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第36話 「兄妹と姉妹」

アルトネリコ3まだかなぁ〜。

〜薬屋前〜


「じゃあ次の目的地はパスタリアって所ね。


どうやって行くの?」


久遠様は藍紗ちゃんに視線を移します。


「パスタリアへは地では続いていないわ。


行くなら空港から。


でもパスタリアは人口規制されているから


行けるのは『ネロプレート』を持ってる人だけ。


ネロプレートは滅多な理由がないともらえないわ」


「そうか……さて…どうしたものか」


転送魔法は自分が知ってる場所じゃないと無理だしねぇ。


「う〜ん…」


結構長い間考え続けるわたしたち。


「ネロプレート、私が人数分用意しましょうか?」


声の方を向くと不敵な笑みのスピカさんと


不快そうなジャクリちゃんがこっちを見ていました。


「できるのか!?」


「ええ、多分。


久遠から良い物もらったし、対価としては十分よ」


「実際動くのは私だけど」


「ジャクリちゃんはいいの?」


「ジャクリ……『ちゃん』?


私はあなたたちよりずっと年上よ!」


「す…すいません」


うわっ…びっくりした。


すごいプレッシャー…。


「用意するからしばらく待ってて」


と言い残してジャクリさんはどこかへ行ってしまいました。


「待ってる間、うちでお茶でもどう?」


「いただきます」



☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「はい、持ってきたわよ」


わたしたちが薬屋のど真ん中でお茶を飲んでいると


ジャクリさんが出て行った時と同じ表情で返ってきました


「あ、ありがとうございます」


突き出された割符を恐る恐る受け取るわたし。


「スピカ、ちゃんと持ってきたんだから例の件忘れないでよ」


「はいはい」


ジャクリさんはそう言うとさっさと出て行ってしまいました。


「あ、これありがとうございます」


「いいわよ。


さっきも言ったけど、久遠に良い物もらったし」


「何もらったんですか?」


貴重なものらしいこのネロプレートを4枚も…。


一体何を渡したのか気になるよ…。


「ふふ…聞きたい?」


「や、やっぱりやめておきます」


あまりの不気味な笑みにまたもや気圧されてしまいました。


2人とも恐ろしい人みたい…。





〜パスタリア〜


スピカさん、ジャクリさんのおかげで何事もなくパスタリアへ行くことができました。


「これからどうしよう?」


「まぁここにいるってんなら4人もいるし、


別れて捜す方がいい…だろうな」


「じゃあわたしと藍紗ちゃんで捜すよ」


それが一番いいでしょ。


「ならオレと久遠か…。


見つけたら念話で知らせる。いいな?」


「うん。迷子にならないでよ」


「それはこっちのセリフだ」



☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「パスタリアって他の町とは違うよねぇ」


ラクシャクやエナと違って建物とかが発展してる気がする。


「…ねぇ」


「ん?」


わたしが周りの風景を見渡してると後ろから藍紗ちゃんに呼ばれた。


「兄がいるってどんな感じ?」


「う〜ん、そうだなぁ…」


足を止めて宙に視線を向けてちょっと考える。


「頼れる…かなぁ…。


女のわたしじゃ難しい事もあるしね。


…お兄ちゃんの場合はいじわるがすぎるけど」


「ふーん。2人兄妹?」


「ううん。あと1人妹がいるよ。


なかなか他人には愛想がなくてね、


もうちょっと表情豊かな子でもいいんだけどなぁ…。


蒼紗ちゃんはどんな子なの?」


「元気な子。これ以外当てはまらないね。


姉の私がついていけないほどよく動く時もあったなぁ。


祢音とは気が合いそうな気がする」


「そうかぁ…一度会ってみたい。


パスタリアの大鐘堂の施設のどこかにいるはずだよね!」


「うん。隔離されてるなら多分」


―祢音!見つけたぞ!―


突然お兄ちゃんからの念話が来る。


―今空を見ろ!1発だけ魔法を放つ!


後は一定間隔で放つからそれを頼りに来い―


―わかった―


そう答えてすぐに空をぐるぐると見渡す。


するとお兄ちゃんが放ったはずの炎の球が見えた。


あっちね。


「藍紗ちゃん、行くよ!」



☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



「お兄ちゃん!」


数分後、お兄ちゃんたちと合流。


目の前には特徴的な黄色いトサカ頭が1つ。


名前は確かベレッタ。


でかい体のわりに足は速い。


久遠様や藍紗ちゃんはバテ始めてる。


するとベレッタは公園のとある長い階段を降りて行きました。


わたしたちも後を追います。


「ここは…?」


地下のようでしたが今まで見た街並みからは


想像できないかなり機械的な地下でした。


工場の中のような感じかな…。


ベレッタはとにかく逃げます。


何度も来てるのかな?


追い続けるとベレッタはあるエレベーターに乗って


下へ降りて行ってしまいました。


左右にはいくつかエレベーターがあります。


「どれで行く!?」


「私はこのまま待ってこのエレベーターに乗った方がいいと思うわ。


私たちはここの構造を知らない。


もし全く違う所に行ったらどうするの?」


わたしも久遠様と同じ意見かな。


「ちっ、仕方ねぇな」


しばらく待つとエレベーターが上がってきました。





〜エレベーター内〜


乗ってみてわかったんだけどこのエレベーターかなり広い。


日本のどこにもなかったぐらい。


何か大きな物を運んでたのかな?


「ねぇ祢音…頼みがあるんだけど…」


「何…?」


感想&評価&話の案お待ちしてます。

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