4・5日目
4日目寝る前
誰しも思うだろう、流石に4日も体を洗っていないとべたつくと、勿論だ俺だって人間だ、体は綺麗にしたい、何故今こんなことを言うかって?それは‥‥。
「水だから冷たいの」
この冷たい水を浴びていると精神が崩壊しそうだから適当に言葉を頭の中でうかべているだけだ。
「そういや‥‥魔法‥‥使えるじゃん」
俺は火で水の温度を約40度位にした。
「ん?湯気が出てるぞ?水じゃなかったっか?まあ、いいか」
ガルクスが裸でやって来た。
「あ~疲れがとれる~」
(キャラ崩壊!?)
「ガルクスは風呂にはいるとこうなるっす」
俺は風呂に浸かりながら今まで事を振り返る。と、思ったが4日間の旅が9才の体にはかなりの負担になっていたようだ、疲れで顔がお湯に浸かっている。ん?
「死ぬわボケェ!」
俺は、ハァハァと息をして呼吸を整える。と、体をふき部屋に戻った。
「あ、ナナくん早かったね」
ミリフがダブルベッドに座っている。
「そうですか?眠たくなってきたので」
「そうなんだ‥‥はい」
ミリフが横をぽんぽんとした。
「ん?」
「横、この部屋ベットが3つしかないから」
「は、はい、で、でもガルクスさんやローストさんがいますよ?」
「ナナくんは気付いてないと思うけどあの二人は寝相すごく悪いから、今日まで何回蹴られては起こされたことか」
俺はぱたんと倒れる。
「そっか大人っぽい態度はとってるけど子供だもんね【おやすみなさい】」
ミリフがこの国の物ではない言葉を話すがナナはそれに気付くことはなかった。
「【おやすみ】」
ベットが気持ちいい。四日ぶりだからだろうか。今日は疲れた寝よう。
俺は天才だった。そう、「だったのだ」小学生の頃俺は天才として扱われていた。
何事も出来たのだ勉強、スポーツ、習い事、とにかく全てが特技だった。
俺は中学に上がると勿論成績はトップで何でも出来た。あれさえなければ‥‥。
5日目
(何だか嫌な夢を見たような感じはするが‥‥まあいいか)
俺は鳥の声で目を覚ましベッドの中で身体を伸ばす。
「んーー」
「あ、おはよー」
ミリフが横で半目になりながらいった。
「え?、ああ、おはようございます」
何か美味しそうな匂いが漂ってきた。
6~7日目は馬車で移動するらしい。だから今日は町でゆっくり過ごして、明日から村に帰るらしい。
朝御飯を食べるとガルクスは軍の人たちと会いに行くらしい。ミリフとルーストは俺の護衛だ。
「どこに行くのですか?」
ミリフが聞いてきた。
「商店街ってどこですか?」
ミリフが地図を開き指を指す。
「ここですよ」
「今からここにある商品の値段を全て覚えます」
「覚えてどうするの?」
「村に戻ったらギリギリまで値上げするんです。只でさえお金がありませんから」
俺は笑顔で答えた。