第27話 有希目線
…どうしよう。
作曲って、…難しいんですね…。
どうも、スランプに陥っている有希でございます。
え?
なんかキャラ変わったって?
あはは、…もう無理なんですよ。
みんな、ベースこれでいいって言ってくれるんですけどね、納得いかないんですよ…。
どうしましょうかね?
「…有希?」
「はい?」
今しゃべりかけてきたのは、博樹。
「お前、大丈夫?」
「…大丈夫、…なわけねぇだろが!!!」
「…うん」
「うんってなんだよ!!うんってなんだよ!!!!」
「…。」
「…ったくよぉ、全然分かってねぇなぁ」
「…じゃぁ、教えて」
「はいぃ?」
「何が、不満なの?」
「…みんな出来てるって言うけど、全然満足してない」
「うん」
「だからと言って、いいの思いつかないし」
「だったら、あとから変えればいいじゃん」
「でもなぁ…」
「聞いてくれた人に意見もらえると思うし」
「うん…」
「それから、変えればいいでしょ?」
「うん…」
「じゃぁ、これでいいよな?」
「うん、とりあえずこのまんまでいっとく」
「ん、頑張れ」
「…博樹はどうなの?」
「俺は、特に何も」
「へえ…」
「俺あんまり考えてないし」
「…役立たず」
「はぁ!?」
「嘘だよ」
「うわぁ、よかった」
「…うわぁ、いらんくない?」
「え?いるでしょ」
「いや、いらないね」
「いるって!」
「…やっぱ、いらないと思う」
「…そう?」
「うん」
「…何この会話、意味わかんねぇ」
「正直言って、私も」
「…だよな」
「…何話してたんだっけ?」
「…ベースどうするか」
「…飛んだね」
「何でだろう」
「うん、…とりあえず頑張る」
「あ、頑張って」
…ホントになんだったんだろう。
でも、なんかいける気がしてきた。
さすがだね?
博樹は。
とりあえず、ちょっとだけ「愛の力だ!!」見たいな感じにしました。
こんな会話、よく友達とします。
…どうなんでしょうね?