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序:試練/Trial



 好きを言葉にしたかった。



 わたしは先輩のことを好いている。それは間違いがないはずで、けれど形は定まらない。好意という曖昧で不確かな感情に心の内が満たされて、溺れそうだった。

 だから言葉を吐き出した。


「わたしは先輩のことが好き」


 抽象を徐々に具体へと近づけて。


「訓練するわたしの姿を優しく見守っていてくれる先輩が好き」


 いま感じているこの思いを明確に。


「褒めてください、とせがむたびにそっと撫でてくれる先輩の手が好き」


 心中に秘めた想いを解きほぐすように。


「わたしが傷つきかけるとすぐに慌てて駆け寄ってきてくれる先輩のことが好き」


 このときのこの行動が好き。

 そのときのその言葉が好き。

 あのときのあの思考が好き。

 どんなときでも先輩が好き。


 ──そんなふうに。


 毎日、毎日、言葉を重ねた。


 わたしが本当に先輩のことを好いているのか、彼女が不安に思っていることを知っていたから。

 その不安を拭い去ってあげたくて、積極的に「好き」を繰り返した。


 そんな自分に酔ってはいなかった、と断言することはできない。

 好意を口にする自分に夢中だったと、言われても否定できない。


 だから、なのだろう。


 気づかなかったのだ。



 好意から口にした祝福の言の葉が、呪いとなって人を縛ることがあるなんて。



   ◆



 正直に言って。

 私は、後輩のことが怖かった。


 別に、嫌っているわけではない。恐怖と嫌悪は同義でないし、親近と畏怖は両立する。慕ってくれる後輩を無碍にすることはできないし、親しみを感じてはいるのだ。

 ただ、その好意を素直に受け取れないだけ。


 彼女との縁は、学園のある制度に始まった。新入生のことは二年生がつきっきりで指導するように、との。もちろん別途で教員の支援も受けられるが、主導はあくまで学生になる。

「お姉さま」という呼び掛けも学内では飛び交っていた。でも私は単なる師弟のつもりだった。家族ではなく師として、先輩後輩の間柄を保っていた。


 決して、褒められた先輩ではなかったと思う。

 後輩は優れていた。たった一年分の差は、見る間に縮められていた。体術も剣術も、とうに追い越されている。魔術も、きっとすぐだ。


 それなのに彼女は、私を好いているという。

 明らかに、こちらを慕ってくれている。

 それが、わからなかった。

 未知は恐怖だ。


 自明に、私は後輩に劣っている。

 彼女が口にしてくれる理由も、納得には届かない。安心することができない。


 行動や言葉や思考を理由に好くというのは、劣ることを理由に好まないのと同次元の主張ではないか。

 とも考えるし、あるいは。

 ある条件を理由に愛するのならば、その条件を失えば愛さないのだろうか。


 疑念は尽きず、懸念は止まない。

 とはいえ、考えてばかりでも仕方がなかった。


 せめて彼女が誇れる先輩であろうと、比較的得意な魔術の鍛錬だけは欠かさずに続けていた。


 そんな、ある日のこと。



 その日私は、まず片眼を喪った。



   ※



 これは、愛の話だ。



   ◆



 手鏡に映る私の眼窩は、深く黒々と染まっていた。


 痛みはない。痒みもない。眼球もまた、そこにない。

 見るからに不自然な、暗黒の空白。一種の魔術的干渉であることは明瞭で。いまの私には為す術がないことも、自ずと知れた。


 隻眼ゆえに立体的感覚はないが、視界自体は保たれている。鏡の中に見える私は、ほとんど普段と変わらない。

 左右から肩ほどに垂れたぼさぼさの茶髪に、冷たげな金色の瞳。全体的に明るい印象の配色ゆえに、右の目を塞ぐのっぺりとした黒色は異彩を放っていた。

 魔法陣や印刻の形跡はかけらもない、純粋で無垢で異様な欠落。手に負えるものではなさそうだ。


「目の様子はどうですか、せんぱ──っと」


 横合いからの声に振り返ろうとして、手鏡を覗きこんできた後輩に衝突した。遠近感が薄いのはやはり不便だ、と身を以て学ぶ。

 銀髪を二つ結びで後ろに垂らした、私より少し背の低い紅眼の少女だ。先輩にさすっていただかないと治りません、などと上目遣いで宣う彼女の頭を撫で、瞬く間に機嫌を直す調子の良さに苦笑した。いまのは私が悪かったし、さらさらの髪を撫で回すくらいならどうということもない。


