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聖霊使いへの道  作者: 雪月葉
セントルイナ大陸編
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王子の願い

 魔導船ブルートゥ。聖具オリジナル・アイテムを使用し造られた、全長百メートルのゼリアリス保有の最大戦闘艦である。流線型の船体の側面には合わせて二十四の砲門が設置され、壁面には強力な魔法防護障壁を展開出来るようになっている。まさに海の砦とすら呼べる代物である。


 そんな船の甲板で、黒髪の少年が海を眺めていた。なにを思っているのか、それが分かるほど彼を理解できていない老騎士エイゼンは、風の音に負けないように声を張り上げた。

「王子! ユリトエス王子!  ここにいてはお体に障ります! どうか船の中へ!」

 呼びかけるも、返事はない。しばらく待ち、今度は彼の肩に手を置き声をかける。

「王子、どうされましたか? ……王子?」

 疑問に首を傾げ、ハッと目を見開くと同時に腰の剣を抜き放ち目の前の人物を袈裟がけに切り裂いた。

「エ、エイゼン様!? 何を――」

 突然の凶行に顔を青ざめる騎士達。だがその言葉すら届いていないのか、エイゼンの表情には鬼気迫るものがあった。

 わなわなと震える手を無理やり抑えつけるようにして、倒れ伏すソレを蹴り飛ばす。

「王子め! 謀りましたな!」

「えっ……? あっ」

 蹴られた拍子に頭が取れたのか、コロコロと甲板を転がった。だがそれは、彼らの知るユリトエス王子のものではなかった。

「に、人形?」

 頭には子供の落書きのような顔が描かれており、ふざけた表情を作っている。見れば体の方も切り口から綿が飛び出しており、身に着けた衣服の裏側にはなにかが書かれていた。

『人形作成もノリエのお店をご活用下さい。一体十万エルから受け付けます』

 どうやら、もともとユリトエスが用意していたらしい。ちなみに総額五十万エル。若干高いような気もするが、装飾品の関係でそうなったそうだ。本来ならば顔も本人に近づけるため、もうニ、三万エルは割高になるとか。

「ちょっ、どうするんだよ! 仮にもアレは王子だろ!? もしどこかに置いて来たってなったら……」

「い、嫌だ……あのアホ王子のせいで出世コースから外されるなんて……あんなアホのせいで……」

「だからあの王子の世話は嫌だったのよ! もうやだ! 騎士止めてお金持ちの貴族に嫁ぎたい! でもブタは嫌、白馬の王子様が良い!!」

 そんなものがあるとは知らないエイゼン以下騎士の者達。面白い程に慌てふためいている。

「ええい落ち着けぃ! とにかく今は速く王達にお伝えするのが先だ! 姫様ならばあのバカ王子も大人しく従うだろうからな! 良いな! 良いなら持ち場に戻れ!」

『はっ!!』

 そんな騎士達を一喝して黙らせ、その場は解散する。だれもいなくなったのを確認すると、エイゼンは疲れたように嘆息した。

「まったく、あの王子はいつもいつも……」

 チラ、と人形の頭を見れば、落書きのような顔がバカにしているように見えてしまう。再燃する苛立ちは人形に剣を突き立てることで発散するとして。

「面倒なことにならないと良いのだが……」

 人形を船の上から海に投げ捨て、堪らず頭を抱える。彼の予感が当たるかはさておいて、今分かっていることと言えば……ユリトエスのお小遣い五十万エル相当が海の藻屑と消えたことだけであった。




 騎士達の心労をよそに、アークス国行きの客船では現在、噂の王子様詰問会が開かれていた。主催者はユクレステ。彼の脇にはミュウが困ったような表情を作っていた。

「とまあ、そんなこんなで先回りしてたのでした」

「してたのでした……って、あんたなぁ」

 額を押さえて唸るユクレステは、せめてもの癒しとばかりに膝に乗るユゥミィの頭を撫でる。ディーラは既に興味がないのか机に突っ伏して眠っていた。

 今回彼らが乗っているのは以前の貨物船とは違い、立派な客船だ。その中でもそこそこのグレードの部屋を取っており、ユクレステの部屋ほどもある一室で船旅を楽しむ手はずだった。部屋の中にはベッドが二つあり、他にもソファや机、調度品も中々のものだ。どうやら、フォレスが奮発してしまったようである。無論、感謝こそすれ不満はないのだが。

 その一室で、ユクレステはソファに腰掛け、早々に船酔いで倒れたユゥミィを膝枕しながら、ユリトエスを床に正座させて詰問中、と言う訳である。

「えぇと、取り合えず全部言ったから立っていい? 足しびれちゃってるんだけど……」

「…………」

「あ、いえ。なんでもないです……」

 ギロリと一睨みで黙らせ、どうしたものかと思案する。

 一番ベターなのは急ぎ取って返してこのアホを突き返すことだろう。なにせ彼は仮にも一国の王子だ。もしなにかの手違いで誘拐犯に指名手配なんぞされでもしたら、ユクレステの若い人生は終わってしまう。マリンならばなんとか出来そうだし、それが一番の解ではある。

