登場人物紹介その4
蜘蛛
魔族の一人。乞食の様な姿で、元はモーリスと言う名の魔族一の魔法使いだった。魔術の探求の結果として、自分の体を生贄に呪いを掛けた大量の蟲を取り込み、不定形かつ半不死身の魔物と化している。歪んだ死生観の持主で、己の欲望の為なら主君であるヴォルフさえも顧みない。
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ベルマイア
魔族の一人。波打つ黒髪に整った顔立ちの男で、世界最強の剣士とも言われている。城から動けないヴォルフの代わりに魔族の軍隊を指揮しており、兵からの信頼も厚い。開戦直後の戦闘において決闘の末にリメネスを斃し、五百年前の戦争から併せても未だ無敗。
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メルキオン
白銀の騎士。スローンの本名。魔剣アルギュロスの持ち手で、旧大戦では黄金の騎士と共にヴォルフと戦った英雄。タリアと結婚していたが、裏切りにより彼女が捕らわれの身となってから暴走。城の封印を破壊しフェルディアを滅ぼそうと画策した。第一回世界会談での戦闘においてヴォルフの手にかかり死亡。
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ブリュン
金髪のエルフの女。自称「先生」。山猫の一人であるウィリアムが子供の頃、彼に読み書きを教えていた。そのウィルを追って旅をしている道中、マキノに出会い彼に知恵を授ける。エルフの中でも知識が深く、魔族がエルフだった頃、ベルマイアの無敗記録に傷をつけかけた事もあるらしい。
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アルバ
フェルディア王、アルバトス。「統一戦争によらない国土掌握」という野望の為に動いていたが挫折し、蜘蛛に幽閉されるまま二年間首都の地下で暮らしていた。クライムに活を入れられてからは心機一転、会談の場で宣戦布告してきたヴォルフを真っ向から迎え撃つ。
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ヴィッツ、テルル
山猫騎士団の一人。赤い髪に勝気な女剣士がヴィッツ。青い髪に冷静な女剣士がテルル。首都ではアレクと共にひたすら修行に明け暮れていたが、現在はエイセルの命令で黒の城へ向かい、そこで敵の軍と鉢合わせた。二人揃って問題児だが、歳が近い事もありクライム達とは気軽に話せる仲。
グラム王国出身の山猫の騎士は彼女達を含め、ジーギル、ゴルビガンド、リメネス(故)、エイセル(故)、シルヴィア、ディグノー、コムラン、ギブス、ボア、ドミニク、ヒューゴ、計十三名。