 少し、落ち着いた。


「右目が見えないこと以外に問題はない、けど。見た目が少し怖いし、隠すために包帯を巻いてから先に進もう」


 わかりましたぁ、と猫撫で声をあげる彼女に呆れつつ、最後にひと撫でして、気を引き締める。

 人智を超えた異能での干渉は、完全なる想定外だ。もとより油断はないが、より注意を払う必要はあった。


 私たちはいま、『試練の洞窟』と呼ばれる場所にいる。



   ◇



 きっと、すべてわたしが悪いのだ。


『試練の洞窟』の情報を先輩に知らせたのはわたしだった。

 その洞窟に挑戦する者は、あるもの(﹅﹅﹅﹅)を試されるらしい。

 という噂を聞くや否や、先輩がそれを知るよりも早く、偏向した情報を伝えたのだ。


 都合の悪い部分から話題を逸らす口八丁、出不精がちな先輩を連れだすための手八丁。

 まあつまりは行きたいです行きたいです先輩も行きましょう、と駄々を捏ねて捏ねて捏ねまくったわけなのだ。

 やはり外出するのが面倒そうな先輩は、耳を傾けてくれはいるけれど渋い表情で、でも。


「まぁ、きみがそんなに行きたいと思うなら、私も行くよ」


 一連の主張を聞き終えてからの、ただ一言。呆れたようで困ったようで仕方なさそうで、それでも優しい微笑。わたしの心はこうも易々と、たったそれだけで射抜かれてしまう。

 ありがとうございます好きです、と飛びついて、苦笑に変わった先輩にあしらわれて。


 そんなありふれた、幸せな日々の延長に──『試練の洞窟』も、あるのだと思っていた。


 先輩を説得するための、方便のつもりだったのだ。


 確かにわたしは、神話や伝承を嗜好している。

 まるで空想かのような伝説上の英雄が、過去に実在していた可能性に思いを馳せるのは楽しい。故事や口伝の舞台として語られている土地を実際に訪れるのは、格別の経験だと思う。


 すなわちいわゆる聖地巡礼は、ただの出任せだった。


『試練の洞窟』は、神話と無関係だ。あの英雄が修行の過程で乗り越えた試練とも、かの王子が魔導師に突きつけられた試練とも、何一つとて関わりはない。

 伝承を話題にしたのは、あくまで洞窟の正体を隠すための、目くらまし。


 そのはずだった。

 見誤って、いた。


 たとえ伝説に関係がなくたって、試練の名を冠した洞窟だ。過去のあらゆる英雄たちが名の同じそれに何を試されたのか、知らないはずもなかったのに。


 試練の意味を。

 そこでどれほど大事なものが秤に掛けられるのかを、わたしは理解していなかった。



   ◆



 足を踏み入れた途端、襲われたのは困惑だった。


 学生寮から、そこそこ離れた土地。『試練の洞窟』が在るという場所。

 学園が管理している他の迷宮とは違い、そこは野晒しになっていた。


 山中の森に分け入った先に、ぽつりと開けた空白地帯。草も生えない地面のなかに、洞窟が存在を主張している。

 整備の手が多少は加わっているのか、入口は階段状になっている。降りてゆくのに苦労はないが、先の見えない暗闇に踏みこむには覚悟が要る。

 怖いですと震えてみせる余裕のある後輩に、やれやれと手を握ってやって。嬉々と握り返してくる感触を確かめつつ、一歩を進む。


 そうして洞窟の中に入ってみると、見慣れた外の光景が広がっていた。


 学園の門を出てすぐの立地に発展している学生街と、似た町並み。

 何もかもがそっくり、というわけではない、はずだ。

 そもそも私は、各々がいかなる建物か詳細に記憶しているわけではない。光景の雰囲気を思いだすことはできても、雰囲気以上の情報を細部まで想起することはできない。


 すなわち、これは雰囲気なのだ。


 すべてが完全に一致してはいない。注意深く見てみれば、遠方の建物は朧げに揺らいでいる。

 実物と、ほど遠い景色──であるにもかかわらず、その雰囲気が、強く強く訴えてくる。


 激烈な既視感。

 いま目に写っているのはあの学生街(﹅﹅﹅﹅﹅)だと、否応なく思わされるような。


「……ふむ」


 まるで学生街という概念を具現化したような。

 といっても、完璧に体現する必要はないはず。あくまで目にする者が、それをそれ(﹅﹅)として理解すればいい。


 つまり、これは。


「私たちの記憶から必要十分なだけの情報を抽出して再現した光景、なのか……?」


 推測を口にしてみると、困惑が落ち着いた。『試練の洞窟』、と呼ばれるくらいの場所だ。挑戦者に応じて適切な試練を提供すべく、その程度の機能を有していても不思議はない。