 だがそれは、ユリトエス本人がとても嫌がった。

「大体、なんでそんなに帰るのが嫌なんですか? 旅するにしても一旦国に帰ってそれからどうにかして下さいよ」

 そんなユクレステの言葉を、ユリトエスはにべもなく横に首を振って答えた。

「ムリムリ、そんなことするより先に殺されちゃうもん」

 彼の解答に疑問を浮かべる。

「それって前の暗殺未遂の事ですか? いやでも、今回は大丈夫でしょう? 騎士は近くにいるし、あの船があればそれこそ外敵には無敵なんだし」

「うーん、そうなんだけど……。確かに、自慢じゃないけどブルートゥ号なら大抵の海の魔物や海賊なんかは防げるよ。でも、内部の敵に関してはどうしようも出来ないんだ」

「……それは、騎士の人たちが信用出来ないと?」

「まあねー」

 ユクレステも前に彼を襲った者が騎士のだれかではないかと言う事には薄々気づいていた。だが、それもリューナに睨まれた辺りで手を引いたはずだ。今はエイゼンも近くにいるのだし、そう心配する必要などあるのだろうか。

 彼の表情を読み取ったのか、ユリトエスはニヤリと笑った。

「ねえユッキー。ユッキーは余の味方だろう?」

 その質問の意図は分からない。分からないが、答えは当然の如く決まっている。

「そりゃまあ、敵である理由もありませんし。いや待てよ、この状況だとどうなんだろうか? 敵になった方が利口か?」

「あはは、流石ユッキー。本人目の前にしてそう言えるなら味方認定あげられますよー」

「さいですか。それで? 今の質問の意図は?」

「もう一つ質問。いや、これは問題かな。余の味方ってどれだけいると思う? ああ、ゼリアリスにはって意味で」

 ユクレステの質問を強引に遮り、ユリトエスはさらに質問する。その意味を考え、答えを発する。

「少なくとも国王、姫、エイゼンさんは味方じゃないのか?」

「残念。正解は――ゼロさ」

 首を横に振る。その笑みはほんの少し寂しそうでもあった。

「まずそもそも国王は余のことをウジ虫程に嫌ってる。それはまあ、こっちもそうだからどうでもいいんだけどね。それで、マイリは別に余を殺そうとなんてしないよ? だってそんなことする必要もないし、やろうと思えばか弱い余なんて二秒で蒸発するから。でも、だからと言ってこっちの味方をしてはくれない。なにせ彼女は、太陽姫だから」

 太陽は皆の頭上に公平に光を注ぐ。だからマイリエルは不正や悪を嫌い、それがなされていたならば払ってはくれるのだ。しかしそれはあくまで公でのこと。私でのマイリエルには少しの期待も持てない。

「まあ、そんな子だから、もし余が襲われている場面でもあれば助けてはくれるんだよ。一応ね。そしてエイゼンだけど……いや、これはうちの騎士全てに言えることかな。前にリューナさんが騎士の中に暗殺者がいるっていってたけど、それは半分外れてるんだ?」

「半分、外れ?」

「そう。ぶっちゃけて言っちゃえば、暗殺者はうちの騎士隊……近衛騎士含む全ての騎士なのさ。もちろん、マイリは除いてね?」

「なっ――!?」

 それは考え得る中でも最悪な状態だ。周りに味方は居らず、本来は王族を守るべきの騎士が敵に回る。ユリトエスにとって城の中とは最も危険な場所に等しかった。

「もちろん、表立って動くことはないよ。もしそんなことすれば、太陽が粛清に来ちゃうから。なんかねー、あの子ってそういう鼻が利くんだよね。だから今まで、マイリが城にいる間は基本的に安心はしてたのさ。たまに別の国に遊びに行くこともあったけど、その間は外で隠れたりお金で解決出来る友人? みたいな子もいたからそこに御厄介になったりしたよ」

 そう言った意味では、金をなによりも大切にしているノリエ・タンゲレと言う人間は信用に値した。逆に言えば、誰かがユリトエス以上の金を彼に渡せばその時点で見限られているのだが。

 命の重さは金の価値による。特にユリトエスにとっては、既にそれを骨身に染みている訳である。

『じゃあ今回の旅行ってのも?』

「まあ、そうだね。ちょうどマイリがレイサス王のいるアーリッシュに戦技教導官とかで一週間ばかり城を開けててね。ついでに金に汚い友人も行商だとかで店を留守にするから居場所がなかったんだ。だからまあ、ある程度の実力を知ってる君に保護を頼んだという訳さ」

