傷口
希望が見えていたはずなのに、
いつの間にか、目の前は真っ暗になっていた。
孤独という恐怖。
僕を抉る日常という名の歯車。
先に「サヨナラ」と言ったのは僕の方。
だけど、理解できてなかった。
この感情も君の想いも、理解できてなかった。
僕は自分勝手な人間。
今までだって思ってたけど、思い知らされた。
悪夢。発狂。悪夢。絶望。
いくつもの夢を見た。
そのどれもに君という存在がいた。
だけど、目を覚ませばそこにあるのは現実。
隣には誰もいなくって、温もりすら皆無。
僕の記憶は徐々に曖昧化。
君の顔も君の声も君の匂いも思い出せない。
だけど、確実に募っている君への感情。
君に会っていた時よりも今のほうが大きいなんて。
どんな皮肉なんだろう。どれだけ苦しめるんだろう。
僕の癒えることのない傷口。
自業自得だってわかってるけど、君のことが今でも好き。