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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

成れの果てに…

作者: >!_!<
掲載日:2026/01/13

伏線のある小説を書くぞー!

小説

「ピピピピッピピピピッ...」アラームの音に頭を叩かれ、私は目を覚ます。時計を見ると、針は5時30分を指している。「はぁ…」私はため息をつき、重い腰を上げる。昨夜の重労働の後だからか、いつもより腰が重く、頭がどんよりしている。[トポトポッ...]インスタントのコーヒーを注ぎ、食パンを齧る。味気のない食事が、いつもよりさらに味気なく感じる気がする。皿に乗せずに齧るパンには、赤いジャムが塗られている。その横には、ジャムを塗ったのであろう赤く染まったナイフが置かれていた。[ウィーンウィーン...] 換気扇のファンのうるさい音が、部屋中の音を支配する。私が煙を吐き出すのと同時に、換気扇に煙が吸われていく。「ははは…全部吸われる…まるで俺の会社みたいだな...」そうとだけ言い残し、私は会社への準備を始めた。

私の名前は佐藤茂生さとうしげお。45歳独身。社会の端くれだ。私は22歳の頃から会社で馬車馬のように働かされている。こんな人生懲り懲りだ。そんなことを考えながら、私は車を走らせる。[ピーピーピー、ガチャ。]しばらく走った後、私は車を会社近くのパーキングに停めた。こんなオンボロの軽の鍵を閉めるのも、何年続けてきたのだろう。もう思い出せない。2回ほど光る車のランプを見つめ、タバコをしがむ。このようにして、私の1日は幕を開ける。朝、私が出社すると、私の席の周りでお局が騒いでいるのが見えた。私は何があったのか少し気になったが、そんなことを尋ねる気力もなく、会社のドアをくぐる。「おはようございます…今日も1日頑張りましょう。」私は周りの人間に向けて挨拶をする。だが、周りがうるさいせいか、挨拶が返ってくることはなかった。極め付けに、昨日の重労働のせいか、時間の感覚がなく、うとうとしながら、軽く昏睡しているような状態で仕事をする羽目になってしまった。しばらくして、朝礼が始まった。課長が点呼をとり、ついに私の番が来た。「はい。」課長が私の名前を呼ぶと同時に、私は返事をした。課長は顔をこちらの席に向け、私と目を合わせた後、「佐藤は今日は休みか。調子に乗りやがって。」と声を荒げた。私はいつもの嫌がらせだろう。と思い、悲しさを感じる自分を押し殺した。点呼が終わり、各自事務作業に就くと、何やらお局さんが私の机にそっと花を置いた。私は不謹慎な嫌がらせにさすがに堪忍袋の尾を切らし、お局さんを怒鳴りつけた。「あんたは俺を殺すつもりか!?もうこんな嫌がらせもうざったいんだよ!冗談でもやっていいことと悪いことがわかんねえのか!?」私はオフィス中に響き渡るほどの大声を浴びせた。だが、私の声が届くはずもなく、お局さんは去っていってしまった。ここぞとばかりに責め立てられ、私は考えてはいけないであろうことまで考えてしまった。「ああもう無理だ。今日は帰ろう。」そう思い、帰る支度をして、課長に挨拶をする。「体調を崩してしまい、今日は仕事をできそうにないので帰らせていただきます。」思い切って課長に話しかけるが、今までの如く当然無視をされた。まあそうだろう。こんな私なのだから。駐車場に止めてある車を横目に、私は駐車料金の支払いをする。「会社に1時間弱居ただけで駐車料金1500円。高いにも程があるよ…」そんな独り言を呟きながら、支払いを終え、私は家に向かって車を走らせる。帰ってくるなり、私は家の近くが騒がしいことに気づく。何が起きたのかと、ニュースを開く。そこでは、私の名前が読み上げられている。「東京都墨田区に住む、佐藤茂雄さん45歳が、自ら命を絶ったとして、今日未明、救急車で搬送されました。しかし、治る見込みはなく、今日、午前8時11分ごろ、息を引き取った模様です。」なんだ…?このニュースは?わからない。訳がわからない。私の心が理解を拒んだ。だが、その瞬間、私の中で点と点がつながった。「あぁ、そうか。そうだった。食事の味がしなかったのも…ナイフが赤く染まっていたのも…誰にも口を聞いてもらえなかったのも…ああ。そうか。そうだった…」 end.

自分の状況も忘れて会社に向かう限界社会人の成れの果てを描きました。初めてで拙いとは思われますが、周りを鑑みて成長していきたいと思っております。何卒、温かい目で見守っていただけますと嬉しいです。

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