 マリンの質問にペラペラと答え、ついでとばかりに今回のことについても説明する。

「なんかアーリッシュで厄介事が起きたからもうしばらく帰って来ないんだって。そうなると、下手をすれば今度こそ殺されちゃう。毒くらいなら解毒薬常備してるからどうにかなるんだけど、流石に力ずくで来られるとお手上げ。か弱い余は赤子の手を捻るように殺されちゃいます」

 ひぅ、とミュウが小さく息を呑んだ。それを見てすまなそうに頭を下げ、ユリトエスはだから、と前置きを一つ挟んでこう言った。

「今だけで良いからさ、余の味方になってくんない?」

 パンと手を合わせ頭を下げるユリトエス。その顔に悲壮感は漂っておらず、諦観の笑みが張り付いていた。


 別にそれは構わない。

 ユクレステにとってもユリトエスの情報は頼ることもあるだろうし、彼の突飛な思考も旅をする上で面白いだろう。もちろんそれは、彼の仲間達も頷ける申し出のはずだ。それなのに一瞬考えてしまったのはなぜなのだろうか。

「……ああ、そっか」

「へっ? はぶっ!?」

 自然に出した言葉と共に、手近にあった布切れをユリトエスの顔面に叩きつけた。突然のことに変な悲鳴が出てしまった。

「あ、あの、ご主人さま?」

『マスター! 流石にそれはヒドイかも』

 非難の声を上げるマリンをよそにユクレステは立ち上がってユリトエスに近づく。

 ちなみにその時ユゥミィを優しく下ろすのは忘れない。

「顔、汚れてるぞ?」

「えぇ? 別に汚れてるなんてことはない――ぶぶっ!?」

 なにを思ったのか、ユクレステは反論するユリトエスにゴッシゴッシとタオルで顔を擦り始めた。力を込めて擦っているため割と痛い。

「痛い痛い――っていつまでやっとるんじゃー!!」

 バシンと腕を払うようにしてタオルを叩き落とし、若干涙目になった視線を向ける。その様子に満足したのか、ユクレステは一つ頷きニッと笑った。

「汚れ、取れたじゃん」

「へっ?」

「だからさ、俺達は仲間なんだろ? だったら、そんな諦めたような顔でそんなこと言うんじゃねーよ」

「――っ!?」

 嫌だと思ったのは、彼の味方になることではない。仲間になって欲しいと言った時の、あの諦観の表情だ。

「味方だとか、敵だとか。そんなもん、同じ釜の飯食った時からもう仲間だろ? 今さら過ぎるんだよ、バカ王子。そんな小難しく考えるより先に、こう言えば良かっただけの話なんだよ」

 一応考えていたこともあった。もしユリトエスを仲間に迎え入れたとして、もしかしたらゼリアリスから狙われるかもしれないかと言うリスク。少なくとも、彼を狙う奴らからは既に顔を覚えられているだろう。それならばこれ以上リスクは負うべきじゃないのではないか、と。

 けれどそんなこと、彼が現れた時点で答えは決まっていたのだ。

 可愛い妹弟子に頼まれた。自分の行く先を教えて貰った。そんな諸々抜きにして、

「一緒に旅しようぜ? ってさ」

 彼は――ユリトエスはユクレステにとって友人なのだ。友達を見捨てることが出来る程、ユクレステは冷たい人間ではなかったようだ。

 そんな彼を見て、思わず素の表情を浮かべてしまう。

「……ユッキーってさ、お人よしって言われない?」

「さてね。むしろ自分では打算的な人間だと思ってるけど? 例えば、ここでユリト王子を連れてけば聖霊使いについて情報が得られるかもしれない、とかさ」

「その割には、色々甘い気がするけど」

 ふあ、と欠伸を噛み殺しながらディーラが口を挟んで来た。

 観念したように肩を竦め、ユリトエスはタオルを投げ返しながら笑う。

「まったく……お気遣いどーも。それじゃあもう一回言うけどさ」

 こほん、と改まってユクレステ達を見渡し、そして行った。

「余も……僕も連れてってもらえるかな? 秘匿大陸、その謎にとても興味があるんだ」

 ユクレステはぐるりと皆の顔を見回し、大きく頷いた。

「もちろん、ユリト王子……いや、ユリト。一緒に精霊に会いに行こう」

「はい……。よろしくお願いします、ユリトさん」

『あはは、旅は道連れって言うしね。ユリトくんが一緒なら楽しく旅が出来そうかな?』

「まあ、僕はどっちでも良いんだけど……ま、ご主人達が言うなら別に良いんじゃない?」

「うーん……気持ち悪い……」

 若干一名、それどころではないようだが、ユリトエスの仲間入りに反対する者はいないようだ。

「はは……。うん、よろしく、皆!」

 ユリトエスは可笑そうに笑いながら頭を下げるのだった。



 ユリトエスの問題は取りあえずこれで良いとして、だ。現状で一番の問題と言えばこのダークエルフだろうか。褐色の肌を青く染め、苦しそうに唸っている。出港前はあれだけ意気揚々としていたのだが、一体どうしたのだろうか。