 同意を求めて後輩に目を向けると、余裕ぶっている引き攣った笑みを返された。


「あー、そうですね。まあ試練ですから。そういうことも、ありますよね、うん」


 時折裏返る、まるで余裕のない声音。計算違いがあったらしい。

 彼女が情報を持ちこんだのに、と訊くのも野暮だろうか。


 ただ、その手を握り直す。改めて、強く。

 あまり動かない表情筋を、努めて笑顔に歪める。

 頼りにできる先輩で、在れたらいいと思いながら。


「大丈夫」


 後輩はもう、充分に強い。

 平静さえ保てば、ある程度の危機は越えられる。


「大丈夫だから」

「……はい」


 不器用な私の笑みに、彼女も笑い返してくれる。


 花開くような、綺麗な笑顔だ。

 私よりずっと、綺麗で、強い。


「とりあえず、先に進もう」


 道順の見当はついている。学生街の光景の、明瞭な部分。遠方が曖昧になっていない方向。

 町並みを再現する際の優先順位を考慮して、より注力された部分こそが本筋なのではないか、という仮説だ。


 検証するには、進むしかない。


「何かが起きたら放してね」

「わかりました!」


 満面の笑みで、ぎゅっと握られる。何も起きなければ手を放さなくていい、という免罪符と解釈したらしい。

 別に、構わないけれど。


 慕ってくれるなら。好いていてくれるなら。

 彼女が好きでそうしているなら、拒む理由はなかった。


 慕ってくれるうちは、好いていてくれるうちは、別に構わないのだ。


 その感情が途絶えてしまう日が、もしもくるとしたら。


 私はいったい、どうするのだろう。



 探索は極めて順調に進んだ。順調すぎるくらいだった。町並みの解像度という目印が、あまりにも役立ったのだ。誤誘導の可能性も考慮はしたが、無駄に終わっていた。


 道中では敵性体とも遭遇したが、敵にはならない。それらも景色と同様に、私たちの記憶に基づくのだろうか。

 学園が用いている訓練用の魔物、しかも最弱格の部類。

 入学してすぐの頃は多少苦戦したこともあるが、いまとなっては相手にならない連中。


 階層の終末では少々苦戦した。しかし瑣末な苦しみだった。

 最弱が弱に変わった程度。

 試練というには、温い敵だ。


 終端は門だった。

 学生街の出口であり、学園の入口をも意味する校門。その外見を再現した空間の先に、階段が続く。


 今のところは安全そうだ、という安堵と、この先に待つかもしれない危難への警戒。

 それら二分の感情を胸に、次の階層へと降りてゆく。



 眼の異常に気がつくまでに、少しばかりの時間が掛かった。



   ◇



 眼帯代わりの白い包帯が先輩に似合いすぎていて死ぬかと思った。


 なんてことを考えている場合ではなかった。


 明らかに異常な事態だ。おそらくはまずい状況だ。

 しかし包帯により一方の眼が隠されたことで、他方の眼の印象が際立つのだ。

 普段から少し前髪が掛かっている冷ややかな眼光の鋭さが増していて、良い……。


 それどころではないのだ。


『試練の洞窟』が何を試すのかは聞いていた。けれど、その方法は調べずにいた。それこそがわたしの落ち度である。


 もしも、先輩の目が永遠にこのままだとしたら?

