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寝取られジョーンのヒモ生活  作者: 無夜
ジョーンは王侯貴族の夫である 上
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強い悪魔を生み出すために

 なぜ、こんなに定期的に悪魔を作成して、ばらまくシステムになるのに、それが改善されないのか。


 それは神の意志というか、実験になっているからだ。

 墜ちたる神と呼ばれる『何か』が、『死の深淵』、奈落のようなところにいて、ソレは、魂と転生というシステムを構築した。

 あまり上手くは回っていない。

 死後の魂が正道を通って転生していく、のが難しいため、天使を造った。

 しかして、天使の過剰介入は人類の魂を弱めた。

「親(保護者)が居ると、魂が成長しない」


 魂に成長を望むのは、なぜかといえば。

「今の創世世界が老朽化したときに、滅びの神が生まれ、聖戦に発展し、勝者が次の創世神へと至る」ために、強きものを作成しようとしたのだが、ソレは思った。

「効率悪いや。へたすると、間に合わない」

 ということで、いくつかの世界に悪魔という存在を作成して、ついでに人間界の劣化した魂を取り込んだりできるように、2世界を薄皮一枚で連結させた。

 そして魔界側には、異様に弱肉強食になるシステムを作った。

 能力を高めた結果、繁殖力が激しく落ち。

 変わりに、不死の杖(爵位杖)をもたらした。

 しかして、杖は戦いでちょくちょくロストした。

 杖の管理(作成者)に魔王という役職を造った。

 上爵位の者が子作りすれば、たくさんの子が一度に生まれるようにもした。

 弱肉強食で、不死な爵位持ちが子育てを長々やるかといえば、無理なので(時間があっても、その性格上、大半がやらない。子への愛も薄い)、7週間で半人前に育ち、一年後には独立できるような成長速度にした。

 そうなる前は、100年ごとに、悪魔を母槐が産む羽目になっていた。

 喧嘩っ早いというか、好戦的なので(あんたがそう造ったじゃん)、少し目を離すと全滅するため、人間界より時間の進みを遅くした。

 7つの性質を与えて、少し調和を求めるようにしたが、怠惰が生き残らなかったので、名前に特殊性を持たせてタグとして付与、多少恩恵があるようにした。

 いろんなシステムを作り出した結果、世界リソースがなくなった。

 あまり悪魔が増えると、世界が終わってしまうので、繁殖力を高めることはやめにした。そもそも悪魔種に、改変の余地、余ったデータがなかったので。

 

 とにかく、強い存在を。

 来る日に、滅びの神がそれを見て歓喜して戦いを挑むような者を。

 ソレは作りたかった。



☆ ★


私「無邪気に蠱毒やってんのね」

無夜「いや、一応墜ちたる神としては、秩序のある弱肉強食で、スマートなのをしてほしい。プロレスのリーグ戦かトーナメントみたいな。だから、場当たり的にあれこれ弄った。結果がこれです」

私「滅びの神って、破壊神の・・・」

無夜「軍神ともいいますね。彼女が登場したらラストは戦争と戦争と戦争の大カーニヴァル」

私「デストピア・ディストピア・ユートピアの、王様さゆりんが転生してくるのが、この物語の先の設定か」

無夜「あれの後日談というか。あの世界が終わって、再構築された世界ですからね」


★ ☆


 さて、母槐の第一段階の作業は終わった。

 無数のℓは解かれ/と混ざり、分裂し、核の中で躍り、やがて根を通じて施設の各部屋にランダムに3000個体ずつ振り分けられる。

 そちらで、胎生し、生まれ出て、人間化してしばらくしてから、各地に落とされる。

 カイγーンは空になって薄い琥珀色に戻った核に、再度手を当てて。

「ジョーンはここにくることはないだろうけれど、間接的に僕の子っぽくもある君たちを、ここに居れば確実に愛してくれるだろうから」

 ジョーンから溢れ出す愛に溺れながら、魔力を増やしてきたカイγーンの中には彼からの愛情が大量にあって。

「お裾分けしておくね」

 核の中に蛍火のような黄金がぱちぱちっと生まれ、根から吸われていく。


 ザητΦァーはまだ魔力が残ってるのかと、久しぶりに悪魔相手に脅威を感じた。

 母槐以外の場で、顔を合わせたときが、玉座を降りるとき、死ぬときかも知れないなと思った。

 不老である以上、地位の交代は、ほとんどが前任者の死を意味する。

 怠惰であるがゆえに、玉座には興味がないが、死は遠慮したい。

 女に生まれたので、玉座を降りる道はある。

 爵位が下の男との子供を産めば、女悪魔の爵位は一段下がる。

 男悪魔は爵位が上の女悪魔と子を成せば、能力が上がる。

 ちなみに、同爵位で子を成すと、ボーナスが生じる。

 男爵の場合、普通は二人生まれるが、男爵同士で子を成せば3人。公爵同士の場合、7人である。

 この場合(男女同爵位)、子に優秀な者が出やすい。

 女悪魔が爵位を一つ降りるとなると、杖が一つロストするので困るが、魔王杖はその場合、公爵の中のもっとも魔力が高いものにいくので、彼女の場合は問題ない。

 強者が頂点にあるべき、というのが魔界の意志になる。(ザητΦァー以下悪魔たちは『墜ちたる神』を魔界の意志として認識している)

「ではまたな、若い爵位持ちよ」

 母槐は勝手に悪魔を連れてくるのに、子を作成しおえると異物でしかないのでととっとと帰したがる。

 本当に、勝手だが、意志ではなく反射行動なのだろう。

 勝手さを見るのは、連れてこられた悪魔だけだ。

 互いの体が透けて、消えゆく。

 カイγーンは消える前に、再度、魔王へと美しく礼をしていった。

 あれって、どこで習えるんだろうか、とザητΦァーはちらりと考えた。


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