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第壱話 手紙

お久しぶりです。相変わらず、懲りずに続編を書いております。

今回のテーマは「路面電車」と「オリンピック」ですね。

今作品、5作目でありながら長丁場になる嫌な予感がしております。

残りは後書きでお話しするとして、まずは本編をお楽しみください。

「...えっと。東望海様、東圭太様」


東という表札の真下、ステンレス製のポストから二通の封筒を望海は手に取る。

目に飛び込んできたのは黒い封筒に書かれた白いインクの文字だった。

普通は白い紙に黒い文字だろうと思考を巡らせる彼女だったが、それを考えた瞬間。直感的に自身が不気味な事に巻き込まれてしまったのだと思い直し、手を振るわせた拍子に手紙を落としてしまった。


自分達姉弟の名はあれど、宛先が書かれておらず何かの悪戯か?それとも好意を持った上でのファンレターか?は分からなかった。

以前から二人は町内では有名人で、特に弐区であれば住所を把握しているご近所さんも多い。

切手のない封筒を直接投函される事も多々ある程であった。

しかし、落とした拍子に何か硬い紙のような物が見え鮮明にとはいかないが、何か手掛かりになりそうな物を見つけ安堵したようだ。


封筒をもう一度手に取り、周囲を見渡し自身に危険がない事を確認した後家に入りにチラリと中身を見やる。

それぞれに入っていたのは絵の書かれたカードだった。

望海もこれは周知しており、確か自分の身近な女学院でも占い好きの生徒が話していたなと思い出していた。


しかしホッとしたのも束の間、その裏には何かの暗号か?意味不明な文章が記載されていた。

危機感を募らせた彼女はその後、無線機である人物へと連絡を入れた。


「咲耶おばさま、緊急事態です。家のポストに不審な手紙が入っていまして。黒い封筒に私達の名前と、中にはカードが一枚。何かの脅迫なのかも知れません」


「実は私も先程家政婦から同じ物を渡されてな。同じようにポストに投函されていたそうだ。ある意味、私だけではなかったと安心してしまった。許してくれ。もしかしたら、同じ被害者がいる可能性がある。一度、集まらないか?連絡出来る者の中で手紙が送られてきた人物を共有しておこう」


その言葉に望海は返答をし、このままではいけないと集合先である壱区の富士宮邸を目指した。


「あら、こんばんは望海ちゃん。お泊まり会の会場はこっちよ」


「えっ、タスクさん!という事は隼さんも此方に?」


「そっ、私が手紙が来てるって伝えてそのまま隼に渡したの。案の定ビックリしてたけど、中身を見て「これは何かのメッセージだ」って呟いてたわ」


タスクに案内され中に入ると居間にはもう既に咲耶と隼の姿があり、卓上には二枚のカードが置かれているようだった。

お互いに交換をし、裏に書かれてメッセージを見ているが二人とも首を傾げ同じリアクションをとっているようだ。


「これは謎々という奴なのだろうか?私も隼も、矛盾した言葉が書かれているみたいだな。あぁ、望海。わざわざ真夜中に済まないな。誰かに尾行などはされていないか?」


「いいえ、家を出る時にも確認したんですがそう言う類いの物では無さそうです。私、このカードの柄を見た事がありまして。恐らく、タロットカードだと思います。零番から弐拾壱番の数字の振り分けと、名称がそれぞれ決められていましてそれぞれ別の意味を持っているんです」


「詳しい人がいてくれて助かった。奇妙な絵柄だったし、仮想の動物が描かれているから不吉を表すカードなのかと」


その言葉の後、隼からカードを手渡され自身のカードも見比べるとある共通点を望海は見つけたようだ。


「大アルカナには正位置と逆位置がありまして、ポジティブな面とネガティブな面を一つのカードでそれぞれ表してるんです。隼さんの持ってるカードはチャンスや解決。別れ、すれ違いなどの意味がありますね。個人的にはピッタリなカードだと思いますよ。成る程...個人に合わせてそれぞれカードをばら撒いている可能性がありそうですね」


「先程、殿にもご連絡を差し上げたがあの方も今回の件に巻き込まれてしまったようだ。大規模な犯行であると考えて、敷島会長とも連携し。明日、対象者を会議室に集めるそうだ」


「それが一番良いと思います。全てのカードを揃えたら、犯人の目的が分かるかも。ただ、今四枚のカードをそれぞれ見ましたが宝探しではないですけど。犯人は何かに気づいて欲しい。探して欲しいように思えますね」


四枚のカードを裏返しにし、各々書かれたメッセージを見比べる。

そんな中で隼はある共通点を見つけたようだ。


「何かに出会う、見つけに行くっていう文章が多いな。ミッションとも言って良いと思う。全体にカードをばら撒いて、俺たちを動かしたいって事なんだろうな。それが何に直結するのかは分からないけど」


「いずれにせよ明日を待たなければな。そうだ、圭太には連絡を入れたのか?彼宛の手紙が来ている以上。話しておいた方が賢明だと思うぞ」


「そうですね。帰国出来るかはわかりませんが、話すだけ話してみます」


話も終え、異国との時差を確認したあと望海は圭太に対し連絡を入れた。

事情を説明し、案の定驚くような声が聞こえるものの彼の中で既にスケジュールは決まっているのか?

今後について話を始めた。


「この前、電話をくれた時もそうだけど姉貴は変な物に好かれやすい体質なのかな?やっぱり僕が側にいてあげないとダメみたいだね。母さんももうそろそろ退院でしょう?今、後ろでティムが比良坂町の大祭が見たいって煩くてさ。色々、都合が良いし帰国する予定だったんだ。明日、招集なんだっけ?今から間に合うかな?」


「いいえ!無理しなくて大丈夫ですから。でも、良かった。帰って来てくれるとは思ってなかったので、嬉しいです。皆んな待ってますよ。特に零央君は一杯貴方と話した事があるって言ってましたし。気をつけて帰ってきてくださいね」


どうやら、久しぶりに全員が揃う事になるようだ。

謎のカードとそこに書かれたメッセージ、それは何を意味するのか?

今の望海達にはそれはまだ分からない。

雑談なんですが、作者は連載前に大まかにプロットを決めて執筆をさせて頂いてるんですが一つ自分の中でルールがありまして、それが「100話以内に納める事」なんですよ。

シリーズ物は特にそうで、どれだけ書きたいと思っても目次一覧を1ページでまとめておきたいという考えがありまして101話以降はページを跨がないといけない形式上個人的には見ずらいなと思っているんですが、今作かなりポケモンのレジギガス並みにスロースタートになりそうで困惑しております。


大まかに4つのブロックに区切って、1つにつき25話程描写を入れると考えれば直ぐに100話到達してしまうなと、それに加えて今回も番外編を入れないといけないので+5話と考えて大体100〜120前後と予想しております。


ただ、これはあくまで大枠であり今回忙しくて執筆が遅れてしまってストックがあまり準備出来ていないんですよね。

12月中は毎日投稿したかったんですが、スケジュールが苦しいという事で12/1〜12/15までとさせて頂きたいと思います。

それ以降は毎週月曜日、木曜日に投稿という形でご了承下さい。

執筆が順調なら毎日投稿の期間を延長させて頂きたいと思います。

読者の皆様には気長に楽しんで頂けると幸いです。

まぁ、某魔法学校でも後半は上下巻出てたからしょうがないね。パチモンのハニー・タッカーは2作目で終わったんだけどな、なんでうちの作品は終われないんだろうな(白目)

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