表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/12

第11話 失われた時間

「フリードよりガルム小隊へ……」


フリードリッヒ・デア・グロッセより伝えられた命令は戦闘機の機種を確認し、迎撃せよというものだった。


「はぁ?ふざけてんのか?」


ヴぇルナは不満の声を上げるがユルゲンはそれを封殺する。


「ガルム1より各機へ! 未確認機は7機だ! 許可あるまで武器の使用は禁ずる」


「ようは攻撃されるまで攻撃するなってこと? はっ、上の連中は私たちに危険を冒せと言ってるわけね」


「さっさと撃墜しちまえばいいんだよ。 甘いこって大将さんは」


「それ以上は上官侮とみなされるぞ二人とも」


ユルゲンが言うと二人はおもしろそうに


「でもよ」


「ようは……」


攻撃されれば反撃していいんだよね

と二人は機体を加速させた。

メッサーシュミット1000はこの時代の日本の最強とされる戦闘機紫電と戦えると言われている戦闘機である。


「まったく・・・」


ユルゲンもチームを維持するために加速するのだった。








「ドイツの戦闘機はたった3機だ! やっちまえ!」


いつの所、ドイツは掴んでいなかったが海賊と目される戦闘機の機種はSu35,

格闘戦ならイーグルと互角に戦える言われる戦闘機である。

2042年のロシアでは次期主力戦闘機の配備が完了しほぼ、退役がすんでいる。

そのため、発展途上国にロシアは売りまくっている戦闘機でもあった。

ようするに厄介払いである。

しかし、退役しつつあるとはいえ戦闘機の技術、コブラも可能な戦闘機で決して侮れない性能を持っている戦闘機であるため日本やアメリカと対峙する途上国などはこぞってこの戦闘機を求めているというのも現状である。


「各機へ! 粉砕しろ! ドイツ野郎を!」


「おおお!」


4機の戦闘機は加速する。


「・・・」


その集団の最後尾に位置する3人のパイロット達は返事を返さなかったがこの編隊のリーダーを務める男は気にも留めない。

彼らは秘密裏にパイロットの訓練をロシアで受けていたのである。

彼らが戦闘機の訓練を受けた見返りは一つ、ソマリア近海の輸送船を襲うことである。

アメリカ軍や日本軍のソマリア本土への介入はロシアがあれこれ理由をつけて止めているため事実上、ソマリアの海賊あるいはテロリスト達は暴れ放題という悲惨な状況にあった。







「Su35だと?」


ドイツ艦隊旗艦、フリードリッヒ・デア・グロッセのCICではユルゲン達の小隊からもたらされた情報を聞いてフレドリクが言った。


「すでにガルム小隊は戦闘を開始しています。 今更いうことではないでしょうが……」


副長の言葉にフレドリクは頷いた。


「そうだな。 殲滅しろ」







「ガルム1より各機へ! 交戦の許可が下りた! 2人とも好きなように暴れろ!」


「ハハハ! 素人の連中相手だと物足りねえな!」


「キャハハ、ヴェルナーあんた国際条約破んじゃないわよ」


ユルゲンの言葉にヴェルナーフランカのメッサーシュミット1000が呼応するように加速する。

すでに、交戦中であったがさすがは旧時代の戦闘機と言うべきかミグのような骨董品とは違う。


空戦の舞台はソマリア本土に迫りつつあった。

海賊対策としてある程度の空戦はこの周辺では認められているが度がすぎれば後でスーダンやエチオピアから抗議になりかねない状況だった。


(誘い込まれてるのか?)


爆発の破片を見ながら落ちて行く戦闘機を見ながらユルゲンは考えていた。

すでに敵は4機まで減っておりメッサーシュミット1000が圧倒している。

だが、明らかに動きが違う3機の戦闘機があった。

その3機の翼には髑髏のマークが付けられている。

一昔前の海賊の旗のような髑髏である。


(それにここは・・・)


下を見るとアフリカ大陸の広大な大地が広がっている。

ロシアの息がかかっているこの無政府状態の国で万が一にも撃墜されればただでは済まないだろう。

これ以上の戦闘は危険であり無意味だった。


「ガルム1より各機へ!追撃は中止だ! 戻るぞ!」


「ああ? 何言ってんだよユルゲン!」


ヴェルナーの不満そうな声が通信に響く。

そのヴェルナーは今まさに海賊の戦闘機を落とすところであった。


「おら! 逃げんなよ! カスが!」


海賊のSu35は右に左に動き回り逃げようとするがステルスを度外視し、戦闘機の能力を高めることだけを意識したメッサーシュミット1000を振り切ることはかなわなかった。

