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先輩、私だけを見てください  作者: 加藤 忍
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8

真奈美との待ち合わせ場所に着くとまだ誰もいなかった。影で風邪を浴びるとくしゃみが出そうになる。


「おまたせ」


俺が到着してほんの少し後に真奈美が姿を現した。


「遅いぞ」


「ごめん、色々聞かれて・・・」


真奈美は少し息切れをしていることから急いで来たことがわかった。両手にそれぞれ布包を持っている。見た目は全く一緒。


「それは?」


「お弁当、私のと・・・綾人の・・・」


少し照れたように斜め下に目をそらした真奈美は片方の手を突き出した。


「こっちね」


突き出された弁当箱を「ありがとう」と感謝の言葉の後受け取る。


受け取った弁当箱はずっしりとしていて重い。昨日の菜穂の弁当より量があるのは一目瞭然だった。


受け取った弁当箱を片手に近くのベンチに座る。真奈美も黙ったまま隣にポンと勢いよく座った。


「いただきます」


俺がそう言って弁当箱の包を解く。包の中には二段弁当が入っていた。弁当箱の蓋を開けようとしたとき、横から凄まじい視線に気づいた。


「どうした?」


横を見ると真奈美が自分の弁当の布も解かず、ただじっと俺の手を見ていた。


真奈美は俺が見ていることの気づくと「早く開けて」と弁当箱の開封をあせらせる。


どちらにせよ開けなければ食べれないので二段弁当をそれぞれ分け、両手で同時に蓋を開けた。


「どう?」


こちらを見て真奈美は心配そうに聞いて来る。弁当は上の段に目玉焼きやミートボール、野菜の炒め物に唐揚げなどが入っている。下は白ご飯を丸くしておにぎりを入れている。


「見た目は綺麗に整っているな」


「それはそうよ。朝から頑張って・・・やっぱなんでもない!」


真奈美は途中で話を濁したがなんとなく察しがついた。


「朝から大変だっただろう?」


「別に・・・私の弁当のおまけだし」


真奈美はそう言うと自分の包を開けた。弁当を開けようとしてその手をすぐに止めた。


「どうした?」


「な、なんでもない。それより早く食べて」


俺は真奈美に聞き、自信のあると言う目玉焼きを口に運んだ。


「どう?」


目玉焼きは柔らかく、噛むたびに卵の旨味が口の中に溢れた。少し甘く作られた目玉焼きは美味しかった。


「美味しいよ」


「・・・そっか、なら良かった」


真奈美は安堵の顔とともに笑顔を見せた。


この小説を読んでくださった皆様、ありがとうございます。そして長々投稿出来ずすみませんでした。色々な事情で書く時間が取れませんでした。

これからはまた書いていく予定なので、どうかよろしくお願いします。

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