第26話 博樹目線
「何で博樹はギター始めたの?」
いきなり由愛が聞いてきた。
なんでだったけな?
…あぁ、そうだ。
「昔、遊がいきなりドラム始めて、バンド組んでたらしいけど、うまくいかなくって、次笑たちとくんだんだよな?
それ以来、話すことはバンドのことばっかり。
俺は別にする気なんかなっかたけど、話聞いてるうちに、自分もやりたいって思ったんだっけ?
それから、まずギター始めてみようってことで、挑戦して、バンド組んでみたけど全然だめで。
俺が駄目だったんだよ。
みんな出来てたのに、俺が下手だったから、みんなバラバラで、うまくいかなかった。
なのに、人のせいにして、それからギター弾かなくなった。
それが、中2の頃で。
それから、みんなと同じ高校行って、みんなと仲良くなって、笑がバンド組むとか言い出して、俺も、もう一回始めようかなとか思ったんだけど、笑が弾いてるの見て、またあきらめたんだよ。
笑、メッチャうまかった。
俺なんかと、比べもんにならなかった。
だから、俺はこのバンドに必要ないって思った。
なのに、笑がもう一人ギターいたらなぁ、とか言ってて。
俺に、やってみないか、って言ったんだよ。
だから、または始めて、まぁ全然うまくなかったけど、前よりはましになって、でも笑には追い付かなかったから、自分からサイドギターするって言った。
そんな感じかな?」
「…弾いてたんだ」
いきなり笑がそう言った。
「笑も聞いてたの?」
と、由愛。
「うん。だから飲み込み早いと思った」
「言わなくってごめんな」
「別あやまることじゃないって」
笑はいつから始めたんだろう?
「笑はいつから引いてる?」
「俺?俺は…、6年ちょいぐらいかな?」
「6年間ずっと?」
「うん」
「…すげぇな」
「そうでもないって」
いや、すごいだろ。
小学生から、ずっと。
「だから、うまいのか…」
「どうなんだろ?」
「才能あるんだよ」
「才能なんか関係ないって。どんだけ弾くかでしょ?」
確かに、笑の言うとおりだ。
ろくに弾いてないのに、弾けるわけないよな。
明日から、もっと練習しよっかな?
自分で書きながら、もっと早く始めればよかったって思いました。