ミサイルを使うまでもないと判断したヴェルナーは機関砲を発射した。

吸い込まれるようにSu35に25ミリ機関砲が命中しボンと炎を上げた。

パイロットが脱出するのが見えたがヴェルナーは一瞬、機関砲のボタンをトンと触ってから鼻で息を吐いた。


「つまんねえな」


「ヴェルナー!」


ユルゲンの怒りの籠った声が届く。


「あいよ!」


ヴェルナーは機体を反転させながら最後まで落とせなかった3機の戦闘機の方向に目を向ける。

この3機のSu35だけは他のパイロットとは違う何かを感じた。

現にヴェルナー達の攻撃をかわし続け、今に至る。

引く今になっても攻撃のそぶりを見せないところを見ると何か別の目的があるのかもしれなった。

このソマリアという国は各国が海賊退治の名目で海軍を派遣しているがロシアが海賊を支援しているという話も限りなく黒に近い。

Su35はソマリアが無政府状態になる直前に大量にソマリアにロシアが売りつけたものだ。

それが海賊の手に渡って運用されている。


「歯がゆいな・・・」


ユルゲンは呟いた。

もし、ドイツ空軍を投入できればソマリアの海賊の航空戦力を壊滅させることは容易だろう。

だが、今の世界ではそれは出来ない。

もし、国境などない1国なら・・・

その夢物語をユルゲンは一瞬考えて頭から閉めだした。

現実的ではない。

人類がかりにまとまるとしてもそれは長い年月を必要とするだろうしあるいはそんな日は来ないのかもしれない。






そして、同じことをフレドリクは考えていた。

すでに、輸送船は日本海軍の駆逐艦雪風が護衛についている。

自分達の役割は終わったのである。

気がかりだったのは3機の戦闘機だが彼らはソマリア本土の南に消えて行った。

どこに飛行場があるか掴めているが攻撃は許されない。


「副長、後は頼むぞ」


そう言ってからフレドリクはCICの席から立ち上がった。


戦闘終了のブザーの音を聞きながら廊下を歩いて艦長室の扉をあける。

余談だが機動戦艦の艦長室や上級士官の部屋は無駄に広い。

とはいえ、地平線の彼方までというわけではなくあくまで通常の艦よりはという意味だが・・・



「あ!お帰りフレドリク」


「お邪魔してるよ!」


「お帰りなさい」


部屋に入るとそれぞれエリーゼ・クリスタ・リネアの機動戦艦3隻の艦魂達がソファーに座ってジュースを飲んでいた。

戦闘終了が告げられ休憩しているのだろう。

この後、フレドリクはドイツ本国への報告などやることは多いが艦魂達はそれほど急ぎやることはない。

ならば、広い部屋でおしゃべりをと言うのが3人がいる理由だろう。

フレドリクは先ほどまで考えていた介入できないというもどかしさの考えを頭から消し、微笑を浮かべ


「3人とも何か食べるか? お腹すいてるだろ?」


もちろん3人の艦魂達が断る理由などあるはずもなかった。











世界を統一できれば・・・またこんな時間がくるのでしょうか?

きますよね・・・フレドリク・・・様


エリーゼ「死になさい!」


作者「ひいいいいいいいいい!」


ズドオオオオオオン


エリーゼ「言い訳を聞きましょうか草薙?」


作者「アハハ。実は忙しかったりと草薙は言ってみたり」


エリーゼ「まだ、爆発が足りませんか草薙?」


作者「う、嘘です! いや、忙しいのは本当なんだけど事件があったんです。


エリーゼ「ほう、それはなんです?」


作者「宝くじが当たった」


エリーゼ「嘘が好きですね草薙」


作者「え?いや本当に・・・・・・」


エリーゼ「あなたのような兆年不幸男にそんな幸運があるわけないじゃないですか」


作者「今、ものすごい桁言ったよね!私そんなに不幸続くんですか!」


エリーゼ「ええ、今有名な戸籍だけで生きた状態で1兆歳に・・・」


作者「どれだけサボってるの市役所!てか1兆年過ぎたら地球は太陽に飲み込まれてるから!」


エリーゼ「まあ、それはそうとしてこれは没収します」


作者「え?ああ!私の宝くじ!」


エリーゼ「いくら当たったか携帯で確認してあげます」


作者「返せ!」


エリーゼ「黙りなさい!」


作者「ぎゃああああああああ!」


ズドオオオオオオン


エリーゼ「たった1万ですか? 4等?やれやれ100万でしたらもっと使い道があったというのに」


作者「かえせええええええええええ!」


エリーゼ「お金の執念は恐ろしいですね」


ズドオオオオオン


エリーゼ「さてこのお金は・・・私が貰っておきましょう」


作者「こうなったら魂の兄弟達変態連合を呼・・・」


エリーゼ「っ! 全ドイツ艦隊全力射撃! 草薙を塵にしなさい!」


作者「ぐあああああああああ!」


ズガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