登場人物紹介【序章】※ネタバレ注意
クラス……その者の天性を表す。原則として一人一つだが、稀に二つ三つを兼ねる者がおり、そういった者は俗にダブル、トリプルと呼ばれている。最大レベルは10。その者以外に該当者のいないユニーククラスの場合は例外としてLV.EXが割り振られる。
スキル……その者の持つ天賦の才。一つ持っているだけでも稀であり、上等とされる。スキルにもレベルが存在し、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ、Ⅶ、Ⅷ、Ⅸ、Ⅹと先に進むほどより強力になっていく。その者以外に該当者のいないユニークスキルの場合は例外としてEXが割り振られる。
《五人のハートレス》
『万才』エドワード・フェデル・フォン・グラシア
髪:銀色 眼:黄金色(元:?色) 身長:177センチ 年齢:21才
クラス:????? LV.10
??? LV.10
???????・???? LV.EX
ステータス:不明
スキル:????Ⅶ
????Ⅹ
????EX
?????-
ハートレス序列:第?位階
神罪解儀:????
乖離大陸で行われたハートレス戦役の生き残りの一人で、神殺しの立役者。
肩甲骨あたりまで伸びる綺麗な銀髪を縛って前側の肩に垂らし、黒い服を好んで着る常に柔和な笑顔を崩さない優男。
当代の大英雄揃いであった他のハートレスですら「底知れない」という評価を下すほど徹底的に自らの底を見せない人物であり、混乱の極まったハートレス戦役時すら彼の顔が苦渋に歪むことはついぞ無かった。
北のグランゼ大陸でも最強を誇るマクスウェル王国随一の貴族であるグラシア侯爵家の当主であり、跡継ぎ問題と暗き策謀で不穏に揺れるグラシア家を憂い、齢十二にして領内で史上稀に見るほどの血の大粛清を巻き起こした。その後の統治は極めて良好であり、このまま行けば歴史上でも稀に見る大名君として名を残すだろうと評される。
その多岐に渡る才能と造詣の深さから『万才』の異名を持つが、これは彼の数多くある異名のほんの一例である。
人類史上最大最高の大天才と持て囃され、その雷名は遥か彼方の地である南のアウギ大陸にまで轟いている。
現在はヴィタエ村に建つ村立ヴィタエ学園において教鞭を取り、生徒たちに知識を伝授している。
『異世界人』テツヤ・ナナセ(七瀬 哲也)
髪:黒色 眼:黄金色(元:?色) 身長:170センチ 年齢:19才
クラス:????? LV.4
ステータス:不明
スキル:????Ⅱ
異世界知識Ⅳ
ハートレス序列:第?位階
神罪解儀:????
生き残った五人のハートレスの一人。自称・ハートレス唯一の凡人。
当代きっての大英雄ばかりが集められたハートレス戦役になぜか巻き込まれてしまった異世界・ニホンの住人。
ヘタレ・自意識過剰・ご都合主義解釈・英雄願望と死亡フラグをこれでもかというほど重ねていたが、戦役中のとある混乱に巻き込まれて後がなくなった時に一番弱そうだと断じたエドワードを攻撃し、完敗・捕虜と化した。
以後はエドワードの元で不承不承ながらも戦いを見せ付けられ、凄惨な戦役の中で自分なりの生き方、答えを模索していった。
今では我が強く、誰もが問題児となり得る九人の中で唯一の常識人だと自称する苦労人となっている。
ハートレス戦役開始時は高校二年生だった彼も今は大学生になれる年頃だが、どんどんと付いていく筋肉に比べて背があまり伸びないのが悩みの種。
現在は九人の調理、他雑用を一手に担っているが、これはヒエラルキー最底辺だから押し付けられたのではなく、自分から志願した結果。
『奇跡を招く大聖女』エロリア・ネイキッド
髪:桃色 眼:黄金色(元:?色) 身長:165センチ 年齢:22才
クラス:??? LV.EX
??? LV.7
ステータス:不明
スキル:????Ⅳ
??Ⅴ
??Ⅴ
ハートレス序列:第?位階
神罪解儀:????
生き残った五人のハートレスの一人。世界中の信徒から尊敬を集めるエント聖教史上初の大聖女となった少女。
ハートレス戦役において最もその在り方を変えた人物。
エドワードを一人の女として慕っており、その肩書きに似合わぬ積極性で攻め込んでは彼の妹を名乗る少女と衝突するのは九人の中では恒例行事と化している。
かつてはこんな俗っぽい性格ではなく、感情を持たずに淡々と啓示と奇跡を人へと授ける神の代弁者的存在だった。
ハートレス戦役を経て神々の真実と己の心を知り、少しずつ神の教えだけでなく自分自身を大切にすることを覚えていっている器用だが不器用な女性。
ちなみに年齢はエドワードより少しだけ上の二十二歳。
現在は村立ヴィタエ学園で保険教諭として勤務しながら傷を癒したり悩みを聞いたりしている。
『絶対勇者』ゼグバ・ローダー
髪:金色 眼:黄金色(元:?色) 身長:187センチ 年齢:33才
クラス:絶対勇者 LV.EX
?? LV.10
ステータス:不明
スキル:?????EX
??????Ⅹ
?????Ⅹ
??Ⅹ
ハートレス序列:第?位階
神罪解儀:????
