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カップル解消も……。

 

「あはははは、2割引き~~3割引き~~あはははは」


 タイムセールは終わりに近づいていた為、大幅値引きの商品はあらかたなくなっていた。くっそお、あいつを監視していたあの10分を返せ。

 恐らくまだいるであろう彼を何度も頭の中でナイスボートする。


 後ろに何度も彼の気配を感じるも、私は構わず商品を物色、お気に入りキャラのお宝アイテムを商品篭に放り込んで行く。


 ああ、至福の時……。


 そしてタイムセールの終了と同時にレジに並び会計を済ませた。


「ああ、満足~~~~!」

 身震いする程買い込んだ商品を抱え私はフロアーを出た所で思い出す。


 「あ! 彼の事を忘れてた……」


 間抜けだ……でも仕方ない……お宝を前にして他の事を意識するなんて、出来るわけないよ……オタならわかってくれるよね? 


 とりあえずまだ近くにいる可能性も考え私は急いでエレベーターに飛び乗り外に出た。


 しかし彼の姿は見えない……私は彼が他の店にいる可能性も考慮して乙女ロードの店舗を回った。しかし……。



「あはははは、あははははははははは」



 彼どころじゃ無かった……ここにいて私が他の事を意識できるわけないって言ってるでしょ!


 結局暗くなるまで(途中執事喫茶で1時間いたけど……)各店舗を回ったが、彼とは会えなかった……。


 一瞬電話する事もかんがえたけど……それはさすがに危険と控えた。


 私のオタバレは万が一にでも許されない……彼が同じ趣味そしてBLやコスプレに理解があるならそれも考えるけど……でも……まさかね……。




 ◈ ◈ ◈ ◈ ◈



「やべえ……」

 俺は下の階に降りてBL同人を鑑賞していた。周囲は殆ど女子ばかり、しかし意外な事にそれほど疎外感はない。出ていけっていう様な視線も感じない。

 かといって歓迎されている感じもしない、至って空気だ。


 まるでクラスの中の俺のようってほっとけ!


 その馴れている空気の中……BL同人を手に取る。裏表紙に見本が付いてるのでそれを鑑賞する。


「思ったより嫌悪感はないなあ」

 当然それで興奮はしない、でもなんだろう……中には読んでも良いかもなんて作品もある。

 粗筋なんかを読むと普通に恋愛物だったり、中には可愛い男子もいるので、脳で女子補完をすれば普通に……おっと、失礼。


 とにかくBLに嵌まりはしないものの、こういうのを好きになるって感覚はわかる気がした。


 そして俺はお店を後にし駅に向かいながら考えていた。


 遂にBLも行けるなんて……これだけオタ趣味じゃあ月夜野に嫌われるのもわかる……隠しているものの、1年近くに居れば何か感じる事はあったんだろう、だからあれだけ俺に攻撃的になっていたんだなと再認識した。


 オタ趣味を理解してくれる彼女と出会えるかもなあ……なんて思いでシステムを利用したけど……やっぱり、いくらシステムが優れているとはいえ、そこまでの考慮はしないんだろうな……。

 

 オタバレしないようにしながら学校で探すしか……俺に彼女を作るチャンスなんて……ないのかも知れない。




◈ ◈ ◈ ◈ ◈




 そして俺たちは中間試験の期間に入った。

 

 勿論学生は勉強優先だ。システムにその旨申告すれば、デート等はテスト期間免除となる。


 その二週間の間、俺と月夜野は喫茶店でも会っていなかった。

 学校で隠れて話すのも、色々と危険だし、そもそも俺はまだしも、女子に人気の月夜野が、友達から抜け出すのは容易ではない。


 だが俺は月夜野に聞きたかった……あの日の事を、そして好きな人がいるのかって事を……



 悶々としながらも勉強は続け、そして今日が試験最終日。


 最後の科目の終了間際


『『トントントン』』


 同時に3回机を叩く音がした……俺と月夜野が同じタイミングで『放課後喫茶店へ』というサインを出した。


 お互い同時に向き合い一瞬目が合う……そしてまたテスト用紙に視線を戻した。


 チャイムがなり中間試験は終了した。同時に皆の緊張がほどけるのがわかった。

 しかし俺の緊張は続いていた。いや試験以上に緊張している。


 今から久しぶりに月夜野と喫茶店に行く……そして俺は一つの覚悟を決めていた。


 場合によっては今日、俺と月夜野のカップリングは事実上解消されるかも知れないから。



評価、ブクマ、感想等よろしくお願い致します。

特に評価を宜しくお願い致します。m(_ _)m


評価は最終話の下から入れられます↓文章評価と物語評価のポイントをクリックして評価するを押してください。


後で変更もできます。よろしくお願い致します。

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     新作!         
  同情と恋の違い 元アイドルの美少女が責任を取りたいと僕の前に現れた。          
  宜しくお願いします。(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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