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探偵は暇をもて余す  作者: 石食い
第2章
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親馬鹿と珈琲

どんよりと曇った空、通勤ラッシュの足音を聞きながら探偵は喫茶店で紅茶を(すす)った。「熱っ、くそまだ熱いじゃねえか」


「相変わらずあんたは猫舌だな。いい加減に次から冷たいのを頼めよ」

喫茶店のマスターはやたらと図体のでかい体を揺らし笑った。


「うるさい、俺は人肌ぐらいの温かいのが飲みたいんだ」


「わかったわかった今度から氷を入れてやるよ」


馬鹿にしやがってと呟きながら店の外を見た。


帝都を行き交う人々は年々増していくばかりだ。

人だけではない、近年バスや車も増えてきている、車はごく一部の富裕層だけだか



「こんなに急いでどこ行くんだろうな、あいつらは?」窓から見える景色を見ながら探偵は紅茶の入ったティーカップを持ち息を吹き掛けながら尋ねた。


「そりゃ仕事に行くに決まっているだろ」


「やだやだ、これだから仕事人間は。同じ服を着て似たような髪型にして朝早くから夕方遅くまで働くなんて、俺はゴメンだね。まるで兵隊アリのようだ、いやアリの方がましか」


「いやいや、お前が働かないだけだろう、しっかり働け」


「いいんだよ俺はこれで」


「お前んところ助手がいるだろ、ちゃんと飯食わせてやってるのか、お給料出してやってるのか、心配だぜ」


「大丈夫だって、まあ…この間はちっとばかし揉めたが問題ない」


「ちっとばかしね…」


マスターは探偵の顔見た、見事に右目が腫れあがりアザができていた。

「拳闘大会に出るのも仕事のうちか、墓場のグールより酷いぜ」


「うるさい、黙ってろ」

探偵は機嫌を損ねた。


「話しは変わるんだが…」

マスター真剣な眼差しでをして手招きした。

探偵は顔を近づけた。

「例の件、上手くいったか」


「はぁ…あれか」

探偵はため息を吐いた



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