ダンジョン作成開始
魔法や魔物が当たり前の世界に連れてこられ、ダンジョンマスターとらやらになってしまったがそれは受け入れるしかない。
今、やるべきことはダンジョンを運営し、生き延びることだ。
初期DPは5000。多いのか少ないのかわからないのでとりあえずウィンドウを開き、魔物召喚をタッチしてみる。
そこに表示されたのは3匹の魔物とロック解除の文字。
まずファンタジーにおなじみのゴブリン。
次にマッドプラント。最後にイビルアイ。
ゴブリン DP20
ステータス
体力:E
力:F
魔力:G
敏捷:F+
知力:G+
スキル
なし
マッドプラント DP5
ステータス
スキル
魔粉放出
イビルアイ DP100
ステータス
体力A
力:G
魔力:E
敏捷:C −
知力:E
スキル
ステルスLevel3
映像中継
音声中継
ゴブリンに力と敏捷が混ざっていることに安堵しつつ、知識にない魔物を調べる。 マッドプラントは魔物というより植物の様だ、スキルは人間に有害な花粉をだす能力とある。これは俺にとっても有害なのか。まあ、後でダンジョンコアに聞けばいいだろう。
そしてイビルアイ。体力は破格のA。 スキルはステルスLevel3。これは敵に発見されにくい能力とあるがLevel3がどの程度のものなのか知る手だてが今の所ない。
映像中継、音声中継は目に映したものと聴こえたものを別の個体に連絡するスキルらしい。つまりは動く監視カメラというわけだ。
魔物を詳細を調べたところで気になるのはロック解除の項目だ。調べてみるとどうやら新しく魔物を解放できるらしい。
消費DPが2500なので、様子を見る必要がありそうだ。しかし運のステータスがないのはどういうことだ。ダンジョンマスターだけのものなのか。或いは人のみのステータスなのか。さほど重要ではないかも知らないが気に留めておく。
ここで戦力の目安を考える。ダンジョンコアによると生成した魔物はダンジョンマスターの命令は一応聞くらしい。しかし、それは充分な知力があってのことだ。イビルアイにも劣るゴブリンがどの程度、命令をきくか試して見る必要がある。
とりあえず1匹生成してみる。淡く光を放つとそこに身長1mほどの醜い亜人が現れた。
生成されるなりその緑色の肌を持つ亜人はギャアギャアと騒ぎ出す。が、黙れ。と言うとすぐに黙った。偶然か、或いは命令を聞いたのか。後者だとしたら僥倖だ。
言葉が通じるのは想像を大きく上回る。次に座れと言ってみる。するとゴブリンはその場に座り込む。どうやら言葉が通じるようだ。
ゴブリンの知能を試したところで、魔物の項目から離れダンジョン構築の項目を開く。
現在選べる項目は、通路作成。部屋の作成。大・中・小の4つだ。他にも階層増加などが有ったが1万DP消費とあるので、手が出ない。部屋の大きさは大が30m四方。中がダンジョンコアがある場所と同じ。小は10m四方程だ。消費DPは一律で500だが1つの階層に大は1つ、中は3つ、小は6つと制限がかけられている。さてダンジョン構築に取り掛かるとするか。