1話 『始まりは突然に~~』
ま、またやってしまった……。
いや、この小説自分でも気に入ってるんですよ?
皆さんも読んでくれたら嬉しいです。
―――クラディ 視点―――
ここは、どが付く田舎の俺の住んでいる村……じゃないよな……。
えぇ、まぁ、はい、現在お姫様の前で正座中でございますよ。
メッチャ恐いと有名で、俺は正直会いたくなかったんだけど、天国という一番会いたくないものに会ってしまうからしょうがなくここに正座で、執筆させられております。
最後のがおかしい?
まぁ、そうだろう。
はっきり言うと、俺もそう思う。
順を追って説明しようと思う。
1
俺はその田舎の村で、唯一字が読める存在だった。
それは、変わることの無いことだと思った。
まぁ、読めても書けないのだけれど。
2
ある日、大きな馬車が到着した。
その中には、姫君の使いと名乗る人が居て、スッゴイ偉そうだった。
3
『来い』
4
現在に至る。
最悪じゃぁああ!!
しかも、何故執筆しているんだ!!
俺は絵描きでも物書きでも無いし!!
ただの、考古学者の息子だし!!
あ、親父は俺が14歳の時に家出。現在俺、15才。
母さんは俺が生まれた時に死亡。
まぁ、一人で暮らせるようになるまで世界中を連れまわされたことで、知識だけはいっぱいある。
字が読めるってのもその一つだ。古代文字だけど……。
でも、今は父親を愛しいと思うほど憎んでいる。
『何故、あの野郎は字の書き方を教えなかった』
もはや、恨みなど通り越して愛しいぜ。
こうなったら、殺るしかないな。
……ここを抜け出したら俺の方が殺られるけど……。
「できたか?」
「い、いぃいいい、いいい、いえ、まぶ、まだです!」
チキン座のクラディとは俺のことだ。
よし、今から座について説明しよう。
座とは、人々の集まり。そして、その名称。それが指し示しているのは、その人の性格だったり、好きな食べ物だったり、まぁ色々だ。
王立騎士団は座に入れず、座に入れないものは夜遊びとか色々ダメになっている。
まぁ、元々騎士を縛る為の制度だ。
だが、それでは民が納得しないという意見も出たので、座に入っている者には給付金が与えられる。
その額は、何処まで国の為に尽くしているかという物差しで決まる。
俺の場合は、チキン座。認めたくないが、弱い奴の集まりだ。
そして、給付金も低額。
「おい、何か考えておるようじゃが、まだ書けんのか?」
「は、はぐ、はがぃいい!!すすすす、すいません!!」
俺に才能があればな……。
あぁ、書けなかったら死ぬんだろうか……。
嘘だろ?
イヤだよそんなの……。
本当にイヤだ……。
☆
―――姫君 視点―――
私は、一年前サンダスという男に会った。
その男は、体付きもよく、しまりのある顔で、私好みの顔だった。
まぁ、歳があれだったが、十分範囲内だった。
そして、城に招きいれ求婚した。
だが、それは失敗に終わった。
何故なら、彼は愛している人物も居て、子供までいるそうだ。
私がそこで、何故女子供を置いて旅にでられると聞いた。
返ってきた答えがこれだ。
『私はあの子の力に気づいた。それを見出さないのがあの子の為だ。そして、私と遺跡を回るたびにあいつは文字を覚えている。それはとても危険なことだ』
そう言った。
彼の子供の名はクラディと言うらしい。
クラか。いい名だ。
まぁ、私の思うところが当たればそやつと結婚もいいやも知れぬ。
そして、それは目の前に居る。
私の思っていることはこうだ。
『彼は、文字を書くこと、もしくは読むことでなんらかの力を発動させるんじゃないか』
そう考えた。
さっき、与えた古文書は楽々読めてたが、特に変化は無かった。
まぁ、私でも解読に苦労する古文書を楽々読めるというのはたいしたものじゃ。
