良い奴
船の廊下に黒い服を着た1人の男がキョロキョロと周りを見ながら歩き回っていた。
「…あの人(船の従業員)に神裔の場所聞いとけばよかった。しくったな〜。…ま、いっか時間はあるて言ってたし。」
両間は、従業員の言葉を思い出す。
「受験生の皆様方が船にお乗りになりましたら焔猿様から指示が出るそうですのでそれまでは、船での良い時間をお過ごしください。」
両間は指示が出るまで神裔を探すと考えていた。
その頃神裔は…
(指示が出るて言ってたしそれまで部屋で本でも読むか。)
神裔は部屋に置いた荷物から【獣・人戦争から現代までの歴史】と書いた本を取り出しベットに腰を掛け読み始める。本を読み始めた数分後船全体に猿先生の声が響き渡る。
「えー、戦闘科、医学科の受験生は、全員揃ったのでただ今より離島に向かいます。離島に着くまで少し時間がありますので部屋の机に置いてある紙をよく読むように。」
放送を聞いた神裔はベットから降り部屋の机上に置いてある紙を手に取り目を通す。紙に書いてある内容は試験内容が詳細に書いてある紙であった。神裔は一度見ていた、けれど神裔はもう一度試験内容を書くにする。
【試験内容詳細
戦闘科、医学科、化学科、研究科
は戦闘、医学を合わせ試験を行う。
同様に化学、研究を合わせ試験を行う。
この2つは別々の離島で試験を行う。
戦闘科の試験内容
戦闘科は3日間で指令をクリアしてもらう。
指令は人によって内容は違う。
貴方の指令→10体の進化した動物を殺す。】
(…やっぱり他の学科の内容は書いてないか。)
神裔は試験内容が書いてある紙を見た後ベッドに戻り本を読み始める。
「…まじかよ、俺の指令だけなんかおかしくね?」
そう嘆いているのは両間であった、両間は放送を聞いた後部屋に戻り紙に書いてある内容を見て嘆いていた。紙に書いてある命令の内容は【3日間以内に離島の地図を書く。紙とペンは机の引き出しに入っている。】両間は紙を机に置き引き出しにあるペンと紙を取り出す。
「終わった。俺だけおかしいだろこれ!まじ訴え案件だぞ!ちくしょ~。…取りあえず神裔を探すのは後回しだ。今は憂さ晴らしだ!離島に着くまでに遊び尽くすぞ!」
両間は、難易度が高そうな指令を見て愚痴をこぼしていた、愚痴をこぼした後船の娯楽ルームで憂さ晴らしをしようと部屋を出る。
「…ふぅ〜、終わった〜。…そう言えば船に図書室があるて言ってたな、…行くか。」
神裔は本を閉じベットに座りながら両手を上げ背伸びをする、船に図書室があることを思い出し新しい本を探しに部屋を出て図書室に向かう。その頃ちょうど両間も図書室にいて新刊の漫画を見ていた。
「おっ!この漫画新刊出てたんだ、読みたかったんだよなー。」
(へー、結構いろんな本が置いてあるんだなー。…舞花喜ぶだろな〜。)
神裔は読みたい本を探していると、目の前にラブコメ漫画が目に入る舞花が好きなラブコメ漫画を見つけ、神裔は舞花が喜ぶ顔を思い浮かべほっこりしていた。両間は最新刊の漫画を取り机に腰を掛けるため図書室の机に向かう。
「(表紙かっこよすぎる…)いって。すみません。」
「こちらこそ、ボーとしていて…」
「あっ!」
両間が机に向かってる途中漫画の表紙を見ており本を見ていた神裔にぶつかってしまう。両間は直ぐに謝るとぶつかった相手が探していた神裔と気づき大声で「あっ!」と叫んでしまう。両間の大声で図書室にいた人達の視線が2人に向けられる。
「…えーと。何処がで、会いましたっけ?」
「いや、あった事はないんですけど神裔さんですよね?」
「…はい、神裔ですけど。」
「やっと見つけた。探してたんですよ。」
「えーと、取りあえず一回出ません?」
両間はようやく見つけた顔をしており、その顔を見た神裔は何処かで会ったことがあるのか聞くと、両間は会ったことはないが探していたと伝える。神裔は何が何だか分からず取りあえず図書室を出る事を進め2人は図書室を出る。
「えーと、取りあえず名前を聞いても…」
「あ。俺、坂月両間て言います。よろしく。」
「えーと俺は、神裔風魔て言います。よろしく。で、探してたって。」
2人は図書室を出て廊下に設置してあるソファーに対面になるように座り自己紹介をし始める。それを済ました後神裔は自分を探していた理由を聞く。
「えーと実は……」
「事情はわかりました。伝えてくださってありがとう御座います。」
「いや、全然大丈夫ですよ、それよりお嬢の名前って。」
両間は舞花との出来事を神裔に伝える、神裔は両間の話に出てくるお嬢という人が舞花だと直ぐに分かった。話が終わると神裔は両間にお騒がせした事を感謝すると両間はお嬢の名前が気になり神裔に名前を聞く。
「…雪花舞花って言います。」
「雪花?」
「?どうかしましたか?」
「あっ。いや、兄弟だと思ってたから…もしかして親戚?」
2人が兄弟だと思い込んでいた両間は名字が違う事に驚き親戚かどうか尋ねる。尋ねられた神裔は何かを思い出した後少し話しづらそうに話す。
「いえ、舞花と俺は親戚じゃなくて、ただ育った場所が一緒てだけで。」
「なんか、すんません話しづらい事聞いちゃって。」
「いえ」
(……きっまず!!何か話題を…俺に話題をくれ!!)
