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一目惚れと再会

ヒーローが黒いことした後です。

ヒーロー視点の出会いです。

後ここで武闘会を挟みます。

BLタグと暴力、残酷、R15タグ警報を発令します。

変態残酷嫌いな方はお帰りください。

「なあ我が愛しき姫や。ハリ。

姫の望んだものを用意したので、その結界を解いて、 扉を開けてくれ。

姫のためにとんで帰ってきたんだよ。

俺と一緒にご飯を食べてくれ。

扉を開けたら、姫が欲しいものがある。

やりたいことの手伝いもするから。

こやつらをどうしてやりたい。

ねえ、姫のために頑張って、捕まえてきたんだ。」

いつも、寝ているなら1時間くらいおいた後に返事をくれるのに、待っていても返事が来ない。




「返事くらいしてくれ」

ん?あれ?

結界が解けてる。

扉に紙が貼られている。

『オニキスへ、僕外行く。部屋に入っていいよ。』

外にハリは行ったのか。

外のどこへ、ハリは逃げ出したのか。

そんな頑張ったのに。

俺は膝から崩れ落ちる。

鎧、麻袋から垂れた血が姫のお気に入りの庭を汚す。

背負っていた麻袋をどさりと落とした。

うめき声が袋から出るが知らない。

「なんでだよ。せっかく用意してきたのに」

あの時みたいに勝手にいなくなるのか。

宿の部屋の外から声をかけたのに返事がなく。

女将に無理を言って開けてもらったら、たくさんの手紙とネックレスが置かれていた。

ネックレスは、皇龍の一族が生まれた時に一枚だけ、生える鱗でできている。

その鱗を伴侶に埋め込むことで、伴侶は力を得て、皇龍の一族と交わることができる。

鱗の持ち主の皇龍から、認めた相手にしか、渡せないし、渡さない。


あの時、ジュースをくれた玻璃に一目惚れした。

俺は温泉でのぼせて、うずくまっていた。

周りの人からは貴族と恐れられて誰も俺に関わろうとしなかった。

当然だ。

力の強い龍の子供は危険だからだ。

力の加減を間違えて会ってしまったら、大怪我になることが多い。

弱い龍が多い区画に迷い込んだことで、俺は一人だった。

「大丈夫?のぼせてるのか?」

澄んだ声が上からかかる。

顔をあげると、青みがかった銀髪で、いろんな緑が入った瞳の玻璃がいた。

「うん」

正直気持ち悪くて、火を吐きそうだった。

この人に会ってから、胸がドキドキする。

「どうぞ」

玻璃は、売り物のジュースをわたしてきた。

喉が渇いて、思わず受け取った。

この辺りでよくある歩き売りだろう。

後でお金を渡そう。

飲んだジュースはとても美味しくて、元気が出る感じだった。

酸味と甘味のバランスがよくとれたお酒だった。

「元気になって良かった」

君はふわりと笑う。

ドキドキはまだ治らなかった。むしろさっきより強くなった。

お金を渡そうとしたが、従者に預けっぱなしであることに気づいた。

そして、玻璃にネックレスを預けたくなった。

「ありがとう。これ!あげる!」

僕はネックレスをとり、君の首に引っ掛けた。

そして、君から距離をとった。

まだ、力の加減ができない僕が、触って怪我をさせたら嫌だから。


その後、ネックレスの気配をたどって、玻璃を見つけた。

男であることには驚いたけど、俺は末の王子だから、そんなに血を残す必要はない。

その時の玻璃は、偽名を名乗って、クリスという名前だった。

玻璃のことをもっと知りたくて、邪魔だとわかっているのに、仕事の手伝いをした。

玻璃のことを助けたくて、言っていることが嘘だらけでも信じた。

なのに突然いなくなった。

ネックレスをおいて。

皇龍の権限を使っても、玻璃は500年見つからなかった。

思い出の土地の領主になって一生独身でいようかと思った矢先だった。

城の武闘会で、玻璃を見つけた。

会った時の玻璃は、いろんな属性が混じり合い、どす黒くなり、重油のように光を飲み込み反射しない色になっていた。

色がわからないどす黒い色で参加者や周りの人は怯えていた。

けれど俺には今にも何かをいっぱいいっぱい溜め込んで崩れそうな様子に見えた。

俺も急遽飛び入り参戦して、舞踏会で戦った。

どの参加者も、玻璃一撃を与えることができなかった中で、俺は玻璃に一撃をあたることができた。

けれども、好きな人を殴るなんてことは俺だって辛い。

だから、一撃で仕留められるように、属性も使って、クリティカルヒットを狙った。

苦しむ様子を玻璃は見せた。

しかし、睨みような様子を見せた後、絶えず殴りかかってきて仕方なく。

本当に仕方なく。

玻璃が気を失って、襲ってくるのを辞めるまで戦い続けた。

そしたら、ひどい重傷を合わせていた。

急いで城の救護室に運び、ポーションをかけて、ヒールをかけながら、直していたら、玻璃の体の異常に気づく。

魔物のように倒した時の急速な腐敗が末端から始まっていた。

このままじゃ玻璃は死ぬ。

そう思い、持ち歩いていたネックレスの鱗をちぎり、玻璃の腐敗が始まっていない逆鱗のある心臓付近に埋め込んだ。

腐敗は止まり、光に包まれたかと思うと目の前には、あの時あった玻璃を小さく子供にしたような姿で目の前にいた。


大丈夫、まだ、玻璃の体に馴染んでないけど、鱗は玻璃の体に入っている。

場所もわかる。

落ち着け。俺。

「オニキス様、奥様は夕刻には、おかえりになりますよ。その血だらけの体をなんとかして準備して待っていましょう。あと、帰ってくるなら一言、私に声をかけてください。」

屋敷を任せていた家令、ロードナイトが呆れた様子で俺に話しかけてきた。

「本当か?」

俺はすがるような目でロードナイトをみる。

「本当ですって、我妻アンバーも一緒に近所の温泉街を散歩しているところですよ。温泉入って、たくさんご飯を食べてくる予定なので、夕飯はいらないそうです。」

そう言って、俺にヒールと水をぶっかけてきた。

「そのゴミが詰まった麻袋どうするんですか?夏だから、臭いがしやすいんですよ。」

「これは、玻璃への土産物だ。

おいそれと適当な場所に置くことはできない。」





読んでくれてありがとうございます。




使用人の種類、参考文献

http://fromvictorianage.blogspot.com/2016/04/blog-post_25.html?m=1

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