリーナ・クルス。GF開発に携わる研究者の一人である。もっぱらプログラム関係に強く、よく
「母さんが開発したゲームだよ」
と言われシミュレーターをやらされていた。
そんな理由もあり、今僕は母さんのラボに来ている。僕は14歳になり受験を控えているのに今朝母さんが
「シェル君!今日は学校休んで母さんの仕事手伝って!」
「は?やだよ。僕、今年受験生だよ?分かってるの?」
僕のその言葉に笑いながら母さんは
「受験?そんなの私が裏口でどこでも入れてあげるから♪ね♪手伝いなさいよ♪それに高望みしなければあなたなら入れるとこいくらでもあるじゃない♪ね、いいでしょ♪」
僕は呆れながら両手でバツを描くと
「そんなこと言ってるとお小遣い上げないわよ?いいの?」
「・・・はぁそれ最近じゃ小遣いじゃなくてバイトになってるんだけど・・・」
「あらそうだったかしら?オホホホホ。」
(あ~こうなると母さんは、僕が「うん」と言うまで解放してくれないよ・・・全く)
僕は降参とばかりに両手を上げて
「はぁ分かったよ。分かりました。」
「うん。それでこそシェル君だよ♪」
・・・・・・・・・・・・・・・
そして母さんのラボへ行くと、何でも今日試すのは新型GFの特殊システムを搭載したシミュレーターだそうだ。
何でも≪超越者≫の能力値を高めるシステムだとか・・・名前は≪エボリューションシステム≫通称≪ES≫
なぜこのシステムのシミュレーターを僕がやらされるかと言うと、僕も超越者なんだ。それも白の守護者と呼ばれる操者より高いんだよね・・・
そんなんで僕はお昼までそのシミュレーターをやっていると
突如「ポ~ン」とラボ全体に響いた後
「中央連邦宇宙都市、ムーンキングダム指令ルオン・カイゼル少佐だ!ただ今我々は帝国軍と交戦中であるが、非常に厳しい状況となっている。そこで誠に遺憾ではあるが当都市を放棄することになった。皆さんの脱出は我々軍人が責任を持って脱出させる。繰り返す当都市を放棄することになった。皆さんの脱出は我々軍人が責任を持って脱出させる。以上検討を祈る。」




