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ユグドラシル~戦いの果てに  作者: あおい聖
崩壊する日常
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機動兵器

 魔導歴2015年、悪魔族との戦いが神話のことになった時代・・・精霊は姿を消し、世界の象徴たる世界樹ユグドラシルがあったことさえ人々の記憶から消えたこの世界で、各国々は≪世界連邦ユグドラシル≫の旗のもとに一つにまとまっていた。


≪世界連邦ユグドラシル≫

 創世時代の世界同盟を中心とし、そこへ各ギルドが出資して発足した機関である。


 世界は今、資源が枯渇しはじめ、術や魔法といった力が薄れた世界である。そこには魔物が発生するがその大きさが非常に大きく、創世時代の大型のゴーレム並みの全高18メートルもあり、人の身では到底相手にできないものとなっていた。


 その大型の魔物の影響で人々が住める地域は減少の一途をたどっていた。


 そんな中魔導歴1915年クリフト・ファーム博士により開発された≪ガンドフレーム≫により人々は希望を見出した。


≪ガンドフレーム≫

 通称GF。創世時代のゴーレムやガーディアンを基にして作られたそれは、魔石をエネルギー元とした魔導エンジン搭載型の機動兵器であり、また人が乗り込み操ることによりその有用性はゴーレム以上であると言わしめるほどであった。


 GFには種類があり、まず創世時代のゴーレムをベースとしたゴーレムタイプ、これは殴るなど近接タイプであり機動性に優れているとは言いずらいが、製作コストが安く済み大量に量産された低級の量産タイプである。


 次に開発されたのがビットをベースとして浮遊することが出来るようにしたフェアリータイプ、これは魔導エンジンにより生み出されたエネルギーを攻撃用に射出するキャノン砲を背中に2つ装備した砲撃戦用のタイプであり、エネルギーを消費するために稼働時間が少なくなるといった欠点を持っていたが、近年は小型化が進みゴーレムタイプと遜色ない稼働時間を確保することに成功した。このGFも低級の量産タイプに位置付けられている。


 そして武器を使用することを前提に開発したヒューマンタイプ、ガーディアンをベースにしており、高い機動性を持っているばかりかゴーレムタイプすら上回る出力を誇る。しかしながら生産コストはゴーレムタイプの4倍も掛かり、都市防衛の主力として1つの都市に10機ないほどである。ランクは中級に置かれる高級品である。


 そして魔力保持者専用と言っていい機体で、ヒューマンタイプをベースに作られたエンジェルタイプ、デーモンタイプ、ビーストタイプの3タイプで上級に位置し魔導制御システムを用いて圧倒的な出力を誇っていた。エンジェルタイプは機動性、デーモンタイプは砲撃戦、ビーストタイプは接近戦と各々に特化したタイプとなっている。

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