登場人物紹介その3
スローン
フェルディア王宮に務める上級役人「アグロバールの石頭」。黒髪、鷲鼻、山羊髭、枯れ木のような体付きの男。フレイネストでクライム達と出会ったが、フェルディアの理念に関する固い考え方からそりが合わなかった。今は首都に務めるメイルの上官として彼女の世話を焼いている。政務の腕は極めて高い。
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タリア
クライムが黒の城で出会った魔族。故人。レイの親友だったが、彼女と同じく五百年前の戦争でフェルディアに味方し、後に城に閉じ込められて死亡した。死してなお何らかの形でこの世に留まり、城ではクライムの命を助けて道を示した。この世の全て知識や情報に精通しており、文字通り何でも知っている。
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冬の魔法使い
フェルディアお抱えの現行最強の大魔法使い。雪の様に白い髪の男で年齢不詳。ガレノールの食客で、自らの研究への出資の対価として彼に手を貸す。「杖無しのにおい」と言う謎の理由からメイルを目の敵にしており、彼女とカトルと言う遊戯で勝負を続けている。実力の割に大人げない。
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ガレノール議長、トライバル議員
フェルディア中央議会を纏める二人。ガレノール最高議長は統一戦争推進派で魔族の脅威が眼中に無く、逆にトライバル議員は統一戦争反対派で、ウィリアムの後ろ盾でもあり対魔族の行動にも協力的。ガレノールの首をトライバルにすげ替えて対魔族に団結する事が、現状でのエイセル達の最終目標。
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エイセル
山猫騎士団の一人。白髪交じりの茶色い髪の剣士。王宮では役人として働いており、今はメイルの仕事仲間。ジーギルの率いる十二人の騎士の一人でもあり、グラム王国の命令でスパイとして打倒ガレノールを目的に暗躍する。普段のだらしなさが目立ち、剣士より主夫の方が似合うと良く言われる。
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リメネス
山猫騎士団の一人。金髪で長身の女剣士。ジーギルの率いる十二人の騎士の一人で、彼の命令で首都に向かった。無口かつ無表情で掴み所のない女だが、剣の腕は凄まじい。彼女を含めた十二人の騎士は国の内外で各個に活動しており、名前が挙がっているのは、ゴルビガンド、ヴィッツ、テルル、他計七名。