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恋愛 by百合

部活で始まり部活で終わる。

それが私の日常だ。

今朝はいつもとは少し違う。部活もなく、涼太は学校へ早く行ってるから私は涼太なしでの登校。

久しぶりだな、と思った。

最近涼太が近くにいるのがとても多い気がする。ただそう感じるだけ、だろうか…


昨日は色々あったな、と考える。

特に放課後は本当に驚いた。

涼太は常に周りのことを考え、決して我を通そうとしない人。

その涼太が何故急に私を抱きしめたりしたのか。

別に嫌だったわけじゃない、寧ろ嬉しかった。ただ、涼太には出来れは本来の性格でいて欲しい。

その方が私の性格上、涼太と付き合いやすいのだ。


でも、だからってそんなこと涼太には言えるわけがない。


変わらなきゃな、私が…


私はこの極度な恥ずかしがり屋に時々苛立ちを覚える。

私だって涼太と手を繋ぎたいと思ってたし、キスだって出来ればしたい。

けど、私は涼太にそれを迫られると、急に恥ずかしくなってしまう


世の中の恋人さんたちは、皆どんな感じなんだろうか…


それに…

涼太は私みたいに恥ずかしくならないのだろうか…


昼休み、私は涼太とお弁当を食べるため中庭に出た。

二人で並んでベンチにすわる。

近いな、私は思った。

涼太は私と並ぶ時、あまり距離を空けない。

しかし、私としては緊張しすぎて何も話せなくなってしまう。


そうだ、私が変わるんだよな…


二人でお弁当を食べ始めた。涼太はいつものようにゆっくりした口調で話してくれる。

何か私も話さなきゃな、と思い、思い切って聞いて見ることにした


「ねぇ、涼太…?」

「ん?」

「涼太は私とこうやって話してる時とか、隣にいる時って、恥ずかしくなったりとかしないの?」

涼太は少し驚いたような顔をしてから、

「するよ」と言った。

「まぁ百合みたいに下を向いちゃったりするのはさすがに男だししないけど、昨日とかもすごい緊張したし…」


そっかぁ、私だけじゃないんだ

涼太も私ほどじゃないけど、でも、そういう気持ちになるんだ…

何故だかわからないけれど、ホッとした。

少し気まずくなったので私は話を変える


「デートのこと」

「あっ、そうだ。うん、どこがいい?」

「うーん、考えてみたんだけどね、なかなか見つからなくて」

「そっか…。じゃあさ、ちょっと遠いんだけど、江ノ島いかない?あそこなら海も水族館もあるし、遊園地もあるから」

「いいね、それ。そうする‼」

「うん」

「決めてくれてありがとうね」


放課後。部活が終わり帰ろうとしてた時、突然雨が降ってきた。私が折りたたみ傘を取りに教室へ帰ろうとした時、

「一緒に入ろ」

と涼太が言ってきたから私の緊張は絶頂に達した。

「ありがとう」

涼太は私のことを気遣ってくれていて、私とくっつきすぎないように少しだけ距離を空けていた。

雨で濡れそうだった涼太を見て、私は涼太に自分の身体をくっつけた。

涼太は一瞬私の方を見たが、嬉しそうにしていた。


これからも…少しずつ…

ゆっくりと…

慣れていこう…

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