※人生の精算
○マーリオ
マーリオは61まで生きて、肺炎で死亡。
最後の言葉は妻への「愛してる」。
その葬儀は孫もかつての仲間も駆けつけにぎやかなものだった。
住まいが離れていたジョーンは、葬儀の一ヶ月後にようやくこれて(手紙が届くのに最短でも一週間かかる。山から見下ろせば、町は見えても)、墓石に酒をかけて涙ぐんだ。
○マーリオの妻リラ
リラは寡婦になったあと、長男と同居。産婆は続け、68で、孫娘の出産も執り行い、初曾孫を最初に取り上げた。その20日後、昼間に倒れて息を引き取った。
最後まで、ぱたぱたと働いていた。
葬儀はあっさりとしていたが、墓には彼女が取り上げたり、世話を焼いた子らが次々やってきて、彼女の仕事の偉大さを家族は改めて知った。
○マーリオを突き飛ばした人足
出発後、苛立った船主に海に突き飛ばされ溺死。18歳。
○その船主
横暴だったので船員達に嫌われており、人足を殺害したことで反乱を起こされ、彼もまた海に沈んだ。42歳。
○カイを強姦しようとしたちんぴら二人
実験動物として、女体化され飼育されたあと、ぼろぼろの状態で解放され、一人はのたれ死に。もう一人は、お屋敷にて存命。
○ヨハン
イライザにプロポーズするとき、茨を根ごと持ってきて、それは庭に根付く。
男児二人に恵まれたが、戦争と病気で失う。
悪魔に体を癒されて、そのお告げに従い、ジョーン一家を迎え入れた。
孫娘が妊娠した報告を手紙で貰ったあと、人生に思いを馳せて、農作業中に倒れて翌日の早朝に死亡。脳溢血。
69歳。
○イライザ(農地を持っていたのは彼女の親)
夫のヨハンが死ぬとめっきり弱り果てる。双子の曾孫の誕生と、片方をこちらの跡継ぎにと聞かされて喜び、だいぶ気力が戻るが、長くはもたず体調を崩し、茨の手入れをカイにお願いすると、揺り椅子で昼寝をしている間に息が止まって、亡くなる。心臓の病だった(ヨハンは彼女のために悪魔と契約した)。
67歳。