生き残った五人のハートレスの一人。世界中の冒険者の憧れの存在。
神話伝説からやって来たかのような英雄然とした青年期に数々の偉業を成し遂げ、絶対勇者の称号を冒険者協会から与えられた生ける伝説。
現在は戦いと酒を好むオッサンと化しているが、その実力は健在どころか未だに恐ろしい速度で高まっており、ハートレス戦役中エドワードが最もその動向を観察し、また危惧していた人物。
その武芸は既に人の道を外れており、かつて道端に落ちていた木の枝のみを用いて魔法どころか魔力すら行使せずに聖剣を携えた次代の勇者を圧倒した話は有名である。
現在は村立ヴィタエ学園の用務員、という名の便利屋として用務員室でだらけていたり喧嘩などの荒事の仲裁、学園の庭の手入れなどもしている。
『血塗られた剣鬼』マート
髪:白色 眼:黄金色(元:?色) 身長:175センチ 年齢:43才
クラス:?? LV.10
?? LV.10
ステータス:不明
スキル:?????Ⅹ
?????Ⅷ
????Ⅲ
ハートレス序列:第?位階
神罪解儀:????
生き残った五人のハートレスの一人。血に魅入られた者。
ハートレス戦役におけるトリックスターのような存在であり、他のハートレス同士が争っている場面に好んで乱入し、場をかき乱して血の雨を降らせた。
強者を斬り刻み、その血を全身に浴びることを最たる悦楽とした外道の剣士であり、こと剣技のみに限って言えばあの人類最強たる絶対勇者すら寄せ付けぬ人鬼。
とある青年の秘策によって現在は更生に成功しており、一回り年下のセレーナの元で人として知っていて当然の常識や倫理を勉強している。
かつて血を渇望した剣鬼は今や花鳥風月と酒を愛する壮年の男となっているが、その剣技は剣に触れてすらいなかった村での一年間の生活によって更なる冴えを生み出した。
現在はヴィタエ村の村長・セレーナの元でひたすら常識と倫理を勉強中。
《四人の使い魔》
『魔王』リーゼロッテ・ファンタズム
髪:瑠璃色 眼:真紅色 身長:150センチ 年齢:??才
クラス:魔王 LV.EX
ステータス:不明
スキル:?????Ⅹ
????Ⅹ
?????EX
エドワードの使い魔の一人。最高神エント=アルマーに介入を決意させた超弩級のイレギュラー因子。
文献にすらほとんど記されていない古代において猛威を振るった最強の魔王であり、その絶世の魔貌は同性異性問わず魂をとろけさせるほど。
戦闘能力も肩書きに違わず、何でもアリの戦闘においては九人の中でも最上位に位置する絶対強者。
今でこそエドワードを義兄と慕い、マスターたる彼に尽くしているが、召喚当時は散々悪態をついたり命令を無視したりしていた問題児。
『灼髪の幼女』ティフォン
髪:灼色 眼:灼色 身長:139センチ 年齢:??才
クラス:???? LV.EX
ステータス:不明
スキル:????EX
???Ⅹ
???Ⅹ
エドワードの使い魔の一人。最高神エント=アルマーによって向けられたエドワードへの刺客。
完全に操られていたゴシック・ロリータとは違い本当に支配されているのか不思議になるほど悠々自適と彼の元を訪問し、戦い、そして和解し彼女の現界維持のために契約を結んだ。
他の使い魔とは違い、ティフォンという名は歴史上には一切刻まれておらず、戦闘においても常に余裕を残すエドワードと並ぶ底知れない存在。
見た目は幼女だが、内面はまるで全てを悟った賢者のようであるため、エドワードからは知恵役として信頼されている。
積極的にエドワードへと好意をアピールするエロリア、リーゼロッテ、ゴシック、ロリータとは違い、ティフォンはエドワードへ取り繕わない自然な好意を表現している。
『天真爛漫エルフ』ゴシック
髪:銀色 眼:水色 身長:147センチ 年齢:??才
クラス:超魔導師 LV.10
ステータス:不明
スキル:星の寵愛EX
界理の解Ⅵ
スペル・ハッピーⅩ
エドワードの使い魔の一人。十四、十五才ほどの容姿を持つエルフの少女。
常に黒い服を着ており、双子の妹であるロリータとの仲は極めて良好。
『全ての魔を司りし者』ゴシックとしてその名を歴史に刻まれた存在であり、その異名通り自分たちの生きる星自体からあらゆる魔の叡智を汲み上げ、活用することができる規格外の存在。
また、汲み上げられるのは知識だけではなく、魔力も同様である。
彼女の辞書に魔力枯渇という文字はなく、常人ならば詠唱だけで丸一日は要するような大魔法・超魔法をエンシェント・ハイエルフ特有の魔法言語によって一瞬で詠唱し、嵐のように発動させる歩く魔法兵器。
