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#12 部活動説明会

 今、いつも以上に騒がしい。その理由は簡単、部活動説明会があるからだ。そして、今から始まる。


「只今から部活動説明会を始めまーす!運動部からやって、その後に文化部です。長いけど、一年生はリラックスして下さい。」


部活動。中学の時は全く興味がなくて、帰宅部だった。でも、今は高校生だ。色んな部活動があるし、入ろうと思っている。全寮制だし。ちなみに、司会は生徒会の三人だ。金先輩、テンション高いな。


「最初はダンス部でーす。ダンス部の皆さん、お願いします。」


 ダンス部のパフォーマンスは凄く格好良い。でも入ろうとは思わないな。だって練習キツそうだし。運動部に入る事は考えていない。それは仲の良いメンバーは皆そうらしく、その後の運動部発表の時も…


「凄いけど、私は自然と戯れたいし。」


「うっそ、あれ人間技⁉」


そんな感想だけだった。ちなみに、運動部は野球部・サッカー部・バトミントン部・テニス部・ダンス部・バスケットボール部・剣道部・水泳部で、文化部は吹奏楽部・演劇部・漫画研究会・茶道部・ガーデニング部・美術部・パソコン部・軽音楽部・調理部だ。荒木とかは運動部に入りそう。まぁ、俺は活動日が少なそうな所にするけど。


「次は軽音楽部です。」


 言われた直後、ジャーンと楽器が鳴った。格好良い。B組の方をふと見ると、雷音がうずうずしている。中学でやってたのだろうか。軽音楽部の先輩達は、楽しそうに演奏をしていた。うーん、他のを見てからにしよう。


「次はガーデニング部です。」


 ガーデニングか、渡部が好きそうだな。…お、案の定目が輝いている。入りたいのか。


「うーん、私ここ入るー。」


え、即決⁉


「次は吹奏楽部です。」


吹奏楽部…そういえば、小倉や遠藤は吹奏楽経験者だっけ。…って少なっ!1、2…5人しかいない。


「…翔、結構小規模だな。」


「いや、入学前も聞いてるだろ。」


でも演奏の方は格好良かった。やっぱり、偏見は良くないな。


「俺、入る。」


「私もそのつもりだ。」


この二人も決めたのか。いや、まだ終わってはいない。


「次は漫画研究会です。」 


 万作とか入りたがりそうだな。それにしても、本当に上手い!


「うわぁ、凄いなぁ…。とりあえず仮入部行こうかな。」


案の定か。そういえば、根津もオタクって聞いたし、彼女も入りそうだ。


「次はパソコン部です。」


「はい、パソコン部です。こちらのPVをご覧下さい。」


 え、いきなり⁉


「凄い、時間も計算されている…。AIに喋らせてる点も流石だ…。」


西ノ宮、解説しなくていいから!それにしても、クオリティ高いなぁ。当日無言なあたり、雑なのかもしれないけど。


「では、一年生の中から一人、このロボットを動かしてみましょうか。やりたい人ー…」


次々と手が挙がった。でも、当たったのは意外な人だった。


「じゃあ…一番早かった君。クラスと名前を。」


「B組出席番号32番、野口悦也です。」


悦也か。…あれ、初めてあった時こんなじゃなかったような…。もっと内気な性格だよな?


「初めてだと思うので、これとこれをとりあえずおいて、簡単なのを…」


「えぇと…も、もう少し複雑なものでもいいですか?」


「あ、いいですけど…。」


え、何でだ?…とざわつく俺達が見たものは、アクロバットな動きをするロボットだった。何、未来の戦闘員ですか?というような。しかも、「どうもこんにちは」という挨拶までしている。パソコン部の先輩達も唖然として見ていて、最後は拍手が起こった。


「凄かったですねー!あの、経験者ですか?」


「あ、はい。中学時代に授業でもやりました。」


「…と、ところでスキルは…?」


「えっと、『プログラミング』です。」


何それぇぇぇ!だからだろ絶対!


「あ、皆さん是非パソコン部においでください!」


最後はちゃんと締めていた。いや、小声で「野口君、入部してね」って言わないで下さい。悦也が他の部に行けなくなるので。


 その後もいくつか紹介していたが、入ろうとは思わなかった。


「残るも二つとなりました。次は茶道部です。」


着物を着た男の人…茶道部の先輩が出てきた。一人だけど、代表だけで説明するのだろうか。


「こんにちは、茶道部です。部とはいっても部員は僕ひとりなので、これで全員です。」


少なすぎてもはや部と言えねー!


「そんな部活ですが、講師の先生を招いて週に一度、指導を受けています。両クラスの出席番号1番の人、この抹茶を飲んでみて下さい。」


そう言われて、男子一人と女子一人が前に向かった。うちのクラスからは雨宮が、B組からは青山姫という人が、抹茶を飲む事に。ちなみに俺は抹茶も好きだ。


「…美味しいです。」


「わぁ、苦くない!むしろ甘みが出てます!」


「それは良かったです。うちの部に入れば、こういったものを飲めますし、お菓子も出ます。一度、体験に来て下さい。」


お茶…難しそうだけど、週一だし…今度、行ってみるか。


 さて、残るは一つだ。…あれ、部活はこれで全部じゃ…あ、生徒会。


「最後は私達、生徒会です。」


そうして、三人の先輩達は前に出た。周りはざわついている。そりゃそうだ、これで全員だから。


「皆さん、改めてこんにちは、生徒会です。」


「私達は会長一人と副会長二人の計三人で活動しています。訳有りで、この人数での活動です。」


「あと二ヶ月で選挙ですが、やはり人手は欲しいところです。この学校は兼部自由なので、生徒会と部活の両立も可能となっています。」


「せーの…」


「「「おいでませ生徒会!」」」


最後揃えるのかと思ったらまさかのバラバラ⁉最後の最後で酷いクオリティだなぁ。…でも面白かったし、どこか仮入部行ってみるか。

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