話しづらい事を言わせてしまったことを気にした両間は直ぐに謝罪をする、その後2人の中に少しの間沈黙が続く。沈黙が続いた後両間はこの気まずさに何か話題がないか考える。
「あっ。そう言えば、指令ってどんな内容でした?」
「あっ、あー。俺は進化した動物を10体殺す。でしたけど、坂月さんは?」
「両間で良いよ、俺は地図…」
真剣に考え結果神裔の指令がどんな内容か聞く、神裔は自分の指令内容を話し両間の命令もどんなのか聞くと両間は下を向き気まずそうに話す。
「え?」
「…離島の地図を書く……」
「たっ大変ですね」
「だろ!」
両間は自分の大変な指令内容を理解してもらいつい前のめりになり敬語ではなくいつも通りの話し方になってしまう。
「何で、俺だけこんな難しいの?おかしくない?いや確かに10体倒すのも難しいけど…」
「確かに、地図書いてる間に絶対に、10体以上遭遇しますしね。…もしよかったら手伝おうか?」
両間を気の毒に感じたのか神裔は手伝う事を提案する、それを聞いた両間は目を輝かせながら神裔の方を向いて返事をする。
「まじで!ありがとう!」
「別に良いよ、両間が地図を書いてる間に敵に遭遇したら俺が倒すよ。」
(神裔…いい奴だな。)
手伝ってくれるという神裔に両間は涙目になりながら神裔の事を密かにいい奴認定していた。
(泣いてる!??、そんなに困ってたんだ。…可哀想。)
「あのさ、神裔って何歳何だ?」
「俺?俺は、…16歳」
泣いている両間を見ている神裔に両間は、涙をふいて仲良くなるため年を聞くと神裔は、少し間を置き16歳と答える。
「16!?俺と同じじゃん!誕生日は?」
2人が話していると船全体に猿先生の声が響き渡る。
「えー。受験生諸君これより離島に到着します。荷物は部屋に置き速やかに船の出口に向かってください。以上。」
「もう着くのか、…あっ!俺部屋にペンと紙置いてきた。」
2人が放送を聞き終わると両間は指令の地図を描くためのペンと紙を部屋に置いてきた事を思い出す。
「神裔、悪いんだけど部屋まで付き合ってくんない?」
「んー。全然良いよ俺は部屋に荷物、全部置いてあるし。」
両間はペンと紙を取りに行くのに神裔も誘う理由は離島で一緒に行動する為またはぐれてしまったら面倒だと考えたからである。
(…はぁ〜、いきなり敬語じゃなくなったけど大丈夫だったかな?)
(話し方大丈夫だったかな?)
両間の部屋に向かう道中2人はさっきまでの話しの事を思い出し変な奴と思われてないか考えていた。
「あっ。ここ、ここ、ちょっと待てて。直ぐ取ってくる。」
2人が部屋の前に到着すると両間は部屋の中に入り神裔は、部屋の前で待ってるよう伝える。数分後両間が片手にペンと紙を持ちながら部屋から出てくる。
「ごめん。待たせて。」
「全然良いよ。」
「じゃ、行こうぜ。」
「おう。」
両間は待たせてしまったことを謝ると神裔は直ぐに許し2人は船の出口に向かうのであった。