また、普段は天真爛漫で可愛らしい性格をしているが魔法を発動させ始めるとスキルによって性格が一変し、テンションが臨界点を突破し完全な破壊魔と化す。
スキルレベルもずば抜けて高いため理性ごときでどうにかできるものでもないため、戦闘が終わると自分の魔法を防いでくれていた双子の妹に泣きながら謝るのは恒例となっている。
『たまに毒舌エルフ』ロリータ
髪:銀色 眼:水色 身長:147センチ 年齢:??才
クラス:超精霊術師 LV.10
ステータス:不明
スキル:?????EX
??Ⅹ
エドワードの使い魔の一人。十四、十五才ほどの容姿を持つエルフの少女。
常に白い服を着ており、双子の姉であるゴシックとの仲は極めて良好。
『全ての精霊に愛されし者』ロリータとしてその名を歴史に刻まれた存在であり、その異名通り自然が徐々に消え、精霊信仰が失われて精霊が去ったはずのエメト=ギアにおいてその理すらねじ曲げて精霊を召喚・使役することができる規格外の存在。
殲滅戦に特化した姉と比べ、どんな状況にも対応できる抜群の汎用性を有する精霊魔法を自在に操るが、戦闘時はもっぱら姉の暴走を食い止めるためにその力を使う。
子どものような好意をマスターへと向ける姉・ゴシックと違い、ロリータは獲物を見るような目でマスターを狙っており、時々する神聖な容姿に似合わない妖艶な仕草はティフォンほどではないが抜群の破壊力を誇っている。
《ヴィタエ村の住人》
リム
ヴィタエ村の住人の一人。八才ぐらいの栗色の髪と愛嬌のある性格が可愛らしい少女。
村に来て間もない頃、授業を始めたエドワードに一番早くに懐いた少女であり、学問という言葉すら存在しなかったヴィタエ村においてアレクと同じく光る才能を感じさせる可能性の存在。
怠ける天才アレクに対し、リムは努力する秀才であると言える。
アレク
ヴィタエ村の住人の一人。十才ぐらいの金色の髪と気の強そうな瞳が特徴的な背伸びしがちな少年。
リムに続いてエドワードに懐いた生徒の一人であり、こと頭の回転の速さなら村長のセレーナに次いで二番目に名前が挙がるほどの才を持つ。
努力する秀才リムに対し、アレクは怠ける天才であると言える。
セレーナ
ヴィタエ村の村長。長い赤髪をそのまま伸ばした妙齢の美女。
父である前村長の死を聞いて村に戻るまでは乖離大陸中央を擁するエヴン王国の央都で暮らしていたため、知識の重要性を理解している。
用心深いが、生まれ育った村のおかげか根はお人好しであり、結局九人に対して土地など様々なものを融通した。
常識知らずのマートに対して暇な時間に色々なことを教えるのが最近の日課。
《謎の集団》
『ブチギレマーダー』マサキ・フドウ
髪:黒色 眼:黄金色 身長:185センチ 年齢:??才
謎に包まれた九人の中の一人。黒い髪とハートレス特有の黄金眼を持つ青年。
恵まれた体躯とギラついた眼が特徴。背には巨大な大斧を背負っている。
普段は会話もこなせるが、プライドが人一倍どころか人百倍高く、誰かに侮られたり見下されたりするだけで簡単にブチギレる短絡さが欠点。
一見脳筋に思われがちだが、頭の回転は早い。
ヴィタエ村の夜襲ではティフォンと交戦し、言い訳のしようもないほどの完敗を喫した。
『謎の黒フード』クラック
髪:?色 眼:黄金色 身長:???センチ 年齢:??才
謎に包まれた九人の中の一人。常に黒いフードを目深にかぶっているため、瞳が金色であること以外は判別できない。
様々な暗器を使いこなすことから、暗殺者の類いであることが予想される。
無口だが話す時は話す。
ヴィタエ村の夜襲ではエドワードと交戦し、敗北して撤退した。
『央都北部の山賊王』グランガ・バーン
髪:白色 眼:赤色 身長:180センチ 年齢:37才
ステータス:《序章 エピローグ》の後書き参照。
エヴン王国で猛威を振るったグランガ山賊団の頭。
騎士を相手にしても引けを取らないどころか圧倒しうる実力を持っているため、グランガ山賊団の名は王国内はおろか大陸全体に轟いている。
ヴィタエ村の夜襲ではリーゼロッテと遭遇したが、剣を交えることすらなく真っ二つに引き裂かれて死亡した。
余談ではあるが、十年前に懇意にしていたとある女性の死によって失意の元エヴン王国を去った近衛騎士団の団長もまた、この山賊王と同じ姓名であったとか。
《??》
『最高神』エント=アルマー
髪:白色 眼:黄金色 身長:173センチ 年齢:??才
胡散臭い笑顔を絶やさない神を名乗り、神のごとき力を振るう青年。
ハートレス戦役は彼の敗北・消滅をもって終結した。




