第5話
宿に戻り、今後の行動いついて話すことにした。
「ハンター登録も済ましたし、明日は武器を探しに行こうか」
「そうね、武器が無ければモンスターも倒せないし自分の身も守れない・・・どんな武器がいいかしら」
「そうだな・・・スキルに【命中強化:大】があったし弓なんてどうだ?銃と同じ遠距離武器だから間合いを取りやすいと思うし」
「弓・・・本で見たことしかないのだけど、うまく扱えるかしら」
「最初は誰でも初心者だ!俺も使った事無いけど多分大丈夫だろう!」
「そうね、最初から弱気じゃ出来るものもできなくなるわね!」
明日探す武器の目星を付けたところで、リリィのステータス詳細を見たのに自分の情報を開示していないことに気づいた。
「悪い!まだ俺のステータスの情報を見せてなかった パーティーを組むなら見せ合うのがマナーだからな。詳細まで見ちゃったし俺のも見てくれてかまわない」
「確かにまで見てなかったわね・・・せっかくだし詳細まで見させてもらうわ」
『そういえ自分のステータスを確認するのはハンター登録以来だな・・・上がってるといいなぁ』
グレンはカードを取り出し、ステータスを表示した。
・グレン=ファース
・ランク【 E 】
・【 大剣 】
【筋力】 73
【魔力】 0
【俊敏】 47
保有スキル:【筋力強化:大】【俊敏強化:小】【剣技:大剣】
【?????】
『筋力、俊敏が上がってるのはうれしいが、【?????】は何だ・・・?前はこんなスキルなかったぞ!?』
「この【?????】は何?」
「分からない・・・登録当初はこんなスキルはなかった・・・」
謎のスキルが発現している事に困惑したが、戦闘中に特別なことが起こった覚えはない。何かの拍子に発現したか、天人であるリリィと接触したことによって発現したのか、手がかりが何も無い今このスキルについて調べることも推測することすらもできなかった。
「よく分からないスキルが出てたが・・・俺の今のステータスはこんな感じだ。謎のスキルが発動して身体に危害が出たり変なことが起こったことは今までなかったし・・・ひとまず俺のスキルのことは置いておこう。」
「そうなの?私が分かることは何も無いし、スキルについて詳しく分かる人がいたら聞いてみましょう。私のことばかりに時間を裂く必要はないわ」
「そうだな・・・」
ステータスの話しが終わった頃には既によるになっていたため、宿の食堂で夕食をとり、今日はもう寝ることにした。
次の日の朝になり、2人共目をさました。
「おはよう リリィ」
「ふぁ・・・ おぁよぅ・・・」
気の抜けた返事を聞き、朝が弱いのかーと思いながらリリィの方を見ていると、リリィは目をこすった後こちらに顔を向けた。すると目を大きく開き、顔を真っ赤にした。
「あ・・・ お・・・おはようございますグレン」
リリィは挨拶をしなおすと、照れ隠しをするかのように急いで外出の準備をし始めた。それを見たグレンも外出の準備を行い、部屋を出るのだった。