「そもそもユッキー、ダークエルフって森の種族なんだし海はダメってことじゃないん?」

「いや、それもリューナに相談しといたんだけど……確かなにか対策をしてたんじゃなかったっけ?」

 出港前に自身満々でそんなことを言っていたはずだ。

「あー、それはほら、ユゥミィの胸元にペンダントがあるでしょ?」

「ペンダント……? えーっと、これか? 二つあるけど、どっちだ?」

 ディーラがやる気のない顔でそう言い、ユクレステは無遠慮にユゥミィの服に手を突っ込んでペンダントを引っ張り出す。出てきたのは何かの金属で出来た灰色の結晶が付けられているものと、木を削って作られたものだ。

「ちょっ、躊躇ちゅうちょゼロですか!」

 なんとなくユゥミィに対しては羞恥心が湧かない不思議。もし昨日のがミュウではなくユゥミィだったならばあれほど慌てなかったのでは、とさえ思えてしまう。外見で言えばまだユゥミィの方が女性らしいのだが……やはり内面の問題なのだろうか。

 とにかくユゥミィが首から下げていたペンダント。そのうちの一つをマジマジと観察する。

「へぇ、良く出来てるねこれ」

「あ、それ……ユゥミィさんが作ってました。わたしにも、わざわざ作ってくれて……」

 ほら、とミュウは自分の手にペンダントを乗せる。剣と盾が組み合わさった形の木製のペンダント。それはユゥミィの持っているものと同じデザインだった。

「へー……って、え? これこの子が作ったの!?」

 売り物だと言われても遜色のない出来の代物に驚きの声を上げるユリトエス。確かにダークエルフは様々な工芸品を作り出してはいたが、ユゥミィには無理だろうなと考えていたのだ。言葉に出すのは少々可哀そうだが、ぶっちゃけ不器用そうではないか?

 そう思うユリトエスに同意する者はこの部屋に複数存在するのだが。

「……信じられないかもしれないけど、前に大会で使った仮面もユゥミィ作だよ。なんか、二時間くらいで作ったらしい」

「え、ええー……人は見た目によらないんだねー」

 ユリトエスの言葉に無言で頷くミュウ以外。

 ユクレステはピン、とペンダントを弾いてその効果を確認した。

「なるほど」

『お、分かったんだ』

「まあ、な」

 答えを知っているであろうマリンの声に頷き、ペンダントから手を放す。色々調べて分かったのだが、まずこのペンダントには精霊が宿っていた。

「樹の中級精霊の力が感じられるけど……これがその対策?」

『うん、そうみたい』

 以前の診断で分かった事は、ダークエルフであるユゥミィは定期的に樹の精霊の力を受けなければならないと言う事だった。だからリューナは、庭で育てていた木と樹の精霊を持ち運べる媒体に加工して常に持ち続けるという選択肢を取った。それが、今ユゥミィが持っているペンダントだ。樹の精霊を宿したペンダントを身につけていれば、精霊の力が不足して倒れるようなことはなくなる、という訳である。

 ちなみにミュウのペンダントは外観だけで精霊の力は宿していなかった。

 そこまで考え、なるほどと一つ納得する。

「ようはユゥミィ、精霊力不足でのダウンはないけどそもそもが乗り物酔いし易い体質だったってだけみたいだな」

 ユゥミィは原因が精霊力不足だとばかり思っていたようだが、結局のところ元からそういう体質だったらしい。

『あららー、流石にこれには同情かな? 船に乗る前、色々見てみたいってはしゃいでたんだけどね』

「ユゥミィさん……」

 思わず憐れみの視線になってしまう。

「そう? 少なくとも船の旅は快適そうだけどね。静かで」

 若干一名、眠たげな眼差しでそう言った。


 とは言え乗り物酔いというだけならばユクレステ達に出来ることはなにもない。せめて彼女が安らかに眠れるように頭を撫でることくらいだろうか。

「いやいや、まるで死んだような言い方はどうかと。にしても、船酔いかー……」

 ユリトエスはチラリと窓の外に目を向け、青い海を眺めて言った。

「目的地のアークス国まで船で五日くらい。ユゥミィちゃん、大丈夫かねぇ?」

 正直ダメそうな彼女を見る目は、やはり憐れみのものだった。

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