 そのときはわたしが先輩の目になるのも悪くない。


 なんて、わたしが勝手に思うぶんにはいいけれど。先輩にはまるで、申し訳が立たないことになる。


 ──そのとき、呼び掛けられた。


「洞窟の噂には、こういう危険があるという話はなかった?」


 問われ、思い返す。あるもの(﹅﹅﹅﹅)を試す試練と聞いて舞いあがりはしたけれど、致命的な情報を聞き逃すような真似はしていないはず、である。


「なら大丈夫でしょう」


 と、先輩は語る。


 おそらくこれは一過性の、試練の一貫として与えられる苦難の一つ。この洞窟を出ればあっさり解消される、という限定的な制約下の、それゆえに強力な呪い。

 危険が噂になっていないのならば、危険ではないということだ。後遺症にはならないだろうし、心配はいらない。

 だから、


「だからきみは、悪くない」


 そこで、表情が変わる。包帯と前髪に隠された、先輩の目が柔らかくなる。

 不器用なそれは、微かな笑みだ。


 世辞でも虚言でもないと思う。先輩は嘘が苦手だから。

 あくまで信憑性の高い考察のうち、わたしは悪くない、という結論に合致するものを選んでいるのだろう。


 逆の解釈も成り立つはずだ。わたしにだって思い浮かぶ。

 何をどう釈明しようと、先輩をここに連れだしたのはわたしだ。

 その結果、片眼が失われた。


 どう考えてもわたしのせいで、けれど先輩は口にしない。


 彼女の賢さを知っていた。

 いつだって冷静に、状況を観察して得られる情報から確かな推論を演繹する、彼女の明晰をわたしは知っている。

 必要とあらばどんなに容赦ない言葉でも口にする、苛烈をも持ち合わせた人だ。


 そんな先輩が、ここでは非難しない。ただ、微笑んでみせるだけ。

 それは慈しみと、思いやりと、優しさとを不器用に表明している。


 わたしの好きな、先輩の笑顔だ。


「それよりも今は先に進もう」


 そう言って仕切り直そうとする先輩に、抱きついてみたら引き剥がされる。

 そんな日常の一幕が、やっぱり幸せだとわたしは思う。


 いまは、それだけで充分だった。



 第二の階層は、端的にいえば校舎の中だ。


 学園の主な校舎──特に一階と二階が、先輩の仮説を信じるとすれば再現(﹅﹅)されている。一年目のわたしが使う一階と、二年目の先輩が通う二階、ということだ。

 その奇妙な一致の意味は、まだわからない。


 学生街の領域よりも、この階層は迷宮に近いように見える。記憶の薄い街ならともかく、慣れ親しんだ校舎となると、違和感は拭いきれない。


 まるでちぐはぐの継ぎ接ぎだった。


 あるはずのない扉、あるはずなのにない教室、どこにも開いていない窓、どこにも続かず途切れた階段。

 一目にして瞭然の異常が、この階層を迷路たらしめていた。


「記憶の断片を無理やり繋ぎあわせたみたいな」


 そんな構造だ、と先輩は言う。


「推測だけど、私たちが普段使う教室から遠い場所ほど、縁も記憶もない施設ほど、より歪に再現されている」


 のではないかと思う、と少し自信なさげに。


 無理もない話だ。いまの先輩は隻眼で、自然に視界は普段と異なる。

 記憶の光景を再現しているという、この洞窟との相性は最悪だ。


 加えて単純に、片眼しかない状況にも慣れていないらしかった。ときどきふらりとよろめいていて、そのたびわたしは心が痛む。

 でも、我慢する。先輩が言ってくれたことを思いだす。


 いまのわたしが為すべきなのは、罪悪感に立ち止まるのではなく、先輩の目となって進むことだ。



 幸い、と言っていいのだろうか。この階層にも敵は出没するけれど、内訳は以前と変わらない。やはり最弱の、取るに足らない相手。


「複数の階層に跨って同種の敵が出現するのは、学園の迷宮でよくあることだけど」


 しかし不自然でもある、と先輩は首を捻る。


「これほどに内部の見た目を大きく変えてくるなら、敵性体も一新するのが自然。と考えることもできる」


 初年度のわたしは、強さとしては最弱と弱の敵しか見たことがないけれど。

 二年目の先輩ともなれば、学園が用意する訓練用の魔物もさまざまに経験しているらしい。


 各階層の規模や景色の変化の速度から、この洞窟はそれほど深くない、と予想できる。

 仮に、適当な数値を──たとえば切りよく全五層と想定しても、その毎々で敵が強くなるよう、適度に先輩から記憶を掘りだすことはできるはずだという。

 それは、つまり。


「洞窟が与える試練とは、強力な敵による身の危険ではない。……ということに、なるのかな」


 そんな考察をしたりしながら、わたしたちは歩みを進めた。

 学生街の領域ほどに順調とまではいえないけれど、迷路を攻略する術は学園で教わっている。先輩の眼、という不利があってちょうどいいくらいだ。


 次の階層へ続く階段は、先輩の教室と同形の部屋にあった。


 待ち受けていたのは、最弱の雑魚に比べてそこそこ強く、結構弱い敵だ。

 つまりたいした障害ではない。

 激しい運動が難しい先輩による後衛からの援護だけで、わたしでも充分な相手だった。


 階段を降りるときには、流石に緊張と警戒があった。

 前回と似たことが起きる可能性は高い。魔術的な干渉ならば、なんとか反撃できないだろうか。


 狙われるなら誰だろう。

 いまは無傷のわたしだろうか。この赤い目が標的だろうか。

 同じ側の目を失って、先輩とおそろいになるのも悪くない。……そうであればいいのに。


 先輩が狙われてほしくない。

 たとえこの洞窟を出たら元どおりだとしても、わたしのせいでまた、先輩が傷つくだなんて。

 ……でも、可能性は除外できない。零ではない可能性を決して軽視しないようにと、先輩から教わったから。


 万が一、本当にもしも、次も先輩なら。対象はどこか。

 残る左目だろうか。

 耳や鼻や口や舌か。あるいは他の、……。


 堂々巡りが空回る。

 予想が回って止まらない。

 思考が逸って収まらない。

 考えれば考えるほど、悪い想像が膨らんで。


 立ち止まったままでは仕方がない。


 覚悟を決めて、階段を下っていく。


 そうして降り立った、次の階層で。



 先輩は膝から崩れ落ちた。



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