能力が無かったとしても貴族にして、私の側近にでもするか。
―――クラディ 視点―――
書けない……。
覚えている文字がない。
俺は、文字が無くても生活できることから覚えようとしなかった。
それが悔やまれる。
だが、王都には溢れていた。
それの、全部が読める訳ではないが、文字が読めることが一般的なのは驚いた。
「……できたか?」
さっきよりも、さらに低い声で聞かれる。
だが、それで精神が張り詰められたおかげか、一つの文章が頭に浮かんだ。
まぁそれも、さっきの古文書に書いてあった物なのだが……。
『聖剣は王家により作られ、絶対封印を掛けられとある城の地下に眠る』
そういえば、さっき古文書を読んだときの周りのおじさん達の目つきが鋭くなったな……。
『私が読めないのに、何故こんな餓鬼が!!』
って、感じの目線だった。
まぁ、チキン座の俺はそんなのに反撃できるはずも無く、読んでいったのだけれども……。
改めて、おじさん達を見ると、すごい訝しげな顔で見られている。
俺がさっき書きだしたからか。姫君も笑顔に変わっているし……まぁアレが笑顔ならこの世のどんな表情でも笑顔ってくらいの恐い笑顔だけれど……。
―――グラッ
突然地面が揺れた。
だが、何か違う。
地震ではなくて、地面が変化した時のような感じだ。
昔、父さんと二人で地形変化を見に行ったことがあるけど、そんな感じだ。
ちなみに、地形変化とは、世界が意思を持ちその気象に合った地形に変動させるというものだ。
現在では何処で起こるかまでわかっていて、そこで待っていれば必ず起きる。
だけど、何日後か、それまた何ヶ月、何年かはわからない。
俺は、一週間と五日かかって見れた。
幸運だったと思う。
けど、あんなところで幸運を使いたくなかったと思う。
「ん~、何々?……せいけん……おうけ……つくられ……ぜったい……ふういん……かけられ……しろ……ちか……」
「ま、まだそこまでしか……」
あぁ、殺されるんだろうな……。
これなら、必死で文字を覚えればよかった……。
「私は、決めたぞ!!汝を妾の良人とする!!」
「へ?」
何事だ?
今、聞き捨てなら無い言葉を聞いたような……。
俺のそんな思考なんて突っ撥ねてさっきの言葉がリフレインする。
『汝を妾の良人とする!!』
……し、シンジラレナ~イ!?
「え、ええぇええと、俺で……いや、僕でいいんですか!!」
できるなら、やめて欲しい……。
「あぁ、そうだ。それと、今日からお前……いや、クラも私と同等……いや、それ以上の権限があるんだ。素の話し方でいい」
えぇ~と、どういうことかな?
っていうか、クラって何?愛称?
俺は、わからなかった。
それは、俺がチキンでバカで、王の素質が全く無いからだ。
これから起こる事態を予測できなかったのは俺の一生の不覚だろう……。
『後書きと言う名の雑談会』
クラディ『ここは!!』
作者『ネタバレにならない程度にお喋りする場所!!』
姫君『だ!!』
クラ『俺の名前の略し方が酷い……』
姫君『私なんぞ、名前すら出てきてないぞ!!』
作『ネタバレ禁止だからな?』
姫君『私に命令するか!!』
クラ『ホントにお喋りするだけなんだ……』
作『連載は作者の気分……いや、三日に一度にしましょうかね』
姫君『ここで報告か?』
作『活動報告orブログじゃ見てくれない人多いだろ?』
クラ『それは、この作品が有名じゃないからだ』
作『お前、作中は姫さんに恐縮してるのに何て態度だ!!』
クラ『知るか!!』
姫君『まぁ、次回を期待しろ』
作『今までの話と繋がりが見つからない!?』
クラ『次回!!王の試験?力の覚醒!!『モノカキの才能』だ』
作『それでは~』
姫君『また、次回後書きだ!!』