エリザとの出会い エディ 後編
僕は今混乱している。目線の先には10歳のエリザ。
僕はさっきまで何をしていた?押し付けられたお遣いをしていた?エリザの死体を抱きかかえていた?分からない。どちらもやっていたような気もするし、やっていなかったような気もする。分からない。分からない。どういうことだ?
「エディ君。こんなところで何しているの?危ないからあっちへいってなさい」
「え?……あ、、は、はい」
混乱しながらも歩き出す。
どういうことだ?時間が巻き戻った?それとも、前世とかいうものの記憶?未来を予知したとか?分からないけど、とにかく僕はこの先に起きることが分かるということか?確信は出来ないけど、その可能性が高い……
それなら、この記憶を活かして、今度こそエリザを手に入れる。
それからは、記憶と同じことが起こった。僕はずっとエリザを守るために鍛えているし、毎日エリザを見守っている。
ある日、記憶とは違うことが起こった。あのエリザを殺した男が、エリザが1つの小説を見つけるように仕向けたんだ。なんか、ヤンデレとかいうものがメインの小説らしい。今まで興味なかったから知らなかったけど、なんかこのヤンデレとかいうやつ僕に似てる気がする。
エリザはその小説を読んだ。そして見事にはまった。
あいつ、、敵ながらいい仕事する。これでエリザは僕を受け入れてくれる可能性が高くなった。というか、前からそんな気はしてたけど、やっぱりあいつも記憶があるんだ。
でも、ヤンデレ小説にはまったせいで、小説買いに行くときに精神年齢低そうな男の子に出会って恋されて、そいつもヤンデレみたいになるし。
ヤンデレ小説のおかげで前回よりほんの少し心に余裕が出来たのか、周りと関わって同級生とか仕事仲間もヤンデレにするし。
エリザって、ヤンデレ製造機?
ストーカーが5人いるのってエリザだけだと思う。
不安だ。。
また、エリザが他の誰かにとられてしまったらどうしよう。
3人もストーカーが増えたんだ。誰かが今この瞬間にエリザを手に入れるために動き出すかもしれない。
そう思うと、不安で、怖くて、片時も目が離せない。
眠るときは、エリザの代わりにエリザの愛用していた抱き枕を抱きしめていないと恐怖で眠れない。
エリザを独り占めするために、エリザを僕以外のストーカーや周りの男たちから守るために、これ以上エリザがヤンデレをつくるのを防ぐために、エリザの願いを叶えるために、僕はエリザを2人だけの世界に閉じ込めたい。
でも、今そうしても、すぐにあいつに奪われてしまうかもしれない。だから、出来る限り自分を鍛える。そして、前回あいつがエリザを手に入れた日、今度は僕がエリザを手に入れる。
________
この星の人類は大体消し去った。
全てはエリザのため。エリザは、僕たち以外の人がいるときはいい子を演じる。相手に拒絶されたくないからだ。でも、ずっと気を張り、どんなことを言えば1番良いか、どんなことをすれば1番良いか。そんなことだけを考えて過ごすのはエリザにとって苦痛でしかない。エリザは、そんな簡単なことにも気付かないバカな奴らに、何度も何度も何度も何度も、数え切れない程傷つけられた。エリザを傷つけるような奴らに、生きてる資格なんてないよね。それに、エリザの苦しみを取り除くために死ねるなら、それはとても素晴らしいことだ。エリザのためになるなら、僕は何でもしたい。エリザのために死ぬなんて、これほど素晴らしい死に方はない。
あぁ、羨ましいなぁ。自分の命を捧げてエリザの幸せの一部になれるなんて。
あぁ、妬ましいなぁ。憎いなぁ。エリザの幸せに貢献出来るのは、僕たちだけが良かったのに。こいつらを殺さないとエリザの苦しみを消し去れないなんて。
エリザの姿を見た、会話をした、エリザを苦しめた。そんな奴らが憎い。エリザと同じ空気を吸っている、エリザと同じ星に生きている。そんな世界中の人間が憎い。一刻も早く消し去ってしまいたかった。エリザを、僕たちだけのものにするためにも。エリザの苦しみを取り除き、安心して外に出てもらうためにも。でも、そのために殺されるだけでエリザの幸せに貢献できるんだから、エリザを苦しめた罰にならないよね。それが残念だな。まぁ、そんなことエリザは気にしないだろうから、僕も気にしないけど。
ねぇねぇ、君はどう思う?自称エリザの親友さん。
「ひっ!」
突然現れて、次々と人を殺していった男。やがて、私以外を殺した男は、恐怖に動けない私の前に立ち勝手に喋り始めた。
男は恍惚とした笑みを浮かべながらそう問いかけてきた。その顔に、悪意なんか全く感じられなくて、感じるのはただただ純粋なエリザへの崇拝だけ。
エリザ……。
エリザは、みんなの人気者だった。美人で、頭も良くて、何でも簡単にやってのけてしまう。それなのに、それを全く奢ることなく。全員に分け隔てなく優しい。いろんな人の相談に乗って、その時にその人が一番欲しい言葉をくれる。エリザは、みんなに愛されてる。それをねたんで一方的に嫌う人もいるけど、それは極少数だし、そんな人たちにもエリザは優しい。
エリザが突然いなくなってから、凄く寂しかったし、街の雰囲気も明らかに暗くなった。みんな、エリザを探していた。改めて、エリザ影響力の大きさを実感した。
私は、エリザと一緒にいることが多くて、親友だと思ってた。でも、この男の話を聞く限り、エリザはそう思ってなかったみたい。エリザ、つらかったんだろうな。それなのに、何も知らないで、気付かないで、親友なんて思って馬鹿みたい。
それでも、やっぱり死ぬのは怖いよ。人を殺すっていうのに、男の目には、殺意がない。エリザへの信仰心から行っている行動。男にとっては、物を壊すのと同じことなんだろう。この人は、明らかに狂ってる。でも、その狂気がエリザを救った。
男の腕がおりてくる。それがやけにゆっくりに見える。でも、逃げることはしない。男は、なぜこんな事を話したんだろう。男にとっては、特に意味なんてないのかもしれない。でも、話してくれて良かった。最期にエリザの、親友の心を知れた。あの、1度だけ物陰から見た表情の意味を知れた。エリザが親友だと思っていなくても、私は親友だと思ってる。
―エリザ、ごめんね―
男のように、エリザの幸せのために死ねるなら嬉しいとか、そんなことを心から思うことは出来ない。でも、これが独りだった私と初めて友達になってくれたエリザを苦しめたことへの償いになるなら、この死を受け入れるよ。
エリザ、エリザがどんな人だったとしても私を救ってくれたことは事実だよ。私は今でもエリザが世界で1番大好き。
―エリザ、ありがとう 大好きだよ―
“ガッ”
こうして、エディ達と比べずっとずっとまともな人間たちは、この星から完全に消え去った。
遅くなってすいません
これからもっと忙しくなるので、番外編を投稿してるこの話は優先順位が下がって投稿できなくてなると思います
すいません




