第24話 笑目線
「なぁ、来月のライブどうする?」
と、遊が、指でスティックをくるくるしながら聞いた。
俺たちは、毎月、いつも練習に使ってる、空いた教室でライブをする。
意外と好評。
でも、普通の練習の時も来る人は、来るけど。
「あと3週間で、曲仕上げんのって無理かな?」
と、博樹。
「曲できてるから、あとアレンジするだけだし。頑張ったらいけると思う」
と、由愛。
「じゃぁ、いけるとこまで行って、ライブしてから感想も聞いて、さらに変えていったら?」
という、俺の提案にみんなのってくれた。
でも、それはなかなか難しいものだった。
少しずつはできているんだけど、間に合うかどうかわからない。
有希は、もはやスランプ状態だ。
俺も、必死に考えているけど、いいのが出てこない。
どうしても、誰かのリフに、似てしまう。
なかなか進まないで、1週間が経った。
由愛の喉が枯れ始めている。
みんなに合わせて、歌を歌っているからだ。
だから、つぎから咲がキーボードで、ボーカルのメロディーを弾くことになった。
由愛はすることが無くなって、博樹にギターを教えてもらっている。
博樹も、コード弾きなら、弾けるようになったから、暇みたいだ。
たまに、俺を手伝うけど、2人がかりでも難しかった。
なかなか進まないから、はじまりは、コード弾きだけで始めることにした。
これだったら、なんとかいけるかもしれないけど、問題は有希だ。
もはやスランプの有希を助けるために、咲が手伝っている。
キーボードの左手で、咲はいつもベースの音を弾いているから、一緒に作っているんだろう。
キーボードのことは、あんまり分からない。
有希は、なんとかなりそうだ。
遊も、
「あとから変えればいいし」
とか言って、曲にあったリズムを選んで叩いている。
途中、遊の苦手なロールがあるので、それを練習している。
これだったら、なんとかいけるだろう。
残り、1週間。
飛ぶように2週間過ぎて行きましたね…。こんなに早く出来るわけないですよね。
そこら辺は、大目に見てください。私は、バンドは組んでいないので、よくわかんないんです。