一話 旅立ち
「ふぁーあ,良く寝た」
そう言ってベットから降りる
カチャカチャと台所らへんで音が聞こえる
少し眠いと思いながらもリビングに行く
「おはよ,じいちゃん」
自分は台所で作業しているじいちゃんに話しかける
「おはよう,っておい、ソード!いつも村長と呼べと言っておるだろ」
「別に育ててもらったんだから親みたいなもんじゃん」
いっつも村長、村長と。
呼び方なんてどうでもいいじゃん
「一応子供を拾った身,育てなけれならんだろうが!」
間違っちゃないけど。
そう思いながらじいちゃんが用意してくれた朝食を食べ始める
「そうじゃ!魔王が戦争のときの封印から目覚めたらしいぞ!」
村長がそう話しかける
「その話は何度も聞いたよ。
はぁ,全く,結構年をとったとしても3日連続で同じことを言わないでよ。
全くこの老いぼれには呆れ―――あれ、なんで戦争していたんだっけ?」
「それは何度も言ったじゃろ、全く」
「そこは覚えてるのかよ」
それは別に関係ないじゃろと言って咳払いをする
「魔界というところは非常に魔力が濃い。
魔物が湧いて出るくらいにな。
その中で力の強い者は〈魔物〉ではなく〈魔人〉となる。
その魔人たちは日々競い合って一番を決めていた。
そんなとき、今の魔王が現れ全ての魔人と戦い勝ち、ついに魔人の頂点、魔王となった。
そして長い月日をかけ現実世界と魔界をつなげたのだ。
現実世界を攻めてきた魔王軍に対し人間が立ち向かい戦争となったわけじゃ。
そういえば戦時中に魔人と恋に落ちたやつもいたの。
哀れな奴め、おっと話がそれたな。
そこで魔王の魔力が底をついたが魔王の皮膚は硬く人間軍は七人の賢者に封印を命じた。
それで今に至る、良くわかったか?」
「まあ大体よくわかったよ」
魔力が濃いと湧いて出るなんて変な生態。
ドアをコンコンと叩くが聞こえる
「ん、お客が来たようじゃお前は部屋に戻って勉強しておれ。はいはい何でしょう」
俺は仕方なく部屋に戻り趣味の鑑定魔法の本を読んだ。
物質を鑑定する魔法があるらしく武器などもその魔法で鑑定するらしい
それで一定のものが入ると見え方が変わる性質もまとめた本がこれだ。
バタンという音の後にガサガサと人が帰っていく音が聞こえる。
どうやら話が終わったようだ
「そうじゃ、ソード興味があるなら魔王の討伐にいかないか?
今村の財政状況が乏しくての。
頼むいつも言っている恩返しはこれではだめだろうか?
お前にいろんな世界を見せたいんじゃ。」
なぜそんな急なのだろうか
さっきのは税関ってやつで金が無いのかもしれない。
村長だから頑張らねばならないというものもあるのか。
権力者は大変だな。
「まあ、ここにいてもできることはないし
やる気なくなる前に行ってくるよ。」
もともと出ていこうとは思っていたからちょうどいい。
それに鑑定魔法についても調べられるかもしれない。
それから数日間、荷物を作り旅に向けて準備をした
魔物対策として少し良い剣を買ってもらった。
俺が鑑定魔法を使えたらどんなふうに見えるのだろうか
そしてついに出発前日となった
〜そして出発前日〜早く明日にならないかという期待とじいちゃんと別れるという少しの寂しさが残る。
それを振り払い眠りについた。
「いってきます!」
そして旅が始まった
初心者の作者ですがどうかお付き